リドル・ストーリーと結末の定まらない物語 その2
●真相が最後まで分からない作品
 事件や品物の真相が最後まで分からないまま結末を迎えるタイプの物語です。結末自体は示されることが多いようです。


4480429050謎の物語 (ちくま文庫)
紀田 順一郎
筑摩書房 2012-02

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クリーヴランド・モフェット『謎のカード』(深町眞理子訳 紀田順一郎編『謎の物語』ちくま文庫収録)
 主人公の男性は、パリで美女から一枚のカードを手に入れます。そのカードには紫の文字で言葉が書いてありますが、男性はフランス語が読めません。気になった主人公はホテルの支配人に内容を読んでもらおうとしますが、カードを見せたとたん、ホテルを追い出されてしまいます。
 その後も、友人や知り合いにカードの文字を読んでもらおうとする度に、内容も教えてもらえないまま拒絶されてしまいます。そんなある日、男性は街でカードを渡された美女を見つけますが…。
 カードにはいったい何が書いてあるのか? 『女か虎か』と並ぶ、リドル・ストーリーの原型的作品の一つです。著者自身による解決篇では、オカルト色が強い怪奇小説に。



バリイ・ペロウン『穴のあいた記憶』(稲井嘉正訳 紀田順一郎編『謎の物語』ちくま文庫収録)
 劇作家は、殺人を扱った劇で画期的なトリックを思いつきますが、直後に酒に酔い車にはねられたショックで、その内容を忘れてしまいます。酒場で劇の内容を見知らぬ小男に話したことだけは覚えていた劇作家は、小男を必死で探しますが…。
 画期的な殺人トリックとは何だったのか? 最後までトリックそのものはわからないというリドル・ストーリー。



4480431187怪奇小説日和: 黄金時代傑作選 (ちくま文庫 に 13-2)
西崎 憲
筑摩書房 2013-11-06

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ハリファックス卿『ボルドー行の乗合馬車』(倉阪鬼一郎訳 西崎憲編『怪奇小説日和』ちくま文庫収録)
 語り手が歩いていると、複数の男がやってきて、ある頼みごとをします。それは通りの突き当たりに立っている女性に、ボルドー行の乗合馬車は何時に出発するのか尋ねてほしい、とのことでした。女性にその件を尋ねると、語り手はなぜか警察に連行されてしまいます。挙句の果ては、裁判で有罪を宣告され、収監されてしまうのです…。
 モフェット『謎のカード』に印象のよく似た作品。



W・W・ジェイコブズ『失われた船』(西崎憲訳 西崎憲編『怪奇小説日和』ちくま文庫収録))
 皆に祝福されながら出帆した船は、何年経っても戻らず、船に乗った人々は死んだと見なされていました。かなりの年数が経過したあと、船員の一人だった男が憔悴した状態で家に帰ってきます。船がどうなったか聞きたがる人々に対し、息子は疲れているから先に休ませてくれと頼む母親でしたが…。
 船とその乗員たちはいったいどうなったのか? 情感のあふれるリドル・ストーリー。



4309462634最後の夢の物語 (河出文庫)
ロード・ダンセイニ 中野 善夫
河出書房新社 2006-03-04

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ロード・ダンセイニ『悪魔の感謝』(中野善夫訳『最後の夢の物語』河出文庫収録)
 悪魔から、この世で最高の詩を書ける能力を手に入れた青年。しかしその詩を読み聞かせた人々は、思いもかけない反応を示します。怒ったり、泣いたりと、その反応は様々なのです。その詩には一体何があるのか…?
 人によって様々な反応を引き出す悪魔の詩。奇妙な味のリドル・ストーリーです。



4151824014二壜の調味料 (ハヤカワ・ミステリ文庫)
ロード ダンセイニ 小林 晋
早川書房 2016-11-22

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ロード・ダンセイニ『書かれざるスリラー』(小林晋訳『二壜の調味料』ハヤカワ・ミステリ文庫収録)
 絶対に見つからない殺人法を考えついたというテイザーの話を聞いたインドラムは、彼に探偵小説を書くように勧めます。しかしいつまで経っても、テイザーは小説を書こうとしません。それどころか政界進出を目論んでいるというのです。殺人のアイディアを実行に移すのではないかと危惧するインドラムは、間接的にテイザーに影響を及ぼそうと考えますが…。
 本当に露見しない殺人方法は存在するのか? 曖昧な結末を迎える、ブラック・ユーモアにあふれた作品。



4488538029金剛石のレンズ (創元推理文庫)
フィッツ=ジェイムズ オブライエン Fitz‐James O'Brien
東京創元社 2008-12

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フィッツ=ジェイムズ・オブライエン『絶対の秘密』(大瀧啓裕訳『金剛石のレンズ』創元推理文庫収録)
 両親を失い孤児となった青年は、互いに犬猿の仲にある二人の伯父の間で育ちます。片方の伯父の娘と恋仲になりながらも、もう一人の資産家の伯父の財産のために、彼女を捨てようとした彼は、結局どちらをも失ってしまいます。ひょんなことから死んだ人間と入れかわった青年は、謎の組織に追われることになりますが…。
 よんどころない事情から身元を偽った青年は、謎の組織に追われ続けます。追われる理由も示されず、事件の全容がまったくわからないままに終わってしまうという、まるでサスペンス小説の発端だけを読まされているような、奇妙な物語です。



4150719551九時から五時までの男 (ハヤカワ・ミステリ文庫)
スタンリイ エリン Stanley Ellin
早川書房 2003-12

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スタンリイ・エリン『不当な疑惑』(田中融二訳『九時から五時までの男』ハヤカワ・ミステリ文庫収録)
 静養旅行中の男は、列車内で交わされる乗客同士の話に耳を引かれます。それはベテラン弁護士が扱った事件でした。双子の兄弟の片割れが、資産家の伯父を殺したとして逮捕されます。裁判中に証人として立ったもう一人の兄弟が、実は自分が犯人だと証言し、結果、容疑者の方の兄弟は無罪として開放されます。再び兄弟が殺人罪として裁判にかけられると、もう一人の兄弟が自分が犯人だと話し始めますが…。
 互いに自分が殺人犯だと話す兄弟、いったいどちらが犯人なのか? 興味を持って読み進む読者を煙に巻く結末もユニーク。



4894565900夜が明けたら (ハルキ文庫)
小松 左京
角川春樹事務所 1999-11

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小松左京『牛の首』『夜が明けたら』ハルキ文庫収録)。
 「牛の首」という、タイトルだけが、世間に流布している怪談がありました。誰もが口をそろえて「あんな恐ろしい話は聞いたことがない」と言うのです。しかし、具体的にどんな話なのか誰に聞いても教えてもらえない…という話。



4309408699となりの宇宙人 (河出文庫)
半村 良
河出書房新社 2007-10

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半村良『罪なき男』『となりの宇宙人』河出文庫収録)
 交通事故に遭い、昏睡状態だった男が目を覚ますと、そこは病院でした。しかし、病院内の人間は、彼を疎ましがり、何を聞いてもまともに答えてくれません。追い出されるようにして退院した男は、自分が疎まれる原因を調べようとしますが…。
 自分が嫌われる理由を探しますが、誰も答えてくれない…という物語。



4101134146おさん (新潮文庫)
山本 周五郎
新潮社 1970-10-22

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山本周五郎『その木戸を通って』『おさん』新潮文庫収録)
 主人公の侍は、縁談を控えている身でしたが、ある日上司から詰問を受けます。婚約者がお前の家で見知らぬ娘を見たが、後ろ暗いところはあるまいな、と。
 家に帰ると、確かに見知らぬ娘がいますが、娘は侍の顔にも見覚えがない、ただあなたの名前にだけ覚えがある、と話します。記憶喪失であるらしい娘を保護しているうちに愛情を覚えた侍は、娘を妻にしますが…。
 娘の素性は全く明かされず、謎も多く残るのですが、読んでいてあまり不満が残らないという、不思議な味わいの人情小説です。



4102292012消えた娘 (新潮文庫)
クレイ レイノルズ 土屋 政雄
新潮社 1989-06

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クレイ・レイノルズ『消えた娘』(土屋政雄訳 新潮文庫)
 資産家ながら、浮気性の夫に愛想をつかしたイモジンは、18歳の美しい娘コーラを連れて、家を出ます。車の故障のため立ち寄った田舎町で、アイスクリームを買うために、近くの店に入っていったコーラが、いつまで経っても出てこないのを不審に感じたイモジンは、店の主人にたずねますが、誰も店には入ってこなかったというのです。
 イモジンは、ベンチでひたすら娘を待ち続けますが、コーラは現れません。周りの人々や姉の説得にも耳を貸さず、やがて持ち出した財産も底をつきます。一週間、一ヶ月、一年、そして数十年の月日が流れますが、イモジンはベンチで娘を待ち続けるのです…。
 娘はいったいどこに消えたのか? という魅力的な謎が、冒頭で提出され、その謎でひっぱっていくのかと思いきや、この作品の主眼はそこにはありません。読み続けても、娘コーラの失踪に関する捜査の進展はほとんど無いに等しいのです。ただ、ひたすら娘を待ち続けるイモジンという女性が描かれていきます。
 娘はなぜ、どこへ消えたのか?という謎とともに、かたくななまでに同じ場所に待ち続ける母親の心の謎が描かれる、ふしぎなサスペンス小説。



シドニー・シェルダン原作『恐怖のメッセージ』『新トワイライトゾーン』第1シーズンのエピソード)
 とある町で広がっているという伝染病について調べるため、派遣された調査員エドワード。あらゆる人間に感染するというその病は、人の正気を失わせるというのです。調査の結果、感染した人間が口にする、あるメッセージを耳にしたとたん、その人間の正気が失われることがわかりますが…。
 人間の正気を失わせる「恐怖のメッセージ」が描かれるのですが、そのメッセージの内容は全く描かれません。表面上、人から人へと、ただ狂気が伝染していくという演出が効果を上げています。



B000A2I7GW-less [レス] [DVD]
ジャン=バティスト・アンドレア
ハピネット・ピクチャーズ 2005-08-26

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ジャン=バティスト・アンドレア&ファブリス・カネパ監督『-less レス』(映画)
 クリスマス・イブの夜、車で毎年恒例の親戚のパーティーに向かうハリントン一家。今年に限って、近道をしようと人気のない森を抜けていくことになりますが、行っても行っても出口が見えてきません。
 突然、道ばたに赤ん坊を抱いた白いドレスの女が現れ、車はあわてて停車します。何を聞いても答えず、しかも怪我をしているらしい女を放っておくこともできず、車に同乗させることになります。携帯電話も通じないため、やがて古びた山小屋を発見した一家は、そこで電話を借りようとしますが、つながりません。
 突然、娘マリオンの恋人ブラッドが、謎の黒いクラシックカーで連れ去られてしまいます。あわてて追いかける一行ですが、やがて道ばたにブラッドの変わり果てた姿を見つけます。その後も、次々と家族がさらわれてしまうのですが…。
 車を止めるたびに次々と連れ去られる家族。いつまで経っても抜け出せない道。何度も現れる同じ標識。黒いクラシックカー。白いドレスの女。謎だらけの展開は、サスペンスたっぷりです。
 全編暗い夜のシーンで、しかも、車で走っているのがほとんどの映画なのですが、ツボを押さえた演出でまったく飽きさせません。殺人や死体の直接描写が全くないのも特徴的で、死体を見る家族の目線と表情だけで、それを表現しているのは非常に技巧的です。
 一応、結末は示されるのですが、結末までの味わいは、まさにリドル・ストーリーを思わせる映画です。


●解釈が複数可能な作品
 多様な解釈が入り乱れ、結末や真相が一つに絞れないように書かれている作品です。


4101025029地獄変・偸盗 (新潮文庫)
芥川 龍之介
新潮社 1968-11-19

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芥川龍之介『藪の中』『地獄変・偸盗』新潮文庫収録)
 夫婦が盗賊に襲われ、夫が死体となって発見されます。その事件を、夫、妻、盗賊、3通りの視点から描く物語です。
 それぞれの視点からの言い分が異なっており、誰が真実を言っているのか、わからなくなるという話。そもそも、誰も真実を語っていない可能性もあるのです。



B00H6XBHGKアウルクリーク橋の出来事/豹の眼 (光文社古典新訳文庫)
ビアス 小川 高義
光文社 2011-03-20

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アンブローズ・ビアス『月明かりの道』(小川高義訳『アウルクリーク橋の出来事/豹の眼』収録)
 女性が深夜に侵入者によって殺されたという事件を、息子、父親、母親(被害者本人の霊)のそれぞれ三者からの視点によって描く物語。
 芥川の『藪の中』の発想元と言われる作品ですが、ビアス作品では、『藪の中』ほどそれぞれの主張がぶつかり合うわけではありません。三者の認識の違いの面白さを楽しむ作品でしょうか。
 霊となった母親の視点からの描写がありますが、そこでは霊的世界から現実世界への接触を描いており、ゴースト・ストーリー的な側面が強くなっています。
 ただ、最後まで解かれない謎もあり、その意味で、リドル・ストーリーではありますね。



4334737161江戸川乱歩全集 第1巻 屋根裏の散歩者 (光文社文庫)
江戸川 乱歩
光文社 2004-07-14

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江戸川乱歩『盗難』『屋根裏の散歩者』光文社文庫ほか収録)
 ある宗教施設の多額の寄付金が、警官を装った泥棒に盗まれてしまいます。後日、町中で泥棒らしき人物を見つけた施設の男は、泥棒から驚くべき真相を聞きだしますが…。
 単純な盗難事件に見えた事件が実は…。ひっくり返しが何度も起きるトリッキーな短篇です。ただ、それらのひっくり返しもすべて推測に過ぎず、真相は何種類も考え得る…という作品。



4150119198黒いカーニバル (ハヤカワ文庫SF)
レイ ブラッドベリ Ray Bradbury
早川書房 2013-09-05

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レイ・ブラッドベリ『青い壜』(伊藤典夫訳『黒いカーニバル』ハヤカワ文庫SF収録)
 滅んだ火星文明が残したと噂される「青い壜」。その壜を手に入れれば、あらゆる欲望がかなえられるといいます。二人の男は「青い壜」を探して、火星中の都市をめぐりますが…。
 人によって中身が異なって見える「青い壜」を描いた作品。「青い壜」を手に入れた人間たちが、中に何を見たのかは具体的には描かれません。



4334753108薔薇とハナムグリ シュルレアリスム・風刺短篇集 (光文社古典新訳文庫)
モラヴィア 関口 英子
光文社 2015-05-12

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アルベルト・モラヴィア『いまわのきわ』(関口英子訳『薔薇とハナムグリ シュルレアリスム・風刺短篇集』光文社古典新訳文庫収録)
 業界の権威である評論家は、臨終の床で告白を始めます。自らの希望だった分野で芽が出なかったため、仕方なく始めた評論で有名になったものの、才能を持った若者を見る度に憎しみを覚え、わざと才能のなさそうな分野への転身を勧めたというのです。しかし、実例として挙げた作家たちは、すでにその分野で名を上げているものばかりでした…。
 評論家の言葉は全くのデタラメなのか、それとも…? 作中で複数の解釈が示されますが、どの解釈を取るにしても「見る目がなかった」ということになってしまう、風刺的な短篇です。



4150703701火刑法廷[新訳版] (ハヤカワ・ミステリ文庫)
ジョン・ディクスン・カー 加賀山 卓朗
早川書房 2011-08-25

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ジョン・ディクスン・カー『火刑法廷』(加賀山卓朗訳 ハヤカワ・ミステリ文庫)
事件
 マーク・デスパードの伯父マイルズの死には毒殺の疑いが持たれていました。使用人の証言により、、マークの妻ルーシーに嫌疑がかかります。証言によると、女の毒殺者が部屋から消失したように見えたというのです。再調査を行うために遺体を確認しようとしますが、地下納骨室に葬ったはずの遺体は消えていました。
 一方、遺体発掘に立ち会ったエドワード・スティーヴンスは、流行作家のゴーダン・クロスの新作の原稿を受け取ります。その作品は、17世紀フランスの女性毒殺者を描いたもので、添えられていた毒殺魔の姿は妻のマリーにうり二つでした。マリーにもまた、毒殺の嫌疑がふりかかりますが…。
 本格ミステリとしての解決と、怪奇小説としての解決と、2つの解釈が可能な作品です。



4150110719ブルー・シャンペン (ハヤカワ文庫)
ジョン ヴァーリイ John Varley
早川書房 1994-09

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ジョン・ヴァーリィ『ブラックホールとロリポップ』(浅倉久志訳『ブルー・シャンペン』ハヤカワ文庫SF収録)
 ブラックホールを捕らえるために宇宙を旅している少女ザンジアは、あるとき奇妙な通信を受けます。それは意識を持ったブラックホールからの通話でした…。
 意識を持ったブラックホールとのコミュニケーションを描いた作品と思いきや、だんだんと不穏な展開になっていきます。このブラックホールが何やら悪魔的な「性格」で、ヒロインの精神がゆがんでいく…という作品。結末は二つの解釈から選べるようになっています。

テーマ:海外小説・翻訳本 - ジャンル:小説・文学

この記事に対するコメント

カーの『火刑法廷』は、どちらの結末にしても、夫への憐憫を禁じ得ません。読んだ当時は、フィリポッツの『赤毛のレドメイン家』、ドストエフスキイの『未成年』と並行して読んでいたので、しばらく夫婦ものは止そう…と思ったのを覚えています。が、夫婦という括り、意外と多いのですね(当然と言えば当然)。
ドイルの『革の漏斗』と言い、漏斗と聞くともはや悪いイメージしか(笑)

解釈が二通りの作品なら、個人的にはモーパッサンの『手』や『みなしご』、『たれぞ知る?』『オルラ』等も捨てがたい。最もジャンルとして当てはまるのは最初の二つで、後二作は幻覚とも捉えられる内なる存在を秘めていますが。
『みなしご』はプチミステリ要素もあり、最後はモーパッサン特有あっけらかんとしていて好きです。その分前半の上述が引き立って。

ハイスミスの『からっぽの巣箱』は違うかな?

『謎』のデ・ラ・メアは大好きな作家ですが、彼は作品の手法的にふわふわしてる童話タイプが多いですね。シルエット風味なのは例えばエイクマンも同じかと思いきや、こっちはちゃんと怪奇味を感じるのが不思議。

夢小説と同じく、リドル・ストーリーも取ってみると中々数がありますね。所詮人間は、事の全貌を把握し切れないという意味では、夢同様結末のない物語は、我々の生活に常に潜んでいるようで。
【2017/04/01 01:53】 URL | ぽんぽこ狸 #- [ 編集]

>ぽんぽこ狸さん
ホラーやミステリでは、妄想か事実かがはっきりしない、という作品はけっこうありますね。登場人物の心理をはっきり示さずに終わるというパターンもありますし。リドル・ストーリーを、ある種の「割り切れなさ」を残す作品と捉えると、かなりの数が当てはまってしまうんですよね。

モーパッサンの作品は、まさに「妄想か事実かがはっきりしない」タイプの作品ですよね。『からっぽの巣箱』は『謎のカード』型のリドル・ストーリーといっていいかもしれません。

リドル・ストーリーを意識しながら作品を探してみると、ふだん意識しないで読んでいたけれど、よく考えると、これはリドル・ストーリー?という作品が結構ありました。やっぱり物語自体の核として、人間は「謎」を求める傾向があるのかもしれません。『女か虎か』が後世に残ったのも、そのあたりの原型的なものを刺激するからでしょうか。
【2017/04/01 07:17】 URL | kazuou #- [ 編集]


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Author:kazuou
男性。本好き。短編好き。異色作家好き。怪奇小説好き。
怪奇幻想小説の読書会「怪奇幻想読書倶楽部」主宰。
主に翻訳小説を紹介していますが、たまに映像作品をとりあげることもあります。
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