怪奇幻想読書倶楽部 第6回読書会 開催しました
 6月18日の日曜日、JR巣鴨駅前のカフェにて「怪奇幻想読書倶楽部 第6回読書会」を開催しました。出席者は、主催者を含め9名でした。
 テーマは、第1部「欧米怪奇幻想小説入門(英米編1)」、第2部「ファンタスティック・マガジン」です。参加してくださった方には、お礼を申し上げたいと思います。
 それでは、当日の会の詳細について、ご報告したいと思います。

 今回も、参加者全員のプロフィールをまとめた紹介チラシを作りました。チラシをPDFにしたものを、メールにて事前に配信しています。

 今回第1部のテーマは「欧米怪奇幻想小説入門(英米編1)」ということで、英米の怪奇小説を古典から現代まで、大まかにたどっていこうという試みです。資料として、代表的な英米怪奇小説の作品名と作者名を年表にしたものを作りました。
 合わせて、第1・2回で使用した「怪奇アンソロジーリスト」を増補した資料も用意しました。

 本当は、時代順に見ていこうという心積もりだったのですが、細かく見ていくと時間がかかってしまうのと、あまり馴染みのない時代の作品(特にゴシック・ロマンスなど)もあるため、時代的に行ったり来たりという感じになってしまいました。
 また、英米編とはいいつつ、フランスやドイツ・ロシア作品の話にもなったりと、少しまとまりに欠けた気はしています(話題が広がるという意味では楽しいのですが)。

 第2部は、「ファンタスティック・マガジン」と称して、怪奇・幻想に関わる雑誌についてのトークでした。『ナイトランド』以外は、基本的に、ほぼ昔の雑誌ばかりになってしまいましたが、珍しい雑誌を持ってきてくださった方もありました。ビジュアル的に見て楽しいものが多かったので、こちらはなかなか盛り上がったかと思います。

 それでは、話題になったトピックを順不同で挙げていきます。

第1部
・ゴシック・ロマンスについて。必ずしも超自然現象が発生せず、人間の仕業であることもある。わりとご都合主義。宗教的な描写が多い。
・ホレス・ウォルポール『オトラント城奇譚』について。怪奇幻想小説の嚆矢とされる作品。かなり荒唐無稽な時代劇だが、それが逆に面白い。
・クレアラ・リーヴ『イギリスの老男爵』について。『オトラント城』に直接的な影響を受けている作品。『オトラント城』の超自然要素を不自然だとして、その部分を自然に描いた、というコンセプトの作品だが、今読むとあまり面白くない。ただ、後半の資産相続をめぐる部分が下世話で、そこのところは面白く読める。
・ウィリアム・ベックフォード『ヴァテック』について。邪悪な魔術に入れ込む母子の地獄墜ちの物語。主人公たちが行う所行は残酷そのものだが、描写のデフォルメが強烈であまり陰惨にならないのが面白い。
・ウィリアム・ゴドウィン『ケイレブ・ウィリアムズ』について。メアリ・シェリーの父親にして、無政府主義者のゴドウィンが、自分の思想をエンタテインメントの形で描いた作品。ミステリの元祖ともいえるサスペンス小説。主人公が罪を暴こうとした領主から迫害される作品。その追い詰め具合が強烈だが、主人公の動機が「好奇心」というのが、ちょっと動機としては弱い気がする。白水Uブックス版には、結末が2パターン収録されている。
・マチューリン『放浪者メルモス』について。魂を手に入れようと時空をめぐる怪人の話。宗教談義の部分が長いが、物語そのものは面白い。語りが入れ子状になっていて複雑。国書から出た合本版は、分厚くて読みにくい。
・メアリ・シェリー『フランケンシュタイン』について。作者が若くして書いた傑作。哲学的なテーマをはらんでいて、学問的な対象になるのも納得。物語は悲劇的なトーンが濃い。
・海外と日本のロボットや機械に対するイメージの違いについて。海外では、『フランケンシュタイン』やチャペック『ロボット』など、ロボットや機械は人間に敵対するものとしてのイメージが強いが、日本ではロボットや機械を「友人」や「仲間」として考える傾向がある。手塚治虫の『鉄腕アトム』の影響もあるのではないか。
・ジェイムズ・ホッグ『悪の誘惑』について。まっすぐに育った兄と狂信的な環境で育てられた弟の物語。物語が手記という形になっており、超自然的な現象が本当なのかどうかが曖昧になる構成。作者自身までが顔を出し、手記の真実性を曖昧にするなど、技法としては、かなり近代的な傑作。今読んでも面白い。
・ディヴィッド・パンター『恐怖の文学』について。恐怖小説についての通史。ゴシック・ロマンスが主体の本。2巻は出ないのだろうか。
・エドガー・アラン・ポーの作品について。ほとんどが短編作品だが、だいたいの作品において無駄が感じられない。ポーの短編作品を映画化した作品を見て、間延びした感じを受けるのは、原作に無駄がない証拠か。
・ブルワー=リットン『幽霊屋敷』について。最も怖い小説と言われることがあるが、今読むとそれほどではない。後半オカルト科学っぽい展開になったりと、意外に近代的な要素がある作品。
・フィッツ=ジェイムズ・オブライエンについて。ポーとビアスの間をつなぐと言われる作家。ホラーというよりファンタジーに近いが、傑作が多い。『あれは何だったか?』は、乱歩の分類することろの「透明怪談」で、ユニークな発想。光文社古典新訳文庫の選集『不思議屋/ダイヤモンドのレンズ』は訳も読みやすい。
・J・S・レ・ファニュについて。基本的に長篇はゴシック・ロマンスに分類される作家。今読むと長篇は退屈なものが多い。短篇は近代的な作品がある。『吸血鬼カーミラ』や『緑茶』は、今読んでも面白い。最近出た傑作集『ドラゴン・ヴォランの部屋』も面白かった。
・ロバート・ルイス・スティーヴンソンの作品について。『ジキル博士とハイド氏』は、二重人格を扱った傑作。短篇でも面白い怪奇作品が多い。
・怪奇小説を精神分析的な視点で読むという批評があるが、不毛な気がする。
・アーサー・マッケンについて。気色の悪い作品が多い。純粋な怪奇小説とはいえない作品も多いが、『夢の丘』は傑作だと思う。『怪奇クラブ』『白魔』など。
・M・R・ジェイムズについて。伝統的なゴースト・ストーリーを一つの様式にまで高めた作家。主人公は学識豊かな古文書学者とか考古学者で、遺跡や古文書の調査の過程で幽霊や妖怪に遭遇する…というパターンが多い。アンソロジーで読むと安定した感じだが、続けて読むと飽きてしまうことも。
・アルジャーノン・ブラックウッドについて。イギリスでは初?の怪奇プロパー作家。オーソドックスな怪奇作品だけでなく、変わった発想のものも多い。『人間和声』『ケンタウロス』など。
・ブラム・ストーカー『吸血鬼ドラキュラ』について。『フランケンシュタイン』などと並び、学問的な対象になることも多いが、そこまで高尚な作品ではないと思う。エンタメとしては非常に優れている作品。
・W・W・ジェイコブズ『猿の手』について。3つの願いをめぐる作品だが、それぞれの願いとその顛末の流れが完璧に近く、大変な傑作だと思う。
・フランシス・バーネット『白い人たち』について。あまり知られていないが、ゴースト・ストーリーの傑作。
・オーガスト・ダーレスの怪奇小説について。少年や子供を題材にしたジェントル・ゴースト・ストーリーに味がある。
・ちくま文庫は、時々怪奇幻想系のいい本が出る。風間賢二編『クリスマス・ファンタジー』『ヴィクトリア朝空想科学小説』は、すごくいいアンソロジー。
・国書刊行会《世界幻想文学大系》には、訳が読みにくいものも結構あった。ペトリュス・ボレル『シャンパヴェール悖徳物語』は、まるでマンガで使うようなルビの使い方がされていて、驚かされた。
・ダイアナ・ウィン・ジョーンズについて。意外にブラックだったり、怖い作品もある。
・アイルランドの怪奇小説について。ケルト文化に通じる作品には、キリスト教圏とは違った味わいがある。
・フィオナ・マクラウドについて。神話的な味わいのある短篇作品を書いた作家。『ケルト民話集』など。
・都筑道夫編『幻想と怪奇』(ハヤカワ・ミステリ)は、日本では先駆的な怪奇アンソロジー。古典的な作品に混じって、スタインベック『蛇』やカポーティ『ミリアム』など、従来は怪奇小説とはされていなかった作品を収録したところが新しい。
・ロバート・ヒチェンズ『魅入られたギルディア教授』について。霊に憑かれる男の物語だが、それが女性らしい霊で肉感的なところが斬新な作品。
・ジョン・ケンドリック・バングズ『ハロウビー館のぬれごと』は、幽霊を凍らせて退治するというユーモア怪談。楽しい作品。
・ダフネ・デュ・モーリア『レベッカ』について。ゴシック的な作品。短篇に比べてロマンティックな要素が濃い。
・アシモフ他編『クリスマス13の戦慄』について。わりと伝統的な怪談の多いアンソロジー。ラムジー・キャンベル『煙突』は、サンタの死をテーマにしたショッキングな作品。
・アンソロジー『バレンタイン14の恐怖』について。ウィリアム・F・ノーランの『ピエロに死を!』がバットマンをモデルにしたユニークな恐怖小説。
・ゾンビもの作品について。ホラー分野では従来マイナーだったゾンビが今や主流派に。日本ではマンガなどにも取り上げられるようになった。
・J・スキップ&C・スペクター編『死霊たちの宴』について。ゾンビをテーマにしたアンソロジー。ブライアン・ホッジ『がっちり食べまショー』は、タイトルからして強烈。後に長篇化するフィリップ・ナットマン『始末屋』は、知性を保ったゾンビを扱った作品。
・《破滅もの》における、イギリス作品とアメリカ作品の違いについて。イギリス作品はリアリズム重視で、暗い世相を描くのに長けているが、アメリカ作品では楽天的で簡単に復興してしまうものなどもある。
・フェリース・ピカーノ『透きとおった部屋』について。1970年代の作品だが、ストーカー的な題材を扱った面白い作品。
・怪奇小説の主流はバッド・エンドにある? アメリカ作品、とくにモダンホラーでは怪物や幽霊は退治されてハッピーエンドになってしまうことが多い。
・スティーヴン・キング『霧』の面白さ。映画化作品はちょっとどうかと思う。
・ジェームズ・ハーバートの『霧』について。霧によって人間が凶暴化する。B級だが面白い。
・怪奇実話について。怪奇小説と怪奇実話のファン層は、意外と重ならない? フィクション好きからすると、怪奇実話はあまり想像力の飛躍が感じられない。
・スティーヴ・ラスニック・テム『深き霧の底より』について。山奥の村を舞台にした静かなホラー。村人たちの間で怪奇現象が頻発する様を細かく描いた作品。雰囲気は素晴らしい。怪奇現象の一環として登場する熊が暴れるのは、ちょっと雰囲気を崩しているような気がする。
・モダンホラー作品とゴシック・ロマンスは意外に共通点があると思う。
・ロバート・コーミア作品について。子供を主人公にしても、かなり心理的にきつい作品を書く作家。『フェイド』は透明になる能力を持った少年を主人公にした超能力悲話的な作品。他に『心やさしく』など。
・サイモン・クラーク『地獄の世紀』について。大人が突如、子供を襲い始めるホラー作品。かなり残酷。後半ちょっと宗教的なトーンになってしまうのが残念。永井豪『ススムちゃん大ショック』にテーマが似ている。
・パトリック・レドモンド『霊応ゲーム』について。怪奇小説的な部分も素晴らしいが、少年小説・青春小説的な部分も素晴らしい。同著者の『復讐の子』も面白い。
・M・R・ケアリー『パンドラの少女』について。ゾンビウィルスが蔓延した世界で、知性を保ったままの少女をめぐるホラー作品。イギリス作品らしいシビアな作品世界が読みどころ。
・東雅夫編のアンソロジー《世界幻想文学大全》は、怪奇幻想のオールタイムベストで、ラインナップ的には初心者にオススメ。ただし、名訳を集めるというコンセプトなので、現代人には多少読みにくいものもあり。
・『怪奇小説傑作集』について。1巻からではなく2巻からの方が読みやすい。4巻フランス編は、怪奇小説というより編者澁澤龍彦の個性が出たアンソロジー。小ロマン派やシュルレアリスム系の作品が面白い。
・シャルル・クロス作品の面白さ。訳されている戯曲もコントのようで面白い。
・グザヴィエ・フォルヌレについて。『草叢のダイヤモンド』が非常に傑作なので、他にも傑作があるのかと思っていたら、近年出た短篇集を読んでがっかりした。一発屋?
・ロシアの怪奇小説について。
・レーミゾフの作品は非常に暗くて陰鬱。『小悪魔』など。
・アレクサンドル・グリーンについて。ロシアには珍しい陽性の作家。アルトアーツから近年刊行された短篇集が面白い。他に『深紅の帆』『黄金の鎖』など。
・仁賀克雄編『幻想と怪奇』について。異色作家系の作品を集めているので、非常にリーダビリティが高く面白い作品が多い。
・E・F・ベンスン作品について。『いも虫』など、一風変わったゴースト・ストーリーが印象的。
・河出文庫から出た《怪談集》シリーズは粒ぞろい。日影丈吉編『フランス怪談集』は、オーソドックスな怪談が多く、『怪奇小説傑作集』の4巻よりも、怪奇味が強い。ただし訳はあまり良くない。
・森英俊・野村宏平編『乱歩の選んだベスト・ホラー』について。『猿の手』の異稿版が収録されており貴重。
・ドイツ・ロマン派のメルヘン作品について。ルートヴィヒ・ティーク『金髪のエックベルト』は強烈な作品。ジョージ・マクドナルドなど、イギリス作品における影響も。
・伝説的な作品『吸血鬼ヴァーニー』はいつか読んでみたい。
・三津田信三『シェルター』について。核シェルターになぜか、マニアックなホラー映画がいっぱいあるという作品。有名無名のホラータイトルが言及されるのが楽しい。
・《異形コレクション》シリーズの『屍者の行進』は傑作揃いのアンソロジーだった。
・ケン・リュウ作品の面白さについて。中国や日本を舞台にした作品もあり、日本人にも馴染みやすい。「奇妙な味」やアイディア・ストーリーもあり、オールドSFファンにも馴染みやすいのではないか。
・中村融編『夜の夢見の川』について。巻頭のクリストファー・ファウラー『麻酔』が強烈なインパクトの怪作。
・ジェフ・ゲルブ編『ショック・ロック』について。収録作のスティーヴン・キング『いかしたバンドのいる街で』が、バカらしいアイディアながら印象が強い。
・岩波少年文庫から出ている3巻本のホラーアンソロジーは粒ぞろい。ただ、リチャード・ミドルトンなどは、子供が読んでも味わいがわかるのだろうかと心配になる。
・キノコをテーマにしたアンソロジー『FUNGI』について。日本の怪奇SF映画『マタンゴ』に影響を受けた作家たちの作品集。メインのトーンはホラーだが、変わった発想の作品も含まれており面白い。続刊は出るのだろうか。

第2部
・雑誌『幻想と怪奇』について。日本における、怪奇幻想系雑誌のさきがけ。創刊からの数号の充実度に比べ、終刊直前の薄さが目立つ。
・雑誌『牧神』について。怪奇幻想系の特集号が多い。執筆陣は非常に充実している。
・『このホラーが怖い!』について。1冊だけ刊行されて終わってしまったムック。ベスト企画の1位がロバート・エイクマン『奥の部屋』なのはビックリ。
・雑誌『奇想天外』1期について。海外作品中心、異色作家中心のラインナップで面白い雑誌だった。付録もついていて楽しい雑誌。
・雑誌『別冊奇想天外』について。主に海外作品とリストなど資料が充実していた雑誌。ファンタジー特集号は、荒俣宏入魂の一冊で、今見ても素晴らしい内容。
・同人誌『NULL』の合本の紹介。
・雑誌『OUT』について。初期はサブカル的な内容だった。
・雑誌『ムー』について。SF特集などもあった。
・雑誌『遊』について。稲垣足穂の追悼特集号のアートディレクションは素晴らしい。ただ内容は難解。
・雑誌『SFマガジン臨時増刊 ホラーマガジン』の紹介。モダンホラーブーム期に一冊だけ出たホラー増刊号。コラムや年表など貴重な企画も。
・雑誌『幻想文学』と『小説幻妖 弐』について。『小説幻妖 弐』の特集は「ベルギー幻想派」、今でも類似企画はほとんどない充実した特集。

二次会
・ブラックウッド『いにしえの魔術』と萩原朔太郎の『猫町』について。
・《世界幻想文学大系》第1期の本は、すき間がきつくて、本が箱から取り出しにくい。
・H・P・ラヴクラフト作品について。創元版全集は、3巻から訳者が変わるが、1~2巻の方が読みやすい。
・ラヴクラフトの最高傑作は?『ピックマンのモデル』『狂気の山脈にて』『宇宙からの色』『時間からの影』など。
・『クトゥルーの呼び声』は結末が印象的で、悪夢のような作品。
・ジョン・フランクリン・バーディン作品について。『悪魔に食われろ青尾蝿』『殺意のシナリオ』『死を呼ぶペルシュロン』の三作は、どれも悪夢のようなサスペンスで、とくに『悪魔に食われろ青尾蝿』はホラーと言ってもいい作品だと思う。
・《小学館ミステリー》では、何がいちばん面白いか。ジョン・フランクリン・バーディン『殺意のシナリオ』、エセル・リナ・ホワイト『バルカン超特急 消えた女』、ジョセフィン・テイ『魔性の馬』など。
・江戸川乱歩作品の面白さ。いちばん傑作だと思う作品は?『孤島の鬼』『陰獣』など。
・乱歩『黄金仮面』について。他人のキャラクターを使ったパスティーシュはなかなか難しい。
・天知茂主演『江戸川乱歩の美女シリーズ』について。突っ込みどころが多いけれど面白い。
・ロバート・ブロック作品の面白さ。『アーカム計画』はクトゥルー系の長編の中では屈指の傑作。
・猟奇事件が起こると、ホラー・バッシングが起こることが多いが、お門違いだと思う。
・国書刊行会《ゴシック叢書》は、厳密にはゴシックではない現代作品が多いのはどうかと思う。
・ジャック・ケルアックについて。『オン・ザ・ロード』『路上』など。
・池澤夏樹の『個人編集 世界文学全集』について。たまにユニークな巻がある。ジーン・リース『サルガッソーの広い海』など。
・国書刊行会の箱入り本は本棚に並んでいると独自の重量感がある。特に『ラヴクラフト全集』の存在感は強烈。
・夢野久作作品の面白さについて。短篇作品も傑作が多い。
・ボルヘス編『バベルの図書館』について。アンソロジー全体の統一感がすごい。

 次回、第7回読書会は、7月末ごろを予定しています。

テーマ:海外小説・翻訳本 - ジャンル:小説・文学

この記事に対するコメント
異形コレクション
異形コレクションで知ってから好きになった作家の方々も多く、中断しているのが惜しいです。装丁と挿絵も良かった。2部の雑誌、本当に色々あるんですね。雑誌黄金時代からすると、現在は厳しいですがナイトランドクォータリーの最新号は読み応えがありました。毎号楽しみです。
【2017/06/20 13:32】 URL | 奈良の亀母 #- [ 編集]

>奈良の亀母さん
《異形コレクション》、変わったテーマも多かったけれど、毎回すごく質の高いアンソロジーでした。

日本の怪奇幻想系の雑誌の黄金時代は、たぶん1970~1980年代でしょうね。現在は、《ナイトランド》が一人、気を吐いている感じです。
同ジャンルの雑誌が2~3誌ぐらいあると、ジャンルがもう少し活発になるんでしょうけど。
【2017/06/20 18:44】 URL | kazuou #- [ 編集]


先日はお疲れさまでした。
リストが充実していて、目移りするものだから、話があちらこちらに飛んでしまったのは確かですが、
ゴシック・ロマンスばかりやっても、そもそも読んでいる人が少ないでしょうから、
あれでよかったと思います。楽しませていただきました。
雑誌は、それなりに喜んで頂いたようで、重かったけれど、持って行ってよかったです。

そうそう、ラヴクラフトの翻訳、結構青空文庫にありますね。
全集の4巻を読もうとして、ぼくにはどうも意味の取りづらいところがあちらこちらにあって進めず、
ためしに青空文庫の「天涯から来たる色」(宇宙からの色)を読み始めてみました。
まだ最初の方ですが、アマチュアの方の翻訳とはいえ、結構悪くないです。
外連味のある文章ですが、不思議と読みやすく、すんなり理解できます。
【2017/06/20 23:57】 URL | shigeyuki #/X7cg.k. [ 編集]

>shigeyukiさん
やっぱり、ゴシック・ロマンス読者は少ないみたいですね…。
最近まとめ読みして、面白さに開眼したので、もう少し話したかったのですが。
ただ、なんだかんだで、ブラックウッド、マッケン、M・R・ジェイムズあたりは触れられたので、次回の《英米編2》は、20世紀から現代作品あたりまでの感じでしょうか。

創元版全集は翻訳の語彙が独特なので、読みにくい作品もありますよね。そもそもラヴクラフトは、原文が読みにくいのか、翻訳が読みにくいのか、判断しにくいところもありますし。
青空文庫にラヴクラフトがあるのは初めて知りました。そちらで読むのもありかもしれないですね。
【2017/06/21 19:13】 URL | kazuou #- [ 編集]

面白さと難しさ
今回も盛り上がったみたいで話題もたくさん出ていますね。
私はいろいろ余裕がなくて不参加でしたが、今回のテーマには難しいかなぁと感じる部分がいくつかあったので、それをクリアできて盛り上がっていたのなら凄いかなぁと。
1部のテーマは英米編のしかもパート1とのことで、予めリストを提示するか、あるいは個人のリストをアップしてもらうかしないとぱっと英米作家の幻想作品と言われても浮かばないんじゃないか、となると、kazuouさんの独演会とならざるを得ないんじゃないか(それでいいんだという方も結構いらっしゃるとは思うんですが…ただ、それだとブログを見るのと何が違うのかというのはちょっと感じました…)というのがあって、それ以外にも今回は今までやってきた短編は避けて長編中心になるのか、パート1といっても何に対するパート1なのか、今回が概観で次回が詳細なのか、地方別なのか、あるいは年代順なのか、あるいはサブジャンル別なのか、蓋が開くまで分からない状態なので、参加する側の方からすると、相槌を打つ以上には話に加わるのが難しいんではないかなどと思っていました。

話題を概観すると、先ずは年代順に、特にゴシック・ロマンス周辺の話をされた感じだったのだなぁと。
個人的に「マンク」は結構面白く読みましたし、他にも幾つか読んでいたかもしれないですが、詳細にどこがどう面白かったか語れと言われると難しい程度の記憶しかないので、突如感想を語れと言われても難しかったかもしれません。あと、単純に面白い話を探しているだけの人間からすると、"歴史的に意義があるけれど読んでもさほど面白くない" 作品の話はあまり興味がない面も・・・ 除外のリストの参考にはなるかもしれませんが・・
歴史的な話をするのだとすれば、他の同時代の有名な小説作品にこんなのがありますというのも含めて紹介されたら面白かったかも、とも。小説作品自体、時代を遡ると数があまりなかったり、作られた時代を把握していなかったりもしますから。
あと、(現代作品になるかもしれませんが)読んだことのないロザリンド・アッシュの「蛾」ですとかビクトリア・ホルトの「流砂」なんかがどんな作品・印象か、どなたか語っていたのなら聞いてみたかった、というのはありますが、特に話は出なかった感じでしょうか。
(「オトラントの城」はシュヴァンクマイエルがそれを題材にアニメーションをつくっているので何となくは分かるのですが、話が面白いというよりは、アニメーションとしての面白さが主体でしたから・・・)

意外だったのは結構モダンホラー長編系の話が多かったこと。"幻想文学"といった場合、エンタメ方面かつちゃんとジャンル/サブジャンル名をもらっているモダンホラー系統の話をするよりは、他に分類名を持たないような文学系の作品を扱うことが多い気がするので。この辺、皆さん結構お話しされたかったということか、あるいは参加された方の趣向によるものかなぁなどと。
あと、いわゆるファンタジー作品にはほとんど触れられていなかったなぁとも。その辺を意図的に避けた場合でも、トールキンやらピークの名前くらいは出るのかなぁと思っていましたが、この辺は時代的に次回以降ということでしょうかね。白水社のアメリカ幻想文学傑作選だったかに出ている、カポーティやらボウルズやらなんかもそうかなと・・・

雑誌の話は…現物を前に盛り上がったとのことで、さすがに雑誌からの名作抽出紹介をブログの特色の一つにされていただけのことはあります。他の方も面白い雑誌を持ちこまれていたみたいですね。
ただ私個人はこの企画にはあまり期待を持っていなくて…… これは体験者同士の話以上のものはないかなぁというくらいの印象でした
というのは、こんな面白い作品があった、こんな読書体験が出来た、と伺うことが出来ても、他に出ていない作品であれば、雑誌古本のコレクションでもしない限りは読めないし… 今出ている雑誌でなければ同様の読書体験は出来ないし・・・
何となく、現状では次の読書体験に結びつかない感じがしたんですよね。
もはや自分が参加して楽しめたのかは不明ですが、参加された方が盛り上がったなら結果OKですよね。

などと参加もしなかった割に(参加しなかったから…??)場合によっては難癖をつけるようなことも含めあれこれ書きましたが、企画されたkazuouさんが楽しめればまずは目的達成、更に他の方も楽しんでいらしたのなら更に目的にかなった訳なので、この辺は外野席のヤジとして、まぁ余裕があったらちょっと参考にして頂ければということで。
【2017/06/25 23:36】 URL | Green #mQop/nM. [ 編集]

>Greenさん
確かに、テーマの範囲が広すぎて曖昧だったなあという感じは多少ありますね。
もともと「怪奇幻想」がメインの読書会なので、コアな怪奇小説そのものについて話したいという思いが個人的にはあります。ただ、マニアックな話題にしてしまうと、話せる人が少なくなってしまうという危惧もあり、それならとりあえずスパンを広く取って、古い時代から現代までの範囲の怪奇小説をテーマにして、参加者の反応を見つつ話していこうか、というのが狙いではありました。
事前に、資料として怪奇小説年表を作ってメールで配布していたので、こんな作品を話題にするよ、というのは何となく分かってもらえていたかと思います。ちなみに、年表では短篇長篇取り混ぜてリストアップしています。
「英米編」としたのは、範囲を「世界」としてしまうと範囲が広すぎるのと、怪奇小説の本場はやはり英米だろう、ということですね。あと「パート1」としていますが、明確に内容を区切っているわけではないです。もともと範囲が広いので、実際の読書会の様子を見ながら、何回かに分けて話していこうという感じです。
あと、基本的にテーマが「怪奇小説」なので、広義のファンタジーは今回除外しています。『ジェニーの肖像』とか、境界線的作品も混じってますが。

実際に開催する前は、ゴシック・ロマンスあたりから、年代順に少しづつ話していって、最終的には現代作品まで…という心積もりではあったのですが、話の流れで、時代や作家について行ったり来たりという感じになってしまったので、その意味では難しいテーマではありました。
そもそも、ゴシック・ロマンスを読んでいる人があまりいないので(shigeyukiさんは結構読んでおられましたが)、一方的な作品紹介になってしまいがち、というのは確かにその通りで、かといって紹介をする際に、その面白さが伝えられたかというと、それもなかなか難しいというのはあります。
僕自身はマニア的な興味で読んでいるので、それなりに楽しめましたが、一般的な読者が読んで面白いかというと難しいのは確かですね。『ヴァテック』なんかは、今でも面白いと思いますが。

モダンホラー系の話がよく出ているのは、ファンの方がいたのと、やはり時代的に新しい作品は読んでいる方が多い、ということにつきるのではないかと。
モダンホラーに関しても、がっつり話をしているわけではないので、こちら方面は次回に持ち越しという感じです。

雑誌に関しては、掲載作品がどうこうというよりも、こういう雑誌があった(ある)という大まかな紹介、場合によっては雑誌に関わる思い出話なんかが出ればいいなと思っていたので、そういう意味では成功だったかなと思います。
こんな雑誌があったんだとか、こんな企画が載っているよとか、寄稿者の写真が載っていて随分若いなとか、ある意味ミーハー的な企画ではあったので。
【2017/06/26 18:42】 URL | kazuou #- [ 編集]


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Author:kazuou
男性。本好き。短編好き。異色作家好き。怪奇小説好き。
怪奇幻想小説の読書会「怪奇幻想読書倶楽部」主宰。
主に翻訳小説を紹介していますが、たまに映像作品をとりあげることもあります。
記事の新旧に関わらず、コメント・トラックバックは歓迎しています。



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