『新トワイライトゾーン』第2シーズン完結
ミステリー・ゾーンDVDコレクション(69) 2016年 4/27 号 [雑誌] ミステリー・ゾーンDVDコレクション(70) 2016年 5/11 号 [雑誌] ミステリー・ゾーンDVDコレクション(71) 2016年 5/25 号 [雑誌] ミステリー・ゾーンDVDコレクション(72) 2016年 6/8 号 [雑誌] ミステリー・ゾーンDVDコレクション(73) 2016年 6/22 号 [雑誌]
 DVDマガジンが刊行中の『ミステリーゾーン』、74巻にて『新トワイライトゾーン』の第2シーズンが完結しました。第1シーズンに関しては、ビデオで視聴していましたが、この第2シーズンからは、初見になります。
 以下、印象に残ったエピソードについて、まとめてみたいと思います。


『永遠の王』
 プレスリーのものまね歌手のゲーリーは、ある日、車の事故を起こしてしまいますが、事故の相手は何とプレスリー本人でした。いつの間にか、デビュー前のプレスリーの生きる時代にタイプスリップしていたのです。自分との接触によって、プレスリーの未来が変わる可能性に思い至ったゲーリーは、彼を説得しようとしますが…。
 脚本は、ジョージ・R・R・マーティン。過去の有名人との接触によって、人生に展望が開ける話…と思いきや、徹底的にダークな展開になるのが面白いですね。

『孤独の受け皿』
 ウェイトレスとして働くマーガレットは、孤独な女性でした。ある日、飛来したUFOとの接触によって、彼女は一躍時の人となりますが、やがてそれが原因でさらに孤独をかこつことになります…。
 原作は、シオドア・スタージョンの名作『孤独の円盤』。原作の味を上手く映像化している、名エピソードだと思います。

『生命の水』
 ニュースキャスターのクリスティは、容姿の衰えを気にしていました。同僚が勧めてきた若返りの水を試したところ、肌が若返ったことに喜びますが、その水には恐ろしい副作用がありました…。
 魔法のアイテムには落とし穴が…というタイプの作品ですが、予想外の結末で、後味はよい作品ですね。

『ストーリーテラー』
 かって僻地の村で教員として働いていたドロシーは、図書館で昔教えた少年マイカの面影を持つ男性を目撃し、そのあとを追うことになります。その少年は、授業中、ずっとノートに物語を書き続けていたのですが、彼にはそうする理由があったのです…。
 年老いた教員が、かっての教え子に出会い、過去を回想するという形式になっていますが、それが長い時間が経ったことを表現しており、物語の内容的にも必然性を伴っているのが上手いです。第2シーズン中の傑作エピソードの一つだと思います。

『世界の隣に』
 役に立たない物ばかりを作っている発明家バーニーは、毎晩別の世界の夢を見ていました。そこでは、彼は偉大な発明家なのです。やがてある日、地下室の扉からその別世界への入り口を発見しますが…。
 自分が重要人物であるという、願望充足的なパラレルワールドが登場するのですが、普通の文明の利器が発明されず、バーニーのへんてこな発明が一世を風靡しているという、奇妙な世界観が魅力的です。

『キャリバンのおもちゃ』
 老夫婦と、知的障害のあるその息子トビー。トビーには、絵で見たものを現実に実体化させるという超能力がありました。彼の能力が世間に迷惑をかけないよう、夫婦は彼を厳重に監視していました…。
 ジョージ・R・R・マーティン脚本。絶大な能力を持ちながらも、それを制御できない息子と、あくまで息子を愛する両親の家族愛を軸に描いた作品です。結末もこうならざるを得ないという意味で、完成された感があります。

『囚人のピアノ』
 無実の罪で刑務所に服役するピアニストのリックは、喧嘩の仲裁をきっかけにエディという老人と友人になります。彼から倉庫にあるピアノを弾いてほしいと頼まれたリックは、さっそくピアノを奏でますが、そのピアノには奏でたメロディーの時代へとタイプスリップする力があったのです…。
 ピアノの能力を利用して脱獄を図るのか、と思いきや、そう単純な話にならないところがミソ。ピアノが刑務所にあった由来や、エディの因縁も解消されたりと、伏線が上手く消化されるところが小気味よい秀作だと思います。

『クレジットカード』
 浪費癖のある主婦リンダは、滞納を続けて、カードを契約できない状態になっていました。ある日、彼女のもとにあるカード会社から勧誘があり、よく考えもせずに契約をしてしまいます。さっそく滞納をするリンダでしたが、それと同時に飼い猫が消えてしまいます…。
 いわゆる「悪魔との契約」テーマを扱っていますが、舞台は現代的。ブラックなストーリーが楽しい一篇です。

『シェルター・スケルター』
 ハリーは、用心深い性格で地下に秘密の核シェルターを作っていました。妻子が義姉の家に出かけた晩、家の近くで核爆発が起こります。たまたま居合わせた友人とともに、シェルターに非難するハリーでしたが、やがてシェルター内で諍いが起き始めます…。
 行動力があるものの、自尊心が高く自分勝手な男の運命とは…。皮肉な結末もなかなか。

『プライベート・チャンネル』
 飛行機の中でも携帯ラジオを離さない少年キース。トイレの洗面台で落としたラジオのイヤフォンをつけたとたん、周りの人間の心の声が聞こえることになります。隣の席の男が飛行機の爆破を考えていることを知ったキースは、彼を説得しようとしますが…。
 主人公であるキースが、前半では頭のからっぽな少年というイメージで描かれますが、後半では他人の心を変えようと奔走する真摯な少年に変わってゆくという、成長物語的な側面が強いエピソードです。

『未来へのレクイエム』
 部屋でピアノを弾く、作曲家のピンキーの前に、悪魔を名乗る男が現れます。彼はピンキーはすでに死んでおり、ピアノの演奏を時々披露してくれる代わりに、ピンキーの願いをかなえようと話しますが…。
 自分の単なる欲望から始まった願いが、やがて他人を救う事へとつながり、そして主人公自身の人生の意味をも変えることになるという、多様な要素がつまった傑作エピソード。第2シーズンでは最高のエピソードではないでしょうか。


 全体的にこの第2シーズン、エピソードごとの出来不出来が激しい気がします。第1シーズンは、もちろんつまらないエピソードもあるのですが、わりあい水準以上の作が多い印象があるのですが、第2シーズンは、傑作もあるかわりに、かなり退屈なエピソードもあるといった感じですね。
 第3シーズンも続けて期待したいと思います。

テーマ:海外ドラマ(欧米) - ジャンル:テレビ・ラジオ

この記事に対するコメント

この記事に対するコメントの投稿














管理者にだけ表示を許可する


この記事に対するトラックバック
トラックバックURL
http://kimyo.blog50.fc2.com/tb.php/662-be17e0bb
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

プロフィール

kazuou

Author:kazuou
男性。本好き。短編好き。異色作家好き。怪奇小説好き。
怪奇幻想小説の読書会「怪奇幻想読書倶楽部」主宰。
主に翻訳小説を紹介していますが、たまに映像作品をとりあげることもあります。
記事の新旧に関わらず、コメント・トラックバックは歓迎しています。



最近の記事



最近のコメント



最近のトラックバック



月別アーカイブ



カテゴリー



メールフォーム

名前:
メール:
件名:
本文:



ブログ内検索



RSSフィード



リンク

このブログをリンクに追加する