本の保護について考える その1 環境編
●色褪せに驚く

 僕は書店で本を購入するときに、いつも紙のカバーをつけてもらいます。読み終わった後は、カバーをつけたまま、本棚にしまっていました。
 先日、ふと目に付いた本のカバーを取って、背表紙を見てみると、なんと、かなりの色褪せが! 本を保管している部屋は、直射日光も当たらないので、カバーをつけたままにしておけば、保護になると思ってました。
 原因はおそらく紫外線です。部屋の蛍光灯から出る紫外線が、何年もかけて紙のカバーごしに当たり続けた結果、背表紙を劣化させたのでしょう。とくに赤系・ピンク系の色は褪せやすいので、アガサ・クリスティーの本などは、惨憺たる有様です。
 今まで本については、集めて、読むだけ。あまり保護については、考えてきませんでした。この辺で、もう少し蔵書の保護について考えたいと思います。


●LEDを導入

 まずは、紫外線をどうにかしたいです。蛍光灯は、紫外線を蛍光材に当てて光を出す仕組みなので、その原理上、紫外線が必ず出ます。表面の加工で紫外線を減らした蛍光灯もあると聞きますが、現在なら、蛍光灯にこだわる必要もありません。LED照明なら、紫外線がほとんど出ないということで、LEDの導入を決めました。
 LEDなら寿命も長く、10年前後使えます。熱が出ないので暑くならないし、紫外線が出ないので虫も寄ってこない。消費電力も少なくなる。しかも値段も随分と安くなっています。1万円出せば、それなりの質のライトが買えます。品物によっては、調色・調光機能のついたものもあるようです。
 結局、パナソニック製の1万ちょっとのモデルを購入しました。調色・調光機能付きです。今まで使っていた蛍光灯はペンダント型でしたが、今回は円盤型のシーリングライトです。以前よりも明るくなり、読書環境向上です。占める空間も少なくなったので、部屋も若干広くなったような気がします。
 調色・調光機能については、確かにいろんな色に調整できますが、お気に入りの色と明るさに一度調整した後は、いちいち変更することがないので、あまり使わないように思います。


●ブルーライトカット眼鏡

 寿命が長い、熱が出ない、虫が寄ってこない、電気代が安くなる、といいことづくめのLEDですが、やはりデメリットはあるもので、ブルーライトの放出が多くなるようです。ブルーライトは、可視光線の中でも、もっとも波長が短く、強いエネルギーを持っている光。LED照明だけでなく、パソコンのディスプレイなどからも放出されています。
 この際、対策として眼鏡も新調しておこう、ということで、眼鏡屋さんでブルーライトカット加工の眼鏡を新調しました。
 ところが、ここで落とし穴が。青い光を反射するための加工のため、その眼鏡をかけると視界が黄ばんで見えるのです。これは青の補色が黄色のため、レンズが黄色味を帯びているからです。
 最初は気になりましたが、時間が経つにつれて慣れてしまいました。店員は「世界が明るく見えるようになる」と、大げさなことを言っていましたが、黄味を帯びると、たしかに物が明るく見える傾向はありますね。


● 窓ガラスには紫外線カットフィルム

 さて、照明の紫外線対策はしましたが、日光による紫外線も問題になります。本を保管してある部屋は内側の部屋のため、直射日光は入りませんが、念のため、部屋の外側にある窓に、紫外線カットフィルムを貼ります。これは1メートル四方で1500円ぐらいのものを何点か買いました。紫外線を99%カット、熱もある程度防ぐので、真夏にもあまり暑くならないということです。
 この手のフィルムは水を使って貼るものが多いようですが、我が家のガラスはくもりガラスで凸凹があるので使えません。というわけで、透明シールを使って貼るタイプのものを購入しました。
 フィルムの規定サイズが決まっているので、我が家の窓のサイズを測って、切らなければなりません。1メートル四方のフィルムを切るために、事前に1メートル超のカッターマットを用意していたのですが、切る段になって気づきました。長い定規がない! しょうがないので、30cmの定規を使って、少しづつ切っていきますが、これが上手く切れず大変でした。
 少し曲がってしまいましたが、フィルムを窓に貼って出来上がりです。透明の両面テープが付属していたので、四方と真ん中に貼り付け、その上にフィルムを貼ります。はがすのも簡単そうですが、逆に言うと、とれやすそうでもあります。とりあえずお試しということで、作業終了です。


次回は、本そのものの保護について書きたいと思います。
この記事に対するコメント
扶桑社ミステリーの赤い装丁も褪せまくり。
アガサ・クリスティの鮮やかな赤い装丁が!カバーを掛けていても駄目なんですね。
本は北向きの部屋に置いていますが段ボールにいれておくと色褪せない。でも美観が・・・。大好きな作家様の本は二冊購入して一冊は納戸に仕舞っておく。もう一冊は
読み耽り汚れても気にしない。目の健康をとるか、退色しない光をとるか。いっそ本なんか
読まなければ老後資金も貯まるものを・・・。部屋もすっきり片付くものを。娘は実家を出たら一冊も本を置かないインテリアにしたいそうです。ごめんよ、両親揃って本の虫で。
【2014/12/16 14:18】 URL | 奈良の亀母 #- [ 編集]

>奈良の亀母さん
 扶桑社ミステリーも色褪せやすいですね。あと黄色・オレンジ系もかなり褪せやすいです。最近の河出文庫とか、昔の徳間文庫とか。扉のしまる棚で保管していた本は、20年以上経っても新品同様なので、やはり光による劣化なんだと思います。
 読めたらいい、と割り切れればいいんでしょうが、やっぱり面白く読んだ本は綺麗に保存しておきたい、と思ってしまうんですよね。
 家族に理解があれがいいですが、なかなか難しいですよね。
【2014/12/16 19:16】 URL | kazuou #- [ 編集]

私の場合・・
折角の尾之上浩司さんの書き込みを欄外に追いやるのもなぁ、などと思っていたら既に他の方のコメントで埋まっていましたね・・・

どの記事もそれぞれに楽しませて頂いているとはいえ、特に気合の入った気のする記事や、
目新しい記事などがあると、こちらもそれに応えて熱い反応を返せないかと思ったりしますが、
自分の中に元ネタになる経験がなかったり、すでに書きつくしてネタ切れだったり、単にその時気力がなかったりとなかなか思うにまかせないもので…
と関係ない言い訳を書いたのは、先ずは先日のiPadの記事も面白かったのに反応できなかったので・・

さて、本題ですが、私について言えば、読んだ本のうち気に入ったものは大抵プラスチックの
引き出しケースにしまうなどしていて、本棚には主に未読の本を並べています。
(後は実用書か、サイズ的にそこにしか並べられないものか・・・あとは場所がないので
売れれば売ってしまいます。その方が他の人に手に取ってもらう可能性が高いですし。)
だから色あせるまでを見届けている本はあまりないのですが、手持ちの本では、オレンジ系の背表紙に極端に色あせの早いものがありました・・・

本棚の本は、もともとカバーをかけずに(取って)並べていたのですが、それだと持ち歩くことにした本に再度カバーをかける際、合うカバーを探し直さなくてはならなくて、
(サイズが大きくなったハヤカワ文庫とかサイズが変革的なハヤカワミステリとか(この辺ハヤカワ周り?))あと各種の単行本などなど)
かけ直しに時間を食ったりするので、最近カバーをかけたままにしていたりするのですが、
今度は読む本、持っていく本を決める際に今どんな本があるのか、一部覚えていなかったり、あるいは目の前にタイトルが並んでいないので選ぶ際にいまいちわくわくしない感じがしたりで・・・
本はある種装飾品でもあるので、タイトルの付いた背表紙が並んでいる姿が部屋にあってほしいのですが…

あと、自室は夏には東からの(一時、本に直射光が当たるケースあり)、冬には南からの日差し(本棚下部のミニコンポに直射光が当たる)が入るため、しばらく前に本棚にカーテンを取りつけました。
(ホームセンターで購入した)長さ調整の効くプラスチックレールを横向きに、本棚の頂部に取り付け、そこに(選べる範囲でできるだけ軽い)遮光カーテンを取りつけました。
これ自体は、案外簡単に出来てカーテンもちゃんと動き、その点ではまぁ満足でしたが、カーテンは昼だけ閉めるつもりが、閉めたら案外閉めっぱなしにして使ってしまうものですね・・・ 別に問題はないといえばないのですが、見えているのといないのとでは、心理面での影響(どの程度本を気にするか、重要視するか)に結構影響しそうな気がしたり・・・

それにしてもiPadの記事でも感じましたが、kazuouさんフットワーク軽いです。3つの対策を一度に打ってしまったんですね。。。
私があまり軽くなく、何かしようと決めた後でも具体的にどうするか、1つ手を打つたびに更にうんうん悩んでいたりするもので、さすがだなぁという感じでした。

紫外線カットグラスは、あるとき職場で一緒になった人がしていましたが、そのころそれを(かけている人のことも)よく知らず、若干色が付いているのを見て、職場で薄いにしてもサングラスか… お洒落にしても珍しいなと思っていたりしました。(あるとき聞いてみたら…ブルーライト対策でした)

<長文失礼しました>
【2014/12/30 07:16】 URL | Green #mQop/nM. [ 編集]

>Greenさん
 本棚のカーテンは僕も考えたのですが、背表紙が見えなくなってしまうので、カバーのかけっぱなしと結局同じになってしまいますよね。Greenさんのおっしゃる通り、本棚に並ぶ本というのは、やはり見えてこそだと思います。
 あと、未読の本が見つからなくなったりするので、未読本と既読本は棚を分けた方がいいのかもしれません。もともと未読本はまとめて、一つの棚に入れていたのですが、入りきらなくなって、結局既読の棚にまぎれこんでしまっているので。

 ブルーライトカット眼鏡は、今のところ、眼が楽になったとかは感じないので、正直、効果が出ているのかどうか。まあ、やらないよりはましだと考えてます。
【2014/12/30 09:15】 URL | kazuou #- [ 編集]

はじめまして。
いつもたのしく拝見しております。
製紙会社勤務の立場から手短に申しますと、色としてはヴァイオレット系(紫系)、そして中性紙より酸性紙のほうが退色が早い傾向にあるようです。
さらに本棚にガラス扉があれば、そこで何回も何回も、反復乱反射して剥き出しで置いておくよりも数倍以上、光によるダメージを受けるはずです。
【2014/12/30 21:37】 URL | 忘八 #- [ 編集]

>忘八さん
 はじめまして。コメントありがとうございます。

 酸性紙は劣化しやすい、という話は聞いていたのですが、ガラス扉の件は初めて聞きました。家には、いくつかガラス扉の本棚があるんですよね。結局、理想は、完全に密封できる本棚なんでしょうか。そうすると、背表紙が見えなくなるし、なかなか難しいところです。
【2014/12/31 08:34】 URL | kazuou #- [ 編集]


この記事に対するコメントの投稿














管理者にだけ表示を許可する


この記事に対するトラックバック
トラックバックURL
http://kimyo.blog50.fc2.com/tb.php/580-ec5b3105
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

プロフィール

kazuou

Author:kazuou
男性。本好き。短編好き。異色作家好き。怪奇小説好き。
怪奇幻想小説の読書会「怪奇幻想読書倶楽部」主宰。
主に翻訳小説を紹介していますが、たまに映像作品をとりあげることもあります。
記事の新旧に関わらず、コメント・トラックバックは歓迎しています。



最近の記事



最近のコメント



最近のトラックバック



月別アーカイブ



カテゴリー



メールフォーム

名前:
メール:
件名:
本文:



ブログ内検索



RSSフィード



リンク

このブログをリンクに追加する