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7月の気になる新刊と6月の新刊補遺
6月27日刊 ドナルド・E・ウェストレイク『さらば、シェヘラザード』(国書刊行会 予価2592円)
6月29日刊 スティーブン・ジョーンズ編『ホラー映画アート集』(スペースシャワーネットワーク 予価3996円)
6月刊 ロード・ダンセイニ『エルフランドの王女』(復刊)(沖積舎 3240円)
7月9日刊 多岐川恭『落ちる/黒い木の葉 ミステリ短篇傑作選』(ちくま文庫 予価1026円)
7月11日刊 岡本綺堂『人形の影』(光文社文庫)
7月11日刊 ラフカディオ・ハーン『怪談』(光文社古典新訳文庫)
7月12日刊 江戸川乱歩編『世界推理短編傑作集1』(創元推理文庫 予価1037円)
7月12日刊 東雅夫編 谷崎潤一郎『変身綺譚集成 谷崎潤一郎怪異小品集』(平凡社ライブラリー 予価1512円)
7月19日刊 ミシェル・リットモンド『〈協定〉上・下』(ハヤカワ文庫NV 予価各1080円)
7月20日刊 ジョージ・ソーンダーズ『リンカーンとさまよえる霊魂たち』(河出書房新社 予価3132円)
7月20日刊 エラリー・クイーン『エラリー・クイーンの冒険 新訳版』(創元推理文庫 予価1058円)
7月21日刊 ロバート・グレンヴィル『絶対に出る 世界の幽霊屋敷』(日経BP社 予価2160円)
7月24日刊 三津田信三編『怪異十三』(原書房 予価1944円)
7月25日刊 南條竹則訳『英国怪談珠玉集』(国書刊行会 予価定価7344円)
7月30日刊 カーター・ディクスン『九人と死で十人だ』(創元推理文庫 予価994円)
7月30日刊 ジョン・ウィンダム『トリフィド時代 新訳版』(創元SF文庫 予価1296円)
7月30日刊 高原英理編『ガール・イン・ザ・ダーク 少女のためのゴシック文学館』(講談社 予価2376円)
7月31日刊 ジョゼ・ルイス・ペイショット『ガルヴェイアスの犬』(新潮クレスト・ブックス 予価2052円)
7月発売 カルロス・フエンテス『アウラ・純な魂』(復刊)(岩波文庫)

 ウェストレイク『さらば、シェヘラザード』は、国書刊行会〈ドーキー・アーカイヴ〉シリーズの新刊。ポルノ小説のゴーストライターが主人公のメタな奇想小説だそうで、なかなか面白そうな作品です。

 ダンセイニの名作ファンタジー『エルフランドの王女』が復刊です。これはダンセイニ長篇の中でも傑作といっていい作品だと思います。

 光文社古典新訳文庫からは、ラフカディオ・ハーン『怪談』の新訳が登場です。訳者は南條竹則さんだそうで、これは期待できそうですね。

 ミステリ読者には昔から馴染まれてきた名作シリーズ、江戸川乱歩編『世界推理短編傑作集』(創元推理文庫)がリニューアル刊行だそうで、まずは第一巻が刊行です。収録作品中、オルツィ「ダブリン事件」 は新訳、チェーホフ「安全マッチ」はロシア語からの翻訳に差し替え、解説も新しくなるそうです。

 ミシェル・リットモンド『〈協定〉』(ハヤカワ文庫NV)は、なかなか面白そうな作品です。「ジェイクとアリスは結婚する。その式に招待した実業家夫妻が、ふたりに奇妙な結婚祝いを贈ってきた。それは〈協定〉と書かれた箱におさまった契約書だった。やがてハネムーンを終えた二人のもとに〈協定〉から使者がやってくる。〈協定〉とは結婚制度を永続させるための秘密結社のようなものだった。〈協定〉に同意した二人は平穏な結婚生活を送るかに見えたが、徐々に軋みが発生する。その時、〈協定〉は真の姿を見せ、牙を剥いた……奇抜な設定によるスリラー」

 三津田信三編『怪異十三』(原書房)は、怪奇小説ファンとしても知られる著者が選んだ国内作品6作、海外作品6作に、著者の単行本未収録短篇を加えた13作品を収録するアンソロジー。巻末には著者による解説付き。これは楽しみです。

 7月のイチオシはこれですね。南條竹則訳『英国怪談珠玉集』(国書刊行会 予価定価7344円)。英国怪談を集めたアンソロジーです。収録作品が公開されていたので、転載しておきます。ぱっと見たところ、絶版のアンソロジー『怪談の悦び』(創元推理文庫)や『イギリス恐怖小説傑作選』(ちくま文庫)の収録作品もいくつか入っているようですね。

断章 バイロン
ロッホ・グア物語  J・S・レ・ファニュ
柵に腰かけた幽霊  ジョン・ラング     
人殺しのヴァイオリン  エルクマン=シャトリアン  
ウルヴァーデン塔 グラント・アレン 
白衣の人  ラフカディオ・ハーン   
牧人  フィオナ・マクラウド  
闇の桂冠  フランシス・トムスン  
青の無言劇  アーサー・キラ=クーチ  
蜂の巣箱のそばで  アーサー・キラ=クーチ  
地より出でたるアーサー・マッケン  
N  アーサー・マッケン      
帰ってきた兄弟の話  アーサー・マッケン
コーニー・コート七番地B  アーサー・マッケン    
ブリケット窪地  エイミアス・ノースコート   
ゼリューシャ  M・P・シール      
ヘンリとロウィーナの物語  M・P・シール
薔薇の大司教  M・P・シール       
天国   メイ・シンクレア
「彼等」 ラドヤード・キプリング  
不案内な幽霊  H・G・ウェルズ 
マダム・ジャンの商売  ヴィンセント・オサリヴァン  
中国魔術  アルジャノン・ブラックウッド  
シートンのおばさん  ウォルター・デラメーア        
深き淵より ロジャー・ペイター
小さな幽霊  ヒュー・ウォルポール   
罌粟の野の家  マージョリー・ボウエン  
紅い別荘  H・R・ウェイクフィールド    
見た男  エクス=プライヴェート・エクス 
よそ者  ヒュー・マクディアミッド  
魔性の夫  エリザベス・ボウエン
名誉の幽霊  パメラ・ハンスフォード・ジョンソン

 破滅SF作品にしてホラーSF小説の名作、ジョン・ウィンダムの『トリフィド時代 新訳版』(創元SF文庫)が刊行です。中村融訳。

 高原英理編『ガール・イン・ザ・ダーク 少女のためのゴシック文学館』(講談社)は、「ゴシックと少女」をモチーフに編まれたアンソロジー。翻訳作品もいくつか収録だそうで、ミルハウザーの作品も入るようです。

 ジョゼ・ルイス・ペイショットは馴染みのない名前ですが、『ガルヴェイアスの犬』は気になるあらすじの作品です。「空から巨大な物体が落ちてきて以来、村はすっかり変わってしまった。権威あるオセアノス賞を受賞。奇想天外なポルトガルの傑作長篇」。

テーマ:海外小説・翻訳本 - ジャンル:小説・文学

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kazuou

Author:kazuou
男性。本好き、短篇好き、異色作家好き、怪奇小説好き。
ブログでは主に翻訳小説を紹介していますが、たまに映像作品をとりあげることもあります。twitterアカウントは@kimyonasekaiです。
怪奇幻想小説専門の読書会「怪奇幻想読書倶楽部」主宰。twitter上の怪奇幻想ジャンルのファンクラブ「 #日本怪奇幻想読者クラブ 」主宰。
『ミステリーズ!vol.96』(東京創元社)に怪奇小説の翻訳概況を書きました。
同人誌『海外怪奇幻想小説アンソロジーガイド』『物語をめぐる物語ブックガイド』『迷宮と建築幻想ブックガイド』『イーディス・ネズビット・ブックガイド』『夢と眠りの物語ブックガイド』『奇妙な味の物語ブックガイド』「海外怪奇幻想作家マトリクス・クリアファイル」を刊行しました。



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