国書刊行会の目録のことなど
 今月、国書刊行会からスタートする予定の叢書《ドーキー・アーカイヴ》。告知パンフレットが出来たというので、国書刊行会に送付をお願いしていたのですが、それが届きました。
 ちなみに、ホームページからPDF版のダウンロードも可能です(https://www.kokusho.co.jp/catalog/9784336060570.pdf)。ただ、冊子で、ページ数もある程度あるということなので、本の形で欲しかったのですよね。
 大きめの封筒が来たので、開けてみると、《ドーキー・アーカイヴ》の冊子と、《新編日本幻想文学集成》の冊子パンフ、あと国書刊行会の図書目録が入っていました。

 図書目録が300ページぐらいあり、分厚いのですが、パラパラめくってみると、文学だけではなくて、いろんなジャンルの本を扱っているんですよね。むしろ文学関係の方が少ないくらい。国書といえば、マイナーな文学や小説、というイメージがあったので、意外でした。
 すごいのは、数十年前に出た本がまだ在庫があること。《世界幻想文学大系》あたりでも、まだ在庫している巻があるんですよね。古い本でも、在庫があるかもしれないので、興味のある方は目録を請求するといいかと思います(問い合わせフォームに「目録希望」で送ってくれます)。

 《新編日本幻想文学集成》は、1990年代前半に出版された叢書の新版です。全33巻で、日本作家の幻想小説を集めたシリーズです。最近出た《新編バベルの図書館》の日本版といった感じでしょうか。新編は全9巻で、増補の巻は、安部工房、倉橋由美子、中井英夫、日影丈吉に1巻が当てられています。
 旧シリーズは何巻か読みましたが、作家のセレクションが非常に渋いのが特徴で、エンターテインメントではなく純文学路線の作家がメインになっていました。宇野浩二、牧野信一、豊島与志雄、神西清あたりは、今でも本が手に入りにくいんじゃないでしょうか。
 旧シリーズは巻数が多く、揃えるのが難しかったのですが、基本1作家1巻だったので、バラ買いした人も多かったと思います。今回の新編はバラ買いはしにくい感じですね。
 最近、この「新編」でまとめた企画が多いような気がするのですが、アンソロジーシリーズ《書物の王国》なんか、箱入りの装丁で出し直してくれたら、欲しいですね。

 《ドーキー・アーカイヴ》の冊子は、編者2人の対談で、面白く読みました。20ページ以上にわたって、今回収録される作家について語られています。とくに興味深かったのは、サーバンでしょうか。ふれられている量は少ないですが、ある程度の情報が得られて、渇をいやしました。

 《ドーキー・アーカイヴ》冊子を読み終わって、そういえば、若島さんの著書『殺しの時間-乱視読者のミステリ散歩』(バジリコ)に、今回セレクションされているタイトルが入っていたのかな?と思い立ち、本を久々にめくってみました。
 結果から言うと、紹介されていたのは、ひとつだけ。ドナルド・E・ウェストレイク『さらば、シェヘラザード』でした。紹介文を読むと、やはり面白そうで、この作品も楽しみになりました。
 ちなみに、この『殺しの時間』、未訳のミステリ関連書のブックガイドなのですが、ミステリだけでなく「変」な小説がいっぱい紹介されています。非常に面白いブックガイドなので、オススメしておきたいと思います。 

テーマ:海外小説・翻訳本 - ジャンル:小説・文学

この記事に対するコメント

・この記事のおかげで国書刊行会から目録やパンフレットを送ってもらえることを知りました。ありがとうございます。
・ドーキー・アーカイヴのマニアックさ、前衛っぷりに驚いています。しかし食指が動くのは短篇や傑作集のほうでしょうか? 私も短篇好きですが長篇に挑戦する自信はなかなか……。
【2016/05/16 23:17】 URL | 門前 #- [ 編集]

>門前さん
参考になったなら、幸いです。
それにしても、《ドーキー・アーカイヴ》、半端ではないマニアックさですよね。確かに国書以外では無理なラインナップだと思いました。とくに編者の二人が相当な読み巧者なので、僕ら一般読者が読んで楽しめるものなのかどうかが、ちょっと不安です…。

長編よりも、やはり短篇集の方が気になりますね。傑作集であれば、全部「わからない」ということもなさそうですし。とりあえずは、全巻試してみるつもりです。
【2016/05/16 23:28】 URL | kazuou #- [ 編集]


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