怪奇幻想読書倶楽部 第12回読書会 開催しました
 1月28日の日曜日、JR巣鴨駅前のカフェにて「怪奇幻想読書倶楽部 第12回読書会」を開催しました。出席者は、主催者を含め12名でした。
 テーマは、第1部「迷宮と建築幻想」、第2部「作家特集 エドガー・アラン・ポオ」です。参加してくださった方には、お礼を申し上げたいと思います。

 それでは、当日の会の詳細について、ご報告したいと思います。

 今回も、参加者全員のプロフィールをまとめた紹介チラシを作りました。チラシをPDFにしたものを、メールにて事前に配信しています。

 第1部「迷宮と建築幻想」では、「迷宮」「迷路」を扱った作品を初め、巨大建築物や地下都市など、フィクションならではの建造物を扱った作品について話しました。フィクションだけでなく、現実の奇想建築に関する資料や写真集などを持ってきてくれた方もあり、非常に面白いテーマになったと思います。
 主催者の方でテーマに属する作品リストを用意していたのですが、それを補填するようなリストを作ってくださったshigeyukiさんには感謝です。作中で登場する建造物の細かい設定などは非常に参考になりました。

 第2部は「作家特集 エドガー・アラン・ポオ」。アメリカの文豪であり怪奇幻想小説の巨匠でもあるポオの作品についてのトークでした。
 やはり19世紀の作家でもあり、入り込むまでに時間がかかるものの、流れに乗ると非常に面白い作品が多かったというのが、皆さんの全体的な感想でしょうか。怪奇幻想小説の印象が強いですが、改めて読んでみて、いろいろなジャンルの作品を手がけていたんだな、という認識を新たにしました。

 それでは、以下話題になったトピックの一部を紹介していきます。


●一部

・和泉雅人『迷宮学入門』について。「迷宮」について、古来から近代までのイメージの変遷を追った本。「迷宮」と「迷路」は異なるもの、というのがポイント。「迷宮」は一本道でいずれ中心にたどり着くもので通過儀礼的な意味を持つもの、「迷路」は人を惑わせるようにつくられたもの、という違いがある。近代では二つのイメージは混交して、
ほぼ同じ意味で使われている。

・矢部嵩『〔少女庭国〕』について。迷宮に閉じ込められた少女たちを描いている。他の少女を殺せば脱出できるという「デスゲーム」もののはずが、脱出をあきらめ人を増やして「国」を作ってしまうという奇想に満ちた作品。閉じ込められた少女たちの複数のグループの行動パターンがいくつも示され、結果的に架空の博物誌のようになっている。カルヴィーノ『見えない都市』にも似たものを感じる。

・カリンティ・フェレンツ『エぺぺ』について。言語学者が飛行機で寝過ごし、言葉の全く通じない国に迷い込んでしまうという物語。言葉も身振り全く通じずコミュニケーションがとれない…ということ事態が非現実的ではあるが、寓話としてのリアリティは強烈。後半に暴動に参加する主人公の行動には妙なカタルシスがある。希望がほの見える結末もあり、意外と後味は悪くない。作中に登場する工事中のビルは「バベルの塔」の象徴か。

・不条理小説について。カフカを始め、不条理小説においては、その状況に一方的に流されるタイプの話が多いように思う。その点『エぺぺ』はユニークな展開かもしれない。

・恩田陸『MAZE』について。東南アジアで発見された人が消えてしまう迷路についての物語。いろいろな仮説が示される過程は魅力的だが、結末はちょっといただけない。

・ヤン・ヴァイス『迷宮1000』について。チェコで戦前に書かれた「迷宮」テーマ作品。1000階建のビルを支配する独裁者を追う物語。悪夢的な描写が魅力的。

・マリオ・レブレーロ『場所』について。突然「迷宮」に迷い込んだ男の物語。内部に人が普通に暮らしていたりするので、あまり閉塞感はないのが特徴。冒険ものとしても面白い。

・ボルヘス「二人の王と二つの迷宮」「アベンハカン・エル・ボハリー、自らの迷宮に死す」について。どちらも迷宮を扱った作品。「二人の王と二つの迷宮」では象徴的な迷路、「アベンハカン・エル・ボハリー」では物理的な迷宮が扱われている。

・トマス・M・ディッシュ「降りる」について。永遠に続くエスカレーターを降りる男の物語。

・イサーク・エスバン監督の映画『パラドクス』について。 無限に繰り返される空間に閉じ込められた人々を描く作品。ディッシュ「降りる」に似たシーンもあり。作品内のガジェットとしてフィリップ・K・ディック作品が使われていたりするので、監督はSFファンかもしれない。

・ゴシック・ロマンスには定番といっていいほど、巨大な城がよく登場する。ホレス・ウォルポールやウィリアム・ベックフォードに至っては、自身が巨大な城を建造している。

・ベックフォード『ヴァテック』について。悪行の限りをつくす親子の物語。内容的には、悲惨な話だが、描写にデフォルメがきいていて面白く読める作品。

・スティーヴン・ミルハウザー『マーティン・ドレスラーの夢』について。理想のホテルを建造しようとする男の物語。小物だったりホテルだったり対象は様々だが、ミルハウザーには職人の仕事を描いた作品が多い。

・W・H・ホジスン『ナイトランド』について。遠未来で展開されるファンタジー作品。作中に登場する「ラスト・リダウト」は百万単位の人類が居住するという設定の巨大な建物。その中で全てがまかなわれる一つの都市のような存在で、フィクションで登場する想像上の建物としては最大級のものではないだろうか。

・J・G・バラード『ハイライズ』について。巨大ビルで展開される人間の獣性の物語。テクノロジーと対比される野生がポイントか。

・ロバート・R・マキャモン『アッシャー家の弔鐘』について。ポオの「アッシャー家」が実在したら、という設定のホラー作品。作中に登場する屋敷が、入る度に部屋の配置が変わったりする幽霊屋敷なのだが、これは実在する「ウィンチェスター・ミステリー・ハウス」をモデルにしているらしい。

・小川一水「ギャルナフカの迷宮」について。地下の迷宮を舞台にした冒険小説。これは面白かった。

ジュール・ヴェルヌ『黒いダイヤモンド』について。鉱山の地下で発見された広大な空間に都市を建設する話。ヴェルヌの描く人工都市には魅力がある。

・デイヴィッド・リンゼイ『憑かれた女』について。不思議な館を舞台にした恋愛小説。物語自体は結末を含め非常に曖昧だが、妙な魅力がある。

・筒井康隆「遠い座敷」について。延々とつながる座敷を舞台にした作品。日本家屋の扉を開けるのは怖いイメージがある。

・トマス・M・ディッシュ『334』について。タイムスリップで精神を病む男の話など、ユニークなストーリーで構成された連作短篇。

・「沢田マンション」について。高知県に実在する建築物。素人が違法に増築・改築を繰り返したというユニークな建物。

・エッシャーの版画には、無限を思わせる空間が頻出して魅力的。

・エリック・ラーソン『悪魔と博覧会』について。連続殺人鬼H・H・ホームズについてのノンフィクション。彼が住んでいた館が非常に印象的。

・『ゴーメンガースト』シリーズについて。登場する建造物は広大で把握が難しいほど。非常に長大なサーガなので読み通すのはなかなか難しい。奥さんが書いたという4巻目は、訳者が変わっているせいもあり読みやすい。

・ジョン・ソール『マンハッタン狩猟クラブ』について。地下鉄構内で展開されるマンハントもの。雰囲気が非常に良い。

・山尾悠子「遠近法」について。円筒形の内部に存在する世界を舞台にした作品。

・筒井康隆「家」について。巨大な家が舞台の作品。上の階に住む者が下の階に下りてくるのは許されているが、下の階の者が上の階に行くことは禁じられている、という設定が面白い。

・kashmir『てるみな』について。異様な世界観の鉄道マンガ。

・ピラネージの『牢獄』は今見てもすごいイメージの作品。ユルスナール『ピラネージの黒い脳髄』など。

・フィリップ・ホセ・ファーマー『リバーワールド』シリーズについて。巨大な川のそばに再生された人間を描く物語。キャラクターに有名人が出てきたりする。ファーマーは変梃なアイディアの作品が多い。


●二部

・ポオはミステリ、SF、怪奇小説、ユーモア小説など、様々なジャンルの作品を遺しており、非常に多彩な作家だったといえる。

・「赤死病の仮面」について。病が人の形をとって現れるという象徴的な短篇。作中で使われる色彩といい、イメージが素晴らしい作品。

・「群衆の人」について。「群衆」のそばでないと安心できないという男をめぐる異常心理小説。当時としては非常に斬新な作品だと思う。

・ポオの作品はいわゆる「怪奇幻想小説」に属するものが多いと思うが、ヨーロッパの同種のものと違って、妖精や悪魔など、伝統的な超自然要素を使わずに描いているものが多く、その点で新しいタイプの作品を開拓しているのではないか。

・「黒猫」について。ポオの代表作といっていい作品。殺人を犯した男を描く異常心理サスペンス。映像化作品があるが、凄惨な印象だった。猫好きにはお勧めしない。

・「ヴァルドマアル氏の病症の真相」について。催眠術で死を食い止めるという物語。迫力があり怪奇小説の名作だと思うが、発想自体はトンデモ系な気がする。

・ポオの時代においては、催眠術はかなり高度な科学だったのではないか。現代の小説では催眠術や多重人格は安易に使えない題材になっている。

・「メエルシュトレエムに呑まれて」について。巨大な渦に巻き込まれた男の物語。迫力がすごい。一夜にして白髪になるというイメージも強烈。

・「タール博士とフェザー教授の療法」について。患者と医者が入れ替わるという作品。非常にモダンなテーマの作品だと思う。

・「楕円形の肖像」について。妻を絵に描くことによって死なせてしまう画家の物語。ポオ自身がモデル?

・「陥穽と振子」について。巨大な振子というガジェットのインパクトがすごい。振子の印象が強いが、他にも落とし穴や迫ってくる壁など、いくつかのトラップも登場し、そのあたりも面白い。

・ポオはミステリの祖とされるが、「モルグ街の殺人」にせよ「盗まれた手紙」にせよ、現在考えるようなミステリとはかなり違ったタイプの作品だと思う。

・ポオは翻訳家によって大分感触が異なる。創元推理文庫版に関しても読みやすかったという人と読みにくかったという人が。「赤死病の仮面」などはストーリーよりもイメージの固まりといった作品なので、翻訳によって良し悪しが出るのでは。

・ポオの作品には非常に論理的な語りが多い。その最たるものが「メルツェルの将棋差し」だが、物語が始まる前の前置きが非常に長く書かれ、その部分が今となっては冗長になってしまっている部分もある。

・ポオ作品では、前置きがあまり良くないのに対して、結末は非常に印象的なものが多い気がする。「アッシャー家の崩壊」「陥穽と振子」など。

・「ウイリアム・ウィルソン」について。ドッペルゲンガーをテーマにした作品の代表作ともいえる作品。完成度が高い。

・「メッツェンガーシュタイン」について。ポオがゴシック・ロマンスのパロディとして書いた作品だが、あまりに完成度が高いため「ゴシック・ロマンス」の名作とされてしまったという作品。

・「眼鏡」について。視力の悪さから自分の老齢の祖母に求婚してしまうというユーモア小説。大げさな文体も効果的。

・「スフィンクス」。遠近を見誤って蛾を怪物と認識してしまう物語。「ミイラとの論争」などもそうだが、本気なのか冗談なのかよくわからない作品。やっつけ仕事なのか?

・息をなくしてしまうという「息の喪失」、使い切った男を描く「使いきった男」、不条理な出来事に襲われるという「不条理の天使」など、ポオにはユーモア要素の強い作品も多い。

・ロバート・ブロック『ポオ収集家』について。ポオの原稿や資料を集めるポオ収集家を描いたホラー短篇。作品の始まりと終わりが「アッシャー家の崩壊」のパロディになっているところが凝っている。ちなみに、阿刀田高の『ナポレオン狂』は発想が非常に似ているが影響を受けているのだろうか。

・館や屋敷が崩れ落ちたり、焼け落ちたりするという終わり方はフィクションで良く見るが、その原型は「アッシャー家の崩壊」なのかもしれない。

・ポオの未完の作品「灯台」について。ロバート・ブロックが完成させた作品が先に翻訳されていたが、ブロック版は継ぎ目がわからないくらいよく書けていた。思念による物質の創造というのがテーマになっているが、これは明らかにブロックのアイディア。
ポオのオリジナル版が後に訳されたが、まだ事件がまったく起こらない段階で絶筆になっていた。

・ポオの時代、作家業だけで食べていくのは大変だったのではないか。作家だけで食べていけるようになるのは、ジュール・ヴェルヌあたりから? ヴェルヌは今でいうところの少年マンガ作者的な感じがある。

・ヴェルヌ作品は、だいたい登場人物の型が決まっていて、今で言えば、アニメの『タイム・ボカン』シリーズみたいな安定感がある。

・「ナンタケット島出身のアーサー・ゴードン・ピムの物語」について。ポオ唯一の長篇でありエンタメ要素の強い作品。少年が主人公ながら、出会う困難の暴力度は強烈。結末がちょっと投げやりっぽい面もあるが、今読んでも面白い作品。

・ジュール・ヴェルヌ『氷のスフィンクス』について。ポオの「ピム」の直接の続編。冒険小説としては非常に面白いが、ポオの描いた幻想的な要素を「科学的」に解明してしまうのは残念。

・ヴェルヌはポオに非常に影響を受けていると思う。『氷のスフィンクス』もそうだが、『チャンセラー号の筏』などではカニバリズムが出てくるが、このあたりもポオの「ピム」の影響ではないか?

・ポオはフランスで非常に評価されていた。例えばシュオッブが書いてもおかしくないような象徴派的な作品があったりと、もともとフランス人に受け入れやすい要素があったのかもしれない。

・「ちんば蛙」について。こびとの復讐物語。江戸川乱歩の『踊る一寸法師』への影響もあり? 差別的なニュアンスからか「跳び蛙」や「ホップフロッグ」の訳題もある。乱歩の「一寸法師」も考えたら、すごいタイトルだと思う。

・差別用語を自粛する動きが最近は多い。例えば、ラヴクラフト作品でも差別的な用語があったりして、新訳作品集でも苦労したという話を聞いた。そんななかハヤカワ文庫のフレドリック・ブラウン『さあ、気ちがいになりなさい』はよく出せたなと思う。

・ポオは薄幸のヒロインをよく描くが、意外に個性がない。「ベレニス」「モレラ」「リジイア」など、各作品のヒロインのイメージがごっちゃになりがち。

・スティーヴン・キング『シャイニング』中で、『不思議の国のアリス』と「赤死病の仮面」の引用が使われていて効果的だった。『アリス』の引用は他の作品でもよく見るが、ホラー作品で使われているのは珍しい。

・ポオの作品は、後続の作家に対して広い影響を与えている。例えばフリオ・コルタサルの「占拠された屋敷」もポオの影響を感じる。

・集英社文庫の「E・A・ポー ポケットマスターピース」は選集としては、非常にいいセレクションだと思う。「ピム」がまるごと入っていたり、未完作品「灯台」が入っているあたりはユニーク。

・「庭園」「アルンハイムの地所」について。資産家になった青年が自分の理想の場所を作ろうとする物語。江戸川乱歩の『パノラマ島奇談』などにも影響が見える。

・アメリカ、ボルチモアの野球チーム、ボルチモア・レイブンズのマークは、ポオの「大鴉」にちなむらしい。地元ではやはり有名?

・「モルグ街の殺人」について。この時代の欧米人には「猿」に対して恐怖の感情があったのだろうか。日本でのイメージと比較すると興味深い。

・ポオの探偵デュパンは、ドイルのシャーロック・ホームズの原型という意味では、強い影響を与えている。

・「早まった埋葬」「アッシャー家の崩壊」などに顕著だが、ポオは死への恐怖心が非常に強かった人なのではないか?

・ポオがよく使う、仮死状態からよみがえるというシチュエーションは、当時としてはかなり恐怖心を煽るものだったと思う。デュマの『モンテ・クリスト伯』や楳図かずお『紅グモ』などでも同じようなシチュエーションが使われている。


●二次会
・ジャン・レイ『マルペルチュイ』について。ギリシャの神々の幽閉をテーマにした幻想小説。傑作だと思う。

・朝里樹『日本現代怪異事典』について。戦後日本の都市伝説を集めた本。非常な労作

・ミルチャ・エリアーデの小説作品について。『令嬢クリスティナ』『ホーニヒベルガー博士の秘密』『ムントゥリャサ通りで』は傑作。『エリアーデ幻想小説全集』が絶版で古書でも高騰しているのは残念。

・ステファン・グラビンスキの邦訳書の装丁について。『火の書』『狂気の巡礼』はそれぞれ工夫を凝らしていて素晴らしい。

・ロバート・ブロック作品について。突き抜けた傑作というのは少ないが、晩年まで安定した作品を書いていた作家だと思う。短篇集『殺しのグルメ』(徳間文庫)は秀作揃い。

・エドワード・ケアリー《アイアマンガー三部作》について。一巻は素晴らしく面白く、二巻がちょっと中だるみするが、三巻で盛り返す。

・「新本格」について。定義がはっきりしない。綾辻行人をはじめ、1980年代後半から90年代にかけてデビューした一連の作家群を指す?

・「本格推理」の傑作を書くのは作家にとって難しい? ホラーも書いている某作家が「ホラーに逃げている」ということを言われているが、ホラーはホラーで書くのは難しいと思う。

・『ハリー・ポッター』シリーズについて。古典ファンタジーと比べると軽いが、読みやすさもあり、ファンタジー入門には最適だと思う。

・地方の書店の状況について。翻訳書の数が少なく、新しい作家に出会うチャンスが少ない。

・ハヤカワ文庫《モダンホラー・セレクション》について。シリーズ完結後も、一時期はどこの古書店でも見たように覚えているが、現在は本当に見なくなってしまった。

・ヴィンチェンゾ・ナタリ監督の映画『キューブ』について。迷宮テーマの作品。シリーズが何作か作られたが、1作目が一番面白い。2作目以降は「罠」に力を入れすぎ。1作目のDVDのおまけの短篇映画『エレヴェイテッド』は面白かった。

・リチャード・マーカンド監督の映画『レガシー』について。ホラー映画としての評価はあまり高くないが、屋敷から脱出しようとして何度も同じところに戻ってきてしまうシーンは秀逸だった。

・ピーター・メダック監督の映画『チェンジリング』について。非常に怖い作品だった。

・ディーノ・ブッツァーティ「屋根裏部屋」について。突然屋根裏に現れた腐らないリンゴの話。インパクトのある寓話。

・「異世界もの」について。現代の若い読者は、「異世界転生もの」は好むが、異世界だけで完結する物語(ハイ・ファンタジー?)は好まない。

・「異世界もの」において、現実世界と同じ物を安易に持ち込むべきではない? ライトノベルなどでは、読者はファンタジー的な記号をテンプレとして認識しているので、現実と同じ物を持ち込んでもそんなに違和感を感じない。場合によっては情景描写も不必要とされることも。

・小・中学校の読書感想文について。課題図書が決められていることが多いが、子供の読みたいものにすべき。感想に関しても、だいたい何を書いてほしいのかが決められているように思う。

・仁賀克雄さんの翻訳やアンソロジーについて。怪奇幻想作品の紹介者は他にもいるが、B級作品に対して愛情が強かったという意味では唯一無二の人だと思う。


「第13回読書会」は、3月25日(日)に開催予定です。テーマは、

第一部:物語をめぐる物語
第二部:作家特集 ステファン・グラビンスキ

詳細は後日あらためて公開したいと思います。

テーマ:海外小説・翻訳本 - ジャンル:小説・文学

この記事に対するコメント

先日はありがとうございました。
ちょっと覗いてみたら既にまとめがアップされていて、いつもながら、お早いですね。
建造物に関して言えば、後から思えばぼくがひとりで喜んでいたような気もしないではないので、ちょっとみんなに申し訳なかったかなとも思わなくもないですが、ぼくは楽しませていただきました。
次回のテーマは、物語の話とグラビンスキの予定とか。
物語のテーマということは、書物をめぐる物語ということでもあるでしょうから、例えば「はてしない物語」みたいなの以外にも、もちろん「ネクロノミコン」とかも入るわけですよね?「書架の探偵」みたいなやつとか、あとは、古書をめぐる話とかも?(と、無理やり範囲を広げてみます)本や物語が好きな参加者さんの話をたくさん聞いてみたいですね。
グラビンスキは、まだ一冊も読んでないので、これから読みたいと思います。
それでは、またよろしくお願いいたします。
【2018/01/29 22:36】 URL | shigeyuki #eqP7eH0Y [ 編集]

>shigeyukiさん
いえいえ、今回もいろいろフォローありがとうございます。僕も知らない迷宮・建築ものもあったりして面白かったですよ。リンゼイの『憑かれた女』とファーマー『リバーワールド』は読んでみたくなりました(『憑かれた女』はさっそく注文しちゃいました。)

「物語をめぐる物語」に関しては、広い意味での「本」や「物語」がテーマになっているもの、作中で「本」や「小説」が登場する物語、物語が入れ子になった作品(枠物語とか)、あとはメタフィクション的な作品なんかを集めてみたいと思っています。
例えば、ポトツキ『サラゴサ手稿』、ゴールドマン『プリンセス・ブライド』、ナボコフ『セバスチャン・ナイトの真実の生涯』、トマス・ウォートン『サラマンダー無限の書』、コルタサル『続いている公園』、フレドリック・ブラウン「うしろを見るな」、アルフレッド・ノイズ「深夜特急」、アンデルソン=インベル「魔法の書」とか。もちろん「ネクロノミコン」なんかもOKです。ミステリ系でも古書がテーマのものとか結構あると思います。フィシュテル『私家版』とか。

グラビンスキはそろそろやっておきたいなというのもあるのですが、ちょうど2ヶ月空くので、未読の人でも1、2冊は読めるかな、というのもあります(邦訳も全部で3冊ですしね)。
【2018/01/29 23:26】 URL | kazuou #- [ 編集]

少女終末旅行の廃墟が好きです。
第1部、第二部、二次会合わせて興味深い書籍が多数出てきて全部読みたいです。「エペペ」のように図書館にあれば良いのですが。先日、少女終末旅行の原作が完結し魂が抜けています。後番組の「ハクメイとミコチ」のアニメに慰められております。ガランとした広大な建物にも惹かれますが、シルバニアファミリーの世界に飯テロと物造りの楽しさが詰まったような小人さん達の世界に夢中になってしまいました。毎回、参加したくなるようなテーマを挙げて下さ次回も楽しみです。
【2018/01/30 13:09】 URL | 奈良の亀母 #- [ 編集]

>奈良の亀母さん
「迷宮」テーマ作品は面白いものが多いのです。今回トピックにあげられているものは大体面白いと思いますよ。近作だとレブレーロの『場所』とか。

『ハクメイとミコチ』は原作を何冊か読んだのですが、世界観の描き込みがすごいですよね。市場の描写なんかすごく細密でびっくりしました。作者は建築とか建物がすごい好きな人なんじゃないでしょうか。
【2018/01/30 19:56】 URL | kazuou #- [ 編集]

次回は是非参加したく……
思えば初めて参加させていただいたのが昨年四月。
毎回、話し合われた内容を読ませてもらい、行きたいなと思うのですが、子持ち主婦の身ではなかなか叶わず。
いつかは二次会も参加したいのですが……無理かなあ?
巣鴨は我が家からするとかなり遠いので。
それでももっと遠方の方からしたら贅沢な話ですが。
迷宮物は正直苦手なジャンル(?)の気もしますが、それでも読んでみたいなと思うものがありメモしました。が、しかし、図書館でも置いてなかったりすることありますよね(涙)。
なんで翻訳物って少ないんだろう? やはり売れないから???
悲しいですね。
よく聞くのが、翻訳独特の書き方が苦手というものです。たしかに腕のいい翻訳者と出会えるのは中々少ないですよね。最初に出会っちゃったのが悪文だと(失礼?)、苦手意識を持たれてしまうかも。とはいえ、私も誰がいいかと聞かれても思い浮かびませんが(笑)。

それではもし参加できそうでしたら、ご連絡致します。よろしくお願いします。
【2018/02/04 16:50】 URL | ゆきやまま #M8wPbJsk [ 編集]

>ゆきやままさん
こんにちは。

読書会テーマ作品に限らないのですが、幻想系の作品って、やっぱり絶版のものが多く、オススメしたくてもなかなか読みにくい…という環境はありますよね。
翻訳ものは特にそうで、書店でも図書館でも数は減っているといっていいんじゃないでしょうか。

翻訳の良し悪しは人によっても違かったりするので難しいところですよね。
翻訳が悪くても、原著は傑作で、がんばって最後まで読んでよかった…という作品もないことはないですし。そもそも原著が悪文ということもあるので。

また参加してくれれば嬉しいです。
【2018/02/04 17:24】 URL | kazuou #- [ 編集]


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Author:kazuou
男性。本好き。短編好き。異色作家好き。怪奇小説好き。
怪奇幻想小説の読書会「怪奇幻想読書倶楽部」主宰。
主に翻訳小説を紹介していますが、たまに映像作品をとりあげることもあります。
記事の新旧に関わらず、コメント・トラックバックは歓迎しています。



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