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9月の気になる新刊と8月の新刊補遺
8月26日刊 本の雑誌編集部編『別冊本の雑誌 古典名作本の雑誌』(本の雑誌社 予価1728円)
8月28日発売 『ナイトランド・クォータリーvol.10 逢魔が刻の狩人』(アトリエサード 予価1836円)
8月29日刊 ポール・ウィリアムズ『フィリップ・K・ディックの世界』(河出書房新社 予価3024円)
9月4日刊 『月岡芳年 月百姿』(青幻舎 予価2484円)
9月6日刊 小酒井不木『疑問の黒枠』(河出文庫 予価864円)
9月6日刊 鼓直編『ラテンアメリカ怪談集 新装版』(河出文庫 予価842円)
9月6日刊 スティーヴン・キング『死の舞踏』(ちくま文庫 予価1620円)
9月8日刊 C・S・ルイス『ナルニア国物語5 ドーン・トレッダー号の航海』(光文社古典新訳文庫)
9月11日刊 レイ・ヴクサヴィッチ『月の部屋で会いましょう』(創元SF文庫 予価1188円)
9月12日刊 日下実男『絵ときSF もしもの世界 復刻版』(復刊ドットコム 予価3996円
9月20日刊 アメリア・グレイ『AM/PM』(河出書房新社 予価1728円)
9月21日刊 フィリップ・K・ディック『去年を待ちながら 新訳版』(ハヤカワ文庫SF 予価1123円)
9月21日刊 G・K・チェスタトン『ブラウン神父の醜聞 新版』(創元推理文庫 予価799円)
9月23日刊 木犀あこ『奇奇奇譚編集部 ホラー作家はおばけが怖い』(角川ホラー文庫 予価562円)
9月23日刊 名梁和泉『二階の王』(角川ホラー文庫 予価821円)
9月25日刊 『ミステリマガジン11月号 幻想と怪奇 ノベル×コミック×ムービー』(早川書房 1296円)
9月29日刊 柳下毅一郎監修『J・G・バラード短編全集4』(東京創元社 予価3888円)

9月下旬発売 創元推理文庫・SF文庫 復刊フェア
ウィリアム・アイリッシュ『黒いカーテン』
F・W・クロフツ『チョールフォント荘の恐怖』
エリザベス・フェラーズ『猿来たりなば』
マーガレット・ミラー『殺す風』
ルース・レンデル『死が二人を別つまで』
中野善夫・吉村満美子編訳『怪奇礼讃』
平井呈一『真夜中の檻』
ロバート・A・ハインライン『宇宙の呼び声』
エドガー・R・バローズ『時間に忘れられた国』
ジェイムズ・P・ホーガン『仮想空間計画』


 『ナイトランド・クォータリー』最新号は、ゴースト・ハンターものの特集。翻訳は、グリン・オーウェン・バーラス、カイトリン・R・キアナン、アラン・バクスター、H・S・ホワイトヘッド、キム・ニューマン、シーベリー・クインらの作品を収録とのこと。

 鼓直編『ラテンアメリカ怪談集 新装版』は、1990年代初めに出ていた河出文庫の怪談集シリーズ、ラテンアメリカ編の新装版。「怪談」というよりは、奇想にあふれた異色短篇集といった趣のアンソロジーで、何より「お話」が面白いのが魅力です。
 収録作品を挙げておきます。

レオポルド・ルゴネス『火の雨』
オラシオ・キローガ『彼方で』
ホルヘ・ルイス・ボルヘス『円環の廃墟』
M・A・アストゥリアス『リダ・サルの鏡』
シルビナ・オカンポ『ポルフィリア・ベルナルの日記』
マヌエル・ムヒカ=ライネス『吸血鬼』
エンリケ・アンデルソン=インベル『魔法の書』
ホセ・レサマ=リマ『断頭遊戯』
フリオ・コルタサル『奪われた屋敷』
オクタビオ・パス『波と暮らして』
アドルフォ・ビオイ=カサレス『大空の陰謀』
アウグスト・モンテローソ『ミスター・テイラー』
エクトル・アドルフォ・ムレーナ『騎兵大佐』
カルロス・フェンテス『トラクトカツィネ』
フリオ・ラモン・リベイロ『ジャカランダ』

 この怪談集シリーズ、他にいろいろな国のものがあり、どれも特色のあるアンソロジーでした。このシリーズについては、昔書いた簡単な紹介を載せておきます。

「怪談集」とはいうけれど…  -河出文庫『怪談集』シリーズ-

 スティーヴン・キング『死の舞踏』は、キングが影響を受けたホラー作品について語った大部の評論書。小説作品だけでなく、ラジオドラマやテレビ、映画などへの言及が非常に多いのが特徴ですね。
 何度か復刊されていますが、今回は「2010年版へのまえがき」が新たに付くとのことです。

 木犀あこ『奇奇奇譚編集部 ホラー作家はおばけが怖い』は、第24回日本ホラー小説大賞・優秀賞受賞作品。「新人ホラー作家の熊野惣介は、毒舌担当編集者・善知鳥と小説のネタ探しのため心霊スポットを巡るなかで、奇妙な音を出す霊と遭遇し――。霊の見える作家と見えない編集者が「究極のホラー小説」を目指す!」という話だそうで、気になる作品です。

 名梁和泉『二階の王』は、引きこもりをめぐる家庭内の不和が世界の危機につながっていくという、何とも奇妙なテーマの作品で、なかなか面白い作品でした。2015年度刊行作品の文庫化ですが、オススメしておきます。

 今年も、創元推理文庫・SF文庫の復刊フェアの季節になりました。お勧めは、中野善夫・吉村満美子編訳『怪奇礼讃』と平井呈一『真夜中の檻』でしょうか。
 『怪奇礼讃』は、クラシカルなゴースト・ストーリーのアンソロジー。この本でしか読めない作品が多数収録されています。
 『真夜中の檻』は、怪奇小説の名訳者、平井呈一の創作とエッセイを集めた本です。『怪奇小説傑作集』の愛読者だった人なら、必読でしょう。

テーマ:海外小説・翻訳本 - ジャンル:小説・文学

この記事に対するコメント
殺す風
こんにちは。
マーガレット・ミラー「殺す風」」復刊ですか!
個人的にはミラーの最高傑作の一つと思っているので、嬉しいです。
ハヤカワも「鉄の門」復刊してくれないかな。
【2017/08/26 19:25】 URL | 木曽のあばら屋 #GHYvW2h6 [ 編集]

>木曽のあばら屋さん
『殺す風』は、ミラーの最高傑作に推す人が多いですよね。僕もそう思います。
創元のミラーはちょくちょく復刊されますが、ハヤカワの『鉄の門』とか、小学館の『眼の壁』なんかは、手に入りにくくなってるので、創元でまとめて出してくれるといいんですけどね。
【2017/08/26 19:43】 URL | kazuou #- [ 編集]

バラードの全集4冊目
図書館に新刊として入って有り難いです。未読の作品ばかりで読み応えがありました。「地上最大のテレビショウ」が面白かった。「シルヴァーバーグの時間線をのぼろう」と読み比べて唸りました。平井翁の「真夜中の檻」も格調高く素晴らしかった。
【2017/10/25 10:05】 URL | 奈良の亀母 #- [ 編集]

> 奈良の亀母さん
バラードの短編全集は毎回購入させてもらってます。ほとんど既読なので、後回しにしてるのですが、未収録作品もあるみたいで楽しみです。
『真夜中の檻』も復刊されて良かったです。小説もそうですが、怪奇幻想にかかわるエッセイが楽しいですね。

【2017/10/25 19:11】 URL | kazuou #- [ 編集]


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kazuou

Author:kazuou
男性。本好き、短篇好き、異色作家好き、怪奇小説好き。
ブログでは主に翻訳小説を紹介していますが、たまに映像作品をとりあげることもあります。twitterアカウントは@kimyonasekaiです。
怪奇幻想小説専門の読書会「怪奇幻想読書倶楽部」主宰。twitter上の怪奇幻想ジャンルのファンクラブ「 #日本怪奇幻想読者クラブ 」主宰。
『ミステリーズ!vol.96』(東京創元社)に怪奇小説の翻訳概況を書きました。
同人誌『海外怪奇幻想小説アンソロジーガイド』『物語をめぐる物語ブックガイド』『迷宮と建築幻想ブックガイド』『イーディス・ネズビット・ブックガイド』『夢と眠りの物語ブックガイド』『奇妙な味の物語ブックガイド』「海外怪奇幻想作家マトリクス・クリアファイル」を刊行しました。



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