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10月の気になる新刊
10月1日刊 ガルシ・ロドリゲス・デ・モンタルボ『アマディス・デ・ガウラ 下』(彩流社 予価7020円)
10月3日刊 ケン・リュウ『折りたたみ北京 現代中国SFアンソロジー』(ハヤカワ文庫SF 予価1100円)[
10月7日刊 サッパー『十二の奇妙な物語』(論創社 予価2860円)
10月8日刊 沼野充義編『ロシア怪談集』(河出文庫 予価1100円)
10月8日刊 荒俣宏編『アメリカ怪談集』(河出文庫 予価1100円)
10月上旬刊 紀田順一郎、荒俣宏監修『幻想と怪奇 傑作選』(新紀元社 予価2420円)
10月17日刊 ギュスターヴ・フローベール『サラムボー 上』(岩波文庫 予価924円)[
10月23日刊 エドワード・ゴーリー『狂瀾怒濤 あるいは、ブラックドール騒動』(河出書房新社 予価1430円)
10月24日刊 小森収編『短編ミステリの二百年 1』(創元推理文庫 予価1430円)
10月24日刊 デイヴィッド・ラミレス『果てなき護り 上・下』(創元SF文庫 予価各1144円)
10月30日刊 ディアドリ・サリバン『目覚めの森の美女 森と水の14の物語』(東京創元社 予価2420円)
10月30日刊 東京創元社編集部編『宙を数える 書き下ろし宇宙SFアンソロジー』(予価990円)
10月30日刊 東京創元社編集部編『時を歩く 書き下ろし時間SFアンソロジー』(予価990円)


 サッパーは日本でも戦前に人気のあったイギリスの大衆小説家。『十二の奇妙な物語』は様々なジャンルの短篇集だそうです。ホラー要素のある作品も入っているようで気になります。

 河出文庫の<怪談集>シリーズの2冊が復刊です。
 『アメリカ怪談集』は、文学系の作品だけでなく大衆小説系の作品にも気を配った、エンタメ精神にあふれた好アンソロジーです。
 一方、『ロシア怪談集』は文豪の知られざる怪談や、日本ではあまり読めない作家の幻想小説など、非常にバランスの良いアンソロジー。
 <怪談集>シリーズに関しては、以前丸善の企画として限定復刊した『イギリス怪談集』 『中国怪談集』 『日本怪談集』も、11月に河出文庫より公式復刊が予定されています(一般の書店でも買えるようになります)。
 これだけシリーズが復刊されるのであれば、残りの<怪談集>『ドイツ』『フランス』『東欧』に関しても復刊を期待したいですね。

 10月の新刊でのイチオシはこれ、紀田順一郎、荒俣宏監修『幻想と怪奇 傑作選』です。1973年に創刊された「日本初の幻想文学研究誌」《幻想と怪奇》(全十二号)に掲載された翻訳小説・創作小説・評論・コラムを厳選して収録するほか、紀田順一郎、荒俣宏の序文、鏡明、安田均の回想エッセイ、桂千穂インタビューを収録とのこと。
 付録として、平井呈一を中心にした「恐怖文学セミナー」の同人誌《THE HORROR》全四号を完全復刻したものも収録されるそうです。これは怪奇幻想ファンはマストバイですね。

 エドワード・ゴーリーの新刊は『狂瀾怒濤 あるいは、ブラックドール騒動』。ゴーリーのレギュラーキャラとして有名なブラックドールが登場する作品のようです。これも楽しみですね。

 小森収編『短編ミステリの二百年 1』は、短編ミステリの名作傑作を21世紀の視点で集成する一大アンソロジー、だそうです。第1巻はサキ、モーム、ウールリッチなど12編をすべて新訳で収録の予定です。これは続刊も楽しみな企画です。 収録作も公開されていたので紹介しておきますね。

「霧の中」リチャード・ハーディング・デイヴィス/猪俣美江子訳
「クリームタルトを持った若者の話」ロバート・ルイス・スティーヴンスン/直良和美訳
「セルノグラツの狼」サキ/藤村裕美訳
「四角い卵」サキ/藤村裕美訳
「スウィドラー氏のとんぼ返り」アンブローズ・ビアス/猪俣美江子訳
「創作衝動」サマセット・モーム/白須清美訳
「アザニア島事件」イーヴリン・ウォー/門野集訳
「エミリーへの薔薇」ウィリアム・フォークナー/深町眞理子訳
「さらばニューヨーク」コーネル・ウールリッチ/門野集訳
「笑顔がいっぱい」リング・ラードナー/直良和美訳
「ブッチの子守歌」デイモン・ラニアン/直良和美訳
「ナツメグの味」ジョン・コリア/藤村裕美訳
  *
「短編ミステリの二百年」小森収

 『宙を数える 書き下ろし宇宙SFアンソロジー』『時を歩く 書き下ろし時間SFアンソロジー』は、日本の若手作家の書下ろし作品を集めたテーマ・アンソロジーのようです。特に時間テーマの方は面白そうですね。

テーマ:海外小説・翻訳本 - ジャンル:小説・文学

この記事に対するコメント
ジプシー・チーズとは?
幻想と怪奇傑作選巻頭のコッパードの「ジプシー・チーズの呪い」は「郵便局と蛇」や光文社文庫に収載されていないのですね。ジプシー・チーズが何なのか解らず検索したら音楽関係の記事ばかりヒットします。食物なのでしょうか?
【2019/10/01 16:56】 URL | 奈良の亀母 #- [ 編集]

再レスすみません。
幻想と怪奇傑作選を出して下さる新紀元社さまのサイトで内容を確認していたらパンタポルタの会社だったのですね。1コマ漫画とかクトゥルフ関係とか面白くて霧中で読んでいます。
【2019/10/01 17:22】 URL | 奈良の亀母 #- [ 編集]


「ジプシー・チーズの呪い」はこの雑誌に訳載されたものでしか読めないようですね。僕も読んだのが随分昔なので、あんまり内容を覚えてないのですが、普通の食物のチーズがテーマになっていた話だったような…。

新紀元社は「パンタポルタ」の会社ですね。最近は怪奇幻想にもかなり力を入れているようです。
【2019/10/01 20:03】 URL | kazuou #- [ 編集]

老眼が恨めしい。
幻想と怪奇傑作選、買って良かった。関わった方々の寄稿文も読み応えがありました。ジプシー・チーズ、お酒に合いそうで食べてみたい!ジプシーはスパイシーな味付けを好むそうですからハーブやニンニクが入っているのかも。エディと同じ轍を踏みたくありませんが。行間をたっぷり取った活字の大きい最近の本に慣れた眼には付録の字が読みにくくて堪りませんでした。じっくり読みたいのに。
【2019/10/21 17:46】 URL | 奈良の亀母 #- [ 編集]


収録作品は他で読めないものが多くて貴重でしたね。
復刻同人誌の部分も貴重ですが、さすがに文字は読み取りにくかったです。
【2019/10/26 07:24】 URL | kazuou #- [ 編集]


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kazuou

Author:kazuou
男性。本好き、短篇好き、異色作家好き、怪奇小説好き。
ブログでは主に翻訳小説を紹介していますが、たまに映像作品をとりあげることもあります。twitterアカウントは@kimyonasekaiです。
怪奇幻想小説専門の読書会「怪奇幻想読書倶楽部」主宰。twitter上の怪奇幻想ジャンルのファンクラブ「 #日本怪奇幻想読者クラブ 」主宰。
『ミステリーズ!vol.96』(東京創元社)に怪奇小説の翻訳概況を書きました。
同人誌『海外怪奇幻想小説アンソロジーガイド』『物語をめぐる物語ブックガイド』『迷宮と建築幻想ブックガイド』『イーディス・ネズビット・ブックガイド』『夢と眠りの物語ブックガイド』『奇妙な味の物語ブックガイド』「海外怪奇幻想作家マトリクス・クリアファイル」を刊行しました。



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