文学フリマのこと
 5月7日に、東京流通センターにて開催された「第24回文学フリマ東京」に行ってきました。もともと興味はあったものの、この手の人が集まるイベントが苦手なこともあり、行くのは初めてです。
 「seaside junk foods」管理人のshigeyukiさんのお誘いで、ご一緒させていただきました。

 会場につくと、まだお昼前ですが、かなり盛況のようでした。
 主に詩や小説などの創作系サークルが中心ですが、批評や翻訳などを扱っているところもあったりと、バラエティに富んでいます。
 驚いたのは、それぞれ、製本や装丁に凝っているものが沢山あったところでしょうか。手で一冊一冊作ったような手製本や、印刷本でも、もの凄く綺麗な仕上がりの本もあり、見ているだけで楽しい本が沢山ありました。

 翻訳もの中心に、何冊か興味のあったものを購入しました。事前にネット上でサークル紹介をいくつか見ていて、いちばん欲しかったのが、ミュノーナ『創造者』(絹山絹子訳 黒死館附属幻稚園)だったのですが、こちらも無事に購入できました。
 以下は、購入したものです。

薄荷企画『ゆびさき怪談(青)』
薄荷企画『ゆびさき怪談(黄)』
 岩城裕明、矢部嵩、堀井拓馬、澤村伊智などの現役ホラー系作家による掌編怪談集です。

ケン・リュウ『天球の音楽』(はるこん・SF・シリーズ)
 ケン・リュウの日本オリジナル短篇集。

クリスティナ・ロセッティ著、アーサー・ヒューズ画『不思議なおしゃべり仲間たち』(市川純訳 レベル)
 クリスティナ・ロセッティの童話の翻訳です。こちらは商業ベースでも販売するようですが、先行発売ということで購入。

れうにおん『こ・めでぃうむver.20170507』
 ホレス・ウォルポールの翻訳が載っていたので。

ミュノーナ『創造者』(絹山絹子訳 黒死館附属幻稚園)
 ドイツの幻想作家ミュノーナの幻想小説の翻訳です。ミュノーナ(1871-1946)は、哲学者ザロモ・フリートレンダーが、小説を書くときに使ったペンネーム。日本では、短篇集『スフィンクス・ステーキ』(鈴木芳子訳 未知谷)が出ています。


4896421272スフィンクス・ステーキ―ミュノーナ短篇集
ミュノーナ Mynona
未知谷 2005-04

by G-Tools

 せっかくなので、ついでに紹介しておきましょう。『スフィンクス・ステーキ』は、ユーモアに満ちた奇想小説やファンタジーを多く収録した、異色作家短篇集に似た味わいの短篇集です。
 人間の体の毛の生え方をオルゴールの筒に移植して、その人間固有の音楽を奏でるという話『性格音楽-毛のお話』、スフィンクスを食べてしまうという、タイトル通りのお話『スフィンクス・ステーキ』、まったく同じ名前、同じ行動をとる40人の集団を描く奇談『謎の一団』、砂漠に現れた巨大な卵をめぐるナンセンス・ストーリー『不思議な卵』などが面白いです。突飛なイメージが印象に残るような作品が多いです。

H・G・ウェルズ『星の児 生物学的幻想曲』(黒死館附属幻稚園)
 戦前の雑誌『科学画報』に掲載された、ウェルズの翻訳の復刻版です。未完で終わっている残りの部分の訳を追加して完訳にしています。

荒川水路編訳『黄金期未訳SFテーマ・アンソロジー 猫の巻』(タイロス出版)
 未訳の黄金期SFから、テーマにそってセレクトしたアンソロジーです。アンドレ・ノートン、A.E.ヴァン・ヴォウト、スタンリー・ミューレンの作品を収録。
 こちらは、amazonでKindle版も出ているようです。

 コピー紙を簡単に製本したものから、厚手の表紙でしっかりした上製本まで、出展している本もそれぞれ趣向が凝らされていて、感心することしきりでした。会場の熱に当てられて、自分でも、何か本を作ってみたくなりました。

テーマ:海外小説・翻訳本 - ジャンル:小説・文学

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男性。本好き。短編好き。異色作家好き。怪奇小説好き。
怪奇幻想小説の読書会「怪奇幻想読書倶楽部」主催。
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