最近観た映画

B00S9K5GFCドラキュラZERO [Blu-ray]
NBCユニバーサル・エンターテイメントジャパン 2015-04-08

by G-Tools

ゲイリー・ショア監督『ドラキュラ ZERO』(2014年 アメリカ)
 吸血鬼ドラキュラの誕生を描く、いわゆる前日譚に類する作品です。あまり期待せずに観たのですが、これがなかなかの拾い物でした。
 ドラキュラのモデルとされる、実在のトランシルヴァニアの君主ヴラドを主人公に、彼がなぜ吸血鬼になったのかを描く、伝奇アクション映画になっています。オスマン・トルコの君主メフメト2世によって、亡国の危機を迎え、なおかつ最愛の息子を奪われたヴラドが、呪われた吸血鬼の力を手に入れて、復讐を果たすという物語です。
 怪物としてではなく、英雄としてのドラキュラをクローズアップしているところが見所でしょう。勇猛かつ義侠心にあふれる君主がなぜ怪物になったのか? 納得がいく理由付けを丁寧に描いているところが好印象です。
 脚本上の甘さが見られるところもありますが、それを補って余りあるのが、戦闘シーンの素晴らしさ。吸血鬼の特殊能力を生かした戦闘シーンなど、見栄えのする映像が多く展開されます。敵の軍勢をたった一人で蹴散らしたり、空を覆う大量のこうもりを操り、大軍を翻弄するシーンなどは迫力満点です。



B00S6C3UTWインターステラー ブルーレイ&DVDセット(初回限定生産/3枚組/デジタルコピー付) [Blu-ray]
ワーナー・ブラザース・ホームエンターテイメント 2015-04-08

by G-Tools

クリストファー・ノーラン監督『インターステラ―』(2014年 アメリカ)
 近未来、植物の疫病や異常気象により、人類は絶滅の危機を迎えていました。NASAによる別の星への移住計画を知った元宇宙飛行士クーパーは、パイロットとして計画に参加することになります。謎の存在によって作られたワームホールを通じ、すでに出発した3名の科学者たちが、移住の可能性のある星の存在を知らせてきていたのです。
 クーパーたちは、可能性の高い星から順番に探索をすることを決めますが、その星には重大な問題がありました。星のそばに存在するブラックホールの影響で、時間がゆがめられ、そこで過ごす時間は地球で過ごす時間の何倍にもなるというのです。地球に置いてきた子供たちに再会するためには、余計な時間を過ごす暇はありません。しかし探索は失敗してしまい、何十年という年が流れてしまうのです…。
 人類絶滅の危機、ワームホールを作った謎の知的生命体、時間の進み方が異なる星、ブラックホールなど、魅力的なテーマやガジェットが大量に投入される、弩級のSF超大作です。
 しっかりした科学考証に基づいた絵作りが何とも魅力的です。とくにブラックホールの描かれ方が、従来のSF映画とは異なっているのに驚かされます。
 人類の絶滅が迫っているというリミットに加え、時間を無駄に過ごしたことにより、子供たちとも合えなくなってしまう可能性、そして不慮の事故や乗組員の死亡など、次から次へと困難が発生し、長丁場を全く飽きさせません。
 ブラックホールのそばの惑星で数十年間を無駄に過ごしてしまった主人公が、子供たちから送られてきた数十年分のビデオを一気に見るというシーンは、時間の残酷さを表した名シーンだと思います。
 歴史に残るSF映画ではないでしょうか。



B00TI2GZWIアバウト・タイム~愛おしい時間について~ [Blu-ray]
NBCユニバーサル・エンターテイメントジャパン 2015-04-24

by G-Tools

リチャード・カーティス監督『アバウト・タイム〜愛おしい時間について〜』(2013年 イギリス・アメリカ)
 代々、その一族の男性には、タイムトラベルの能力が伝わっていました。成人した青年ティムは、父親からその能力の存在と使い方を教えられます。運命の女性と信じるメアリーに出会ったティムは、彼女と結ばれるために、タイムトラベル能力を駆使して、何度も過去に戻りますが…。
 タイムトラベルを使ったラブコメディ、といっていい作品なのですが、主眼は主人公ティムの成長に置かれており、超能力に関しては、ストーリーのメインにはなりません。そもそもタイムトラベル能力が、かなりご都合主義的な能力なのです。具体的な場所や時間をイメージできないとその時間には戻れない、という条件はあるものの、基本的に、何回でも戻ってやり直せるという代物。
 この映画の面白いところは、タイムトラベル能力によって失われてしまう時間の大切さ、というものをテーマにしているところにあります。それは、何かを選択することによって、選択しなかったものは消えてしまうということ。最初は、友人の苦境を救うために過去に戻ることにより、最愛の女性との出会いがなかったことになる、といった形で示されます。
 それが最終的には、子どもが生まれる前に戻って過去の出来事を変えた結果、自分の子どもの存在自体が変わってしまうという衝撃的な事件をうけて、ティムは時間のかけがえのなさに気づいていくのです。
 過去を単純になかったことにはできないということ。現在の時間を丁寧に生きるということ。恋人との恋愛だけでなく、家族愛、親子愛といったテーマも盛り込まれ、作品のメッセージが非常に強く伝わってくる作品です。
 SF映画というよりは、ヒューマンストーリーに近い作品です。まさか、タイムトラベルのこのような使い方があったとは。広く一般の人に薦めたい良作です。
この記事に対するコメント

この記事に対するコメントの投稿














管理者にだけ表示を許可する


この記事に対するトラックバック
トラックバックURL
http://kimyo.blog50.fc2.com/tb.php/600-bd6b53aa
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

プロフィール

kazuou

Author:kazuou
男性。本好き。短編好き。異色作家好き。怪奇小説好き。
怪奇幻想小説の読書会「怪奇幻想読書倶楽部」主宰。
主に翻訳小説を紹介していますが、たまに映像作品をとりあげることもあります。
記事の新旧に関わらず、コメント・トラックバックは歓迎しています。



最近の記事



最近のコメント



最近のトラックバック



月別アーカイブ



カテゴリー



メールフォーム

名前:
メール:
件名:
本文:



ブログ内検索



RSSフィード



リンク

このブログをリンクに追加する