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3月の気になる新刊と2月の新刊補遺
発売中 E・F・ベンスン『見えるもの見えざるもの』(アトリエサード 2592円)
発売中 ロバート・ヒュー・ベンソン『テ・デウムを唱いながら エリザベス一世と旧教に殉ずる人々』(未知谷 5400円)
2月23日刊 日下三蔵編『横溝正史ミステリ短篇コレクション 刺青された男』(柏書房 予価2808円)
2月26日刊 ホセ・ドノソ『夜のみだらな鳥』(水声社 予価3780円)
2月27日刊 『ナイトランド・クォータリーvol.12  不可知の領域 コスミック・ホラー』(アトリエサード 予価1836円)
3月6日刊 木々高太郎『三面鏡の恐怖』(河出文庫 予価799円)
3月6日刊 泡坂妻夫『迷蝶の島』(河出文庫 予価778円)
3月6日刊 ダグラス・アダムズ『長く暗い魂のティータイム』(河出文庫 予価994円)
3月6日刊 S・L・グレイ『その部屋に、いる』(ハヤカワ文庫NV 予価1123円)
3月6日刊 ラリイ・ニーヴン『無常の月 ザ・ベスト・オブ・ラリイ・ニーヴン』(ハヤカワ文庫SF 予価1037円)
3月9日刊 C・S・ルイス『ナルニア国物語7 最後の戦い』(光文社古典新訳文庫)
3月10日刊 森瀬繚『All Over クトゥルー クトゥルー神話作品大全』(三才ブックス 予価2480円)
3月10日刊 サマセット・モーム『報いられたもの/働き手』(講談社文芸文庫 予価1836円)
3月12日刊 マシュー・ディックス『マイロ・スレイドにうってつけの秘密』(創元推理文庫 予価1404円)
3月12日刊 J・J・アダムズ&D・H・ウィルソン編『スタートボタンを押してください』(創元SF文庫 予価1080円)
3月12日刊 レーモン・ルーセル『額の星 無数の太陽』(平凡社ライブラリー 予価1620円)
3月14日刊 アナトール・フランス『ペンギンの島』(白水Uブックス 予価2052円)
3月16日刊 千街晶之編著『21世紀本格ミステリ映像大全』(原書房 予価1944円)
3月19日刊 田中貢太郎『戦前の怪談』(河出書房新社 予価1944円)
3月19日刊 長山靖生『日本SF精神史 完全版』(河出書房新社 予価3024円)
3月22日刊 フェデーリコ・マリア・サルデッリ『失われた手稿譜』(東京創元社 予価2268円)
3月22日刊 マルク・パストル『悪女』(創元推理文庫 予価1253円)
3月22日刊 J・G・バラード『ハロー、アメリカ』(創元SF文庫 予価1058円)
3月23日刊 アンジェラ・カーター『新しきイヴの受難』(国書刊行会 予価2592円)
3月28日刊 『FUNGI 菌類小説選集 第Ⅱコロニー』(Pヴァイン 予価1836円)


 期せずして、英国怪奇小説の巨匠として知られるベンスン3兄弟のうち、E・F・ベンスンとロバート・ヒュー・ベンソンの作品が同時期に邦訳刊行されています。E・F・ベンスンは、2冊目の怪奇小説集です。ただ、ロバート・ヒューの方は怪奇小説ではなく、宗教的なテーマを扱った歴史小説のようです。

 ラテンアメリカ文学の中でも傑作とされるホセ・ドノソ『夜のみだらな鳥』が水声社より復刊です。個人的にも未読だったので、これは楽しみです。

 『無常の月 ザ・ベスト・オブ・ラリイ・ニーヴン』は、ラリイ・ニーヴンの傑作集。これはいい企画です。ニーヴンの短篇は気の効いた作品が多くて面白いのですよね。

 J・J・アダムズ&D・H・ウィルソン編『スタートボタンを押してください』は、「ゲームSF傑作選」だそう。収録作品は以下の通りです。

アーネスト・クライン 序文
桜坂 洋「リスポーン」
デヴィッド・バー・カートリー「救助よろ」
ホリー・ブラック「1アップ」
チャールズ・ユウ「NPC」
チャーリー・ジェーン・アンダース「猫の王権」
ダニエル・H・ウィルソン「神モード」
ミッキー・ニールソン「リコイル!」
ショーナン・マグワイア「サバイバルホラー」
ヒュー・ハウイー「キャラクター選択」
アンディ・ウィアー「ツウォリア」
コリイ・ドクトロウ「アンダのゲーム」
ケン・リュウ「時計仕掛けの兵隊」
米光一成 解説

 アナトール・フランス『ペンギンの島』は、フランスが遺したファンタジー作品の一つ。 中央公論社の『新集 世界の文学』に収録されたものの復刊でしょうか。フランスの作品では、幻想文学畑でよく言及される『鳥料理レエヌ・ペドオク亭』も読んでみたいですね。

 フェデーリコ・マリア・サルデッリ『失われた手稿譜』は、作曲家ヴィヴァルディの残した楽譜をめぐるノンフィクション・ノベルだそう。ミステリ的な味わいもあるようで、気になりますね。
 サルデッリは、イタリアの古楽オーケストラ「モード・アンティコ」の指揮者。ヴィヴァルディの作品演奏を得意とし、ヴィヴァルディの新発見の曲の録音などもあります。

 マルク・パストル『悪女』は「幼い子供を誘拐し血をすすり、臓物を喰らう「吸血鬼」と呼ばれた悪女。現役の犯罪捜査官が、20世紀初頭のバルセロナを震撼させた犯罪者の実話に材を得て描いた戦慄の物語」だそうで、面白そうな作品ですね。

テーマ:海外小説・翻訳本 - ジャンル:小説・文学

この記事に対するコメント
SF作品が多くて嬉しい!
欲しい本が何冊もあり3月が待ち遠しいです。ゲームSFとニーヴンの短編集と菌類第2とハローアメリカと、あとコミックの単行本も買いたい作品が一杯!Twitterで取り上げられていた「私家版」は映画は観たことがありましたが、原作は未読でトライしてみました。確かに予想もしないラストで吃驚しましたが復讐一辺倒よりは良かったような。主人公が何故ニコラに対して、あそこまで卑屈になるのかが分かりません。才能、人脈、人望、爵位、財産と、これ以上望めない程の勝ち組に思えるのですが。女性から見るとニコラより主人公の方が遥かに好ましいです。ラテン系世界ではニコラのようなタイプがモテるのかしら?女性の敵としか思えません。
【2018/02/22 22:52】 URL | 奈良の亀母 #- [ 編集]

>奈良の亀母さん
毎年2~3月は、面白そうな本がまとめて出ているような気がします。

『私家版』は映画も良かったですが、原作の方が登場人物の心理が描きこまれていて面白いかなと思います。
ニコラは確かに、あんまり深みのある人物じゃないですよね。ただ主人公の視点から見たニコラ像なので、そのあたりは「信頼できない語り手」ではないですが、疑う余地があるのかなと思いました。それにしてもあんまり褒められた性格ではないようですが。
妙に明るい結末も好感触でした。
【2018/02/23 19:28】 URL | kazuou #- [ 編集]


アナトールは是非とも読みたい。しかし¥2000って…。
サキの短編集含め、もはや白水Uブックスは単行本並みの定価となりましたね。
ちくまが高いと思っていた頃が懐かしい…(去年も言った気が)
【2018/02/26 07:53】 URL | ぽんぽこ狸 #- [ 編集]

>ぽんぽこ狸さん
このごろの白水Uブックスは、以前に輪をかけてマイナー路線なので、値段はしょうがないかな…という気もします。このぐらいの値段だったら、ハードカバーにしてくれればいいなと思わないでもないのですが。
文庫も翻訳ものだと軽く1000円超えなので、今や、文庫で1000円以下だと安いような気がしてしまいますね
【2018/02/26 21:29】 URL | kazuou #- [ 編集]


そうなんですよね。サキなんてもう四冊出ているわけですから、二冊位にまとめて、3000円いかないくらいの、拘った装丁にして欲しかった…その巻末に、例えば最近出た姉のサキ自叙伝を付すとか。ゴーリーやサキのイラストを載せるとか。
箱入りがやはり良いですねえ。
【2018/02/27 12:42】 URL | ぽんぽこ狸た #- [ 編集]


個人的にはハードカバーの方が好きなんですが、文庫や新書サイズの方を好む人が多いんじゃないでしょうか。最近の白水Uブックスとか、ハヤカワのSFシリーズとかを見てると、本来ハードカバーで出す本を無理やり新書サイズにして出している感じがします。

サキは箱入りの全集で出してほしかったかも。
【2018/02/27 18:56】 URL | kazuou #- [ 編集]


海外小説ファンは日本全国に数千人でしたっけ?
裏付けがわかりませんが、非常に少ないですよね(尚更収益も…)
僕の友人や知り合いにも読書が好きな人は多いですが、
海外の話になると「読まないから」と話題が止んでしまいます。
知っていたとしても学生時代に嫌々読んだ文学とか、
一時期話題になった流行作品、映画原作とか…
サキ等向こうではメジャーな部類に入る作家すら挙がらず…
たまにいるかと思えば結構なご高齢だったり。

そういえば、書店に行っても海外小説付近は人が異常に少ない。
なので探しやすく長時間独占も出来ウロウロしてますが。。。
(表紙を向けている新刊達は、僕含め何人にアピール出来ているのか?)
かちあっても一人二人ですものね(やはりある程度年配の…)
僕は二十代ですが、同年代の方とか、散見しません。立ち読みしてる若者なんて尚の事。
お店に立ち寄る時間帯や場所もあるとは思いますけどね…。
【2018/02/28 22:59】 URL | ぽんぽこ狸 #- [ 編集]


身の回りを見てみても、必ずしも本読みがいないわけじゃないんですよね。でもやっぱり、翻訳ものを読む人は圧倒的に少ないと思います。
都心の大手書店の海外文学コーナーにいっても、人は少ないなあ、というのは僕も実感するところです。

ミステリやSFといった、ジャンル小説ファンで翻訳ものを読む人は意外にいると思います。とくにミステリファン層は結構いるので、広い意味での海外小説を読む層は、数万人ぐらいはいるんじゃないでしょうか。

翻訳者を読む層が年配者に偏っている…というのは、おそらく事実だと思います。若い読者が減っている…というのは、スマホの普及や、娯楽の多様化、あと、これは結構重要なポイントだと思うのですが、経済的な部分が大きいんじゃないかと思っています。総収入が減っていると言われるなかで、決して馬鹿にならない値段の海外小説の本を購入する、というのは、相当のファンじゃないと難しくなっているのかもしれませんね。
【2018/03/01 19:38】 URL | kazuou #- [ 編集]


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Author:kazuou
男性。本好き。短編好き。異色作家好き。怪奇小説好き。
怪奇幻想小説の読書会「怪奇幻想読書倶楽部」主宰。
主に翻訳小説を紹介していますが、たまに映像作品をとりあげることもあります。
記事の新旧に関わらず、コメント・トラックバックは歓迎しています。
twitterアカウントは@kimyonasekai



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