7月の気になる新刊
7月6日刊 イサベル・アジェンデ『精霊たちの家 上下』(河出文庫 予価各1188円)
7月6日刊 澁澤龍彦『極楽鳥とカタツムリ』(河出文庫 予価950円
7月6日刊 アレクサンドラ・オリヴァ『ラスト・ワン』(ハヤカワ文庫NV 予価1253円)
7月11日刊 内田隆三『乱歩と正史 人はなぜ死の夢を見るのか』(講談社選書メチエ 予価1944円)
7月11日刊 ボンテンペッリ『鏡の前のチェス盤』(光文社古典新訳文庫)
7月12日刊 エラリー・クイーン『アメリカ銃の謎 新訳版』(創元推理文庫 予価1080円)
7月12日刊 夢野久作『夢Q夢魔物語 夢野久作怪異小品集』(平凡社ライブラリー 予価1512円)
7月14日刊 紀田順一郎『蔵書一代 なぜ蔵書は増え、そして散逸するのか』(松籟社 予価1944円)
7月17日刊 リズ・ベリー『月影の迷路』(国書刊行会 予価3024円)
7月20日刊 G・K・チェスタトン『ブラウン神父の秘密 新版』(創元推理文庫 予価799円)
7月25日刊 スタニスワフ・レム『主の変容病院・挑発』(国書刊行会 予価3024円)
7月28日刊 A・E・ヴァン・ヴォークト『宇宙船ビーグル号の冒険 新版』(創元SF文庫 予価950円)
7月28日刊 キャリー・パテル『墓標都市』(創元SF文庫 予価1447円)


 アジェンデ『精霊たちの家』は、幻想的要素のある大河小説。アジェンデ作品は、ラテンアメリカ小説の中では圧倒的に読みやすいので、オススメです。

 澁澤龍彦『極楽鳥とカタツムリ』は、著者の著作の中から、動物をテーマにした物語を集めたというアンソロジー。これは面白そうですね。

 内田隆三『乱歩と正史 人はなぜ死の夢を見るのか』は、アカデミックな視点の評論だと思いますが、題材が乱歩と正史ということで、気になりますね。

 7月の新刊で一番気になるのがこれ、ボンテンペッリ『鏡の前のチェス盤』です。マッシモ・ボンテンペッリ(1878-1960)は、イタリアの作家。ユーモアとファンタジーにあふれる作品は、今読んでも面白く、戦前の日本でもいくつかの作品が訳されています。
 ちくま文庫から刊行された短篇集『わが夢の女』(岩崎純孝他訳 ちくま文庫)には、いわゆる《奇妙な味》に近い味わいの作品が収められています。
 ずいぶん昔に、このブログでも紹介したことがあります。
 ブルジョワ娘の空の散歩  マッシモ・ボンテンペルリ『わが夢の女』

 今回刊行される『鏡の前のチェス盤』は、長編ファンタジーのようですね。「語り手である「ぼく」が10歳のころ、部屋にあった鏡のなかの世界に入り込んだ体験を回想するファンタジー。チェスの駒が会話し、現実と非現実の境が曖昧な迷宮ワールドを描く、キャロルの〝アリスもの〟を思わせる幻想的色彩の強い物語。」だそうで、これは楽しみ。いずれ短篇集も新訳刊行してほしいところです。

 ついに、国書刊行会の〈スタニスワフ・レム・コレクション〉 が完結。長かったですね。最終巻は、『主の変容病院・挑発』。レムの処女長篇『主の変容病院』のほか、ナチスによるユダヤ人大虐殺を扱った架空の歴史書の書評『挑発』や『二一世紀叢書』など、メタフィクショナルな中短篇5篇を収録とのこと。

テーマ:海外小説・翻訳本 - ジャンル:小説・文学

この記事に対するコメント

お久しぶりです。
ポンテンペルリ 大好きです。
ちくま文学の森で知り、文庫買い増しだ。
とても楽しみです。
【2017/06/24 12:10】 URL | fontanka #- [ 編集]

> fontankaさん
ご無沙汰してます。
ボンテンペッリ(ボンテンペルリ)の短篇、面白いですよね。最近では、荒俣宏編『怪奇文学大山脈』にも作品が収録されてました。

《ちくま文学の森》は、どちらかと言うと日本作家メインだと思うのですが、少なめの海外作品になかなか拾い物があったりして、ボンテンペッリ作品はその最たるものでした。今回の作品がきっかけになって、もっと訳されようになると嬉しいんですけどね。
【2017/06/24 15:06】 URL | kazuou #- [ 編集]


国書刊行会から、レム・コレクションが完結。面白そうです。
マイクル・ビショップは延期でしょうね…
マクロイは八月末のようです。

最近、ふとしたきっかけで野又穫という画家を知りました。バベルの塔の様にそびえ立つ建物の絵が多く、そこには人が居ないのに、無数にこだまする吐息と言うか、おぼろな存在を感じます。まるでオブジェみたく、個々の塔に小さな物語を付してくれ、静かな大地に吹き渡る風の音が、今にも聞こえてきそうです。
【2017/07/06 18:39】 URL | ぽんぽこ狸 #- [ 編集]

>ぽんぽこ狸さん
twitterで《レム・コレクション》について重大発表!なんてのが流れていたので、何だろうと思ってたら、ただ完結するだけだったみたいです。それにしても、完結まで、随分かかりましたね。

マイクル・ビショップはいつになるんでしょうか。

野又穫は、空想建築とでもいうんでしょうか。独特の静謐感があって良いですよね。
僕は、本のカバーに使われていた作品から、名前を知りました。
【2017/07/06 19:39】 URL | kazuou #- [ 編集]


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Author:kazuou
男性。本好き。短編好き。異色作家好き。怪奇小説好き。
怪奇幻想小説の読書会「怪奇幻想読書倶楽部」主宰。
主に翻訳小説を紹介していますが、たまに映像作品をとりあげることもあります。
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