10月の気になる新刊と9月の新刊補遺
9月29日刊 江坂遊選『30の神品 ショートショート傑作選』(扶桑社文庫 予価894円)
9月30日刊 名梁和泉『マガイの子』(KADOKAWA 予価1620円)
10月6日刊 イタロ・カルヴィーノ『冬の夜ひとりの旅人が』(白水Uブックス 予価1944円)
10月6日刊 S・K・トレメイン『氷の双子 THE ICE TWINS』(小学館文庫 予価972円)
10月11日刊 ジョン・ディクスン・カー『緑のカプセルの謎 新訳版』(創元推理文庫 予価972円)
10月13日刊 ジュール・ヴェルヌ『名を捨てた家族 1837-38年 ケベックの叛乱』 (仮題)(彩流社 予価3024円)
10月13日刊 ケイト・ウィルヘルム『翼のジェニー ウィルヘルム初期傑作選』 (アトリエサード 予価2400円)
10月20日刊 レイ・ブラッドベリ『万華鏡 ブラッドベリ自選傑作集』(創元SF文庫 予価1620円)
10月20日刊 アルジャーノン・ブラックウッド『ウェンディゴ』(アトリエサード 予価2592円)
10月21日刊 リチャード・マグワイア『HERE ヒア』(国書刊行会 予価4320円)
10月21日刊 『新編 日本幻想文学集成 第3巻』(国書刊行会 6264円)
10月21日刊 シャーリイ・ジャクソン『くじ』(ハヤカワ・ミステリ文庫 予価1080円)
10月21日刊 フレドリック・ブラウン『さあ、気ちがいになりなさい』(ハヤカワ・ミステリ文庫 予価993円)
10月22日刊 ジム・シェパード『おわかりいただけますかねえ』(白水社 予価2808円)
10月22日刊 『諸星大二郎の世界』(平凡社 予価1728円)
10月24日刊 田辺剛『狂気の山脈にて 1 ラヴクラフト傑作集』(ビームコミックス 予価734円)
10月24日刊 田辺剛『The Outsider 田辺剛 Extra Works』(ビームコミックス 予価864円)


 江坂遊選『30の神品 ショートショート傑作選』は、世界のショート・ショートの名作を集めたアンソロジー。ビアス『アウル・クリーク橋の一事件』、サキ『開いた窓』、ストックトン『女か虎か』、星新一『おーい でてこーい』など、定番中の定番を集めた感がありますね。

 『翼のジェニー ウィルヘルム初期傑作選』は、女流SF作家、ケイト・ウィルヘルムの傑作集。表題作『翼のジェニー』は、ロマンチックな作品として有名ですが、こちら方面の作品を集めたものなんでしょうか。

 ジュール・ヴェルヌ『名を捨てた家族 1837-38年 ケベックの叛乱』 は、未訳だったヴェルヌの冒険歴史小説とのこと。
 ヴェルヌといえば、インスクリプトより刊行予定の出ていた、《ジュール・ヴェルヌ 〈驚異の旅〉 コレクション》シリーズはどうなったのでしょうか。1巻『地球から月へ/月をまわって/上を下への』は、もう何年も前から予告が出ては延期の繰り返しなので、本当に出るのか心配です。

 『万華鏡 ブラッドベリ自選傑作集』は、タイトル通り、ブラッドベリ自選の傑作集です。かってサンリオSF文庫から出ていたものの新訳版ですね。26編と収録作品数も多く、ブラッドベリ入門には最適の作品集だと思います。

 《ナイトランド叢書》の新刊は、アルジャーノン・ブラックウッドの『ウェンディゴ』。表題作ほか2篇を収録した中篇集とのこと。他の2篇は、『砂』『アーニィ卿の再生』の本邦初訳作品。

 早川書房の《異色作家短篇集》より、2作が文庫化になります。シャーリイ・ジャクソン『くじ』と、フレドリック・ブラウン『さあ、気ちがいになりなさい』《異色作家短篇集》も、だいぶ文庫化作品が増えてきた感じですね。

テーマ:海外小説・翻訳本 - ジャンル:小説・文学

この記事に対するコメント

異色作家の文庫化・・・・隔世の感があります。
その昔、神田の古書店でそろいを買う勇気がなくて(今、考えると適正な価格だった)
それから、1冊ずつあつめ・・・・
です。
【2016/09/26 20:49】 URL | fontanka #- [ 編集]

>fontankaさん
異色作家短篇集、僕も最初にそろえたのは、全12巻のバージョンでした。高校生だったので、1巻ずつ揃えていったんですが、結局、再刊されていない6巻を箱入りのバージョンで揃えて、更に新版の追加分のアンソロジーだけを買ってと、装丁がバラバラなのが、結構気になっています。
【2016/09/27 19:41】 URL | kazuou #- [ 編集]

異色作家短編集は、
本への興味を広げてくれた、大切な作品集ですね。
もともと子供の頃は割と本好きではあったのですが、中学生時代などは、一時は本でもむしろ興味は自然科学系の本(ブルーバックスなど)の方などに向いていました。高校の図書館で先ずアガサ・クリスティーに出会って翻訳ミステリの面白さに目覚めたのですが、高校の図書館に入り浸るようになったある日出会ったのが、シャーリー・ジャクスンの「くじ」だったんです。
それも、異色作家短編集がひとそろいあった訳ではなくこれ1冊だけ。後で知ったのですが、友人がくじについてのマニュアル・紹介本("世界のくじ"、"くじ百科"、"くじの世界" みたいな・・?)だと勘違いしてリクエスト。全然違ったので、リクエスト本なのに手にも取られていなかったものだった、らしいのです。
表紙の異様なデザイン(新版・12冊ものですね)に気を引かれて手に取り、その異様な世界に引き込まれて行きました。巻末の広告ページには異色作家短編集の他の作品のほかに、ブラックユーモアとかボリス・ヴィアンとかの名前が並び、エンタテインメントだけではない本・小説の世界へと誘ってくれました。
文庫化ですか。本当に隔世の感。これを機に読んでくれる方もいらっしゃるんでしょうかね。

* * *

そういえば交流会では、自分のこのジャンルへの馴れ初めなどを、自己紹介がてらに語って頂くのもありかもしれませんね。

* * *

リストの中では、個人的にはリチャード・マグワイアの『HERE ヒア』が目を引きました。
こういう仕掛けに満ちたものは、相性が良ければ値段以上の感銘が得られることもありますが、『紙葉の家』なんかだと仕掛けや値段ほどに小説の展開する世界に入れこめなかったりして…
どう出るか、買って確かめたい気もしてきていますが、さて、4,320円……

* * *

取りあえずこちらに書いてしまいますが、

まだ読んでいないのでごくごく簡単なことしか書けませんが、
グラビンスキ、動きの悪魔との相性は微妙なものがあったので、今回は予定購入リストの候補外だったのですが、本屋で実物を見て、中身をぱらぱらと見て、何だか "怪奇小説" を楽しめそうな作品集だなと感じて購入してしまいました。

タイプの違う作品が入っているとのことなので、また新たな気持ちで楽しめそうです。
【2016/10/22 23:08】 URL | Green #mQop/nM. [ 編集]

>Greenさん
図書室にあったシリーズが『くじ』1冊!由来も含めて運命的な出会いですね。
新版の表紙のイラストはインパクトありますよね。僕もこのシリーズ出会ったのが新版なので、箱入りの旧版とか新装版のものより、思い入れがあります。
以前にサーバーやエリン、ダールなどを文庫化してるので、今回の2冊を含めて、文庫化されていくのかもしれませんね。

そういえば、インターネットがなかった時代の昔の本って、巻末の広告を見るのがすごく楽しみでした。

『HERE ヒア』は購入予定です。海外のグラフィック・ノベルものは基本的に高いのですが、確かにそれなりの質のものが多いので、あんまり値段は気になりません。

グラビンスキ『狂気の巡礼』は、前集よりも「怪奇小説」感は強かったですね。《ポーランドのポー》の異名は確かに当たっているな、という感じでした。
【2016/10/22 23:43】 URL | kazuou #- [ 編集]


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男性。本好き。短編好き。異色作家好き。怪奇小説好き。
怪奇幻想小説の読書会「怪奇幻想読書倶楽部」主催。
主に翻訳小説を紹介していますが、たまに映像作品をとりあげることもあります。
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