12月の気になる新刊と11月の新刊補遺
11月28日発売 『ナイトランド・クォータリー新創刊準備号 幻獣』(書苑新社 1500円)
11月29日刊 ジャック・ケッチャム/ラッキー・マッキー『わたしはサムじゃない』
(扶桑社ミステリー 予価821円)
12月3日刊 エドワード・ゴーリー『むしのほん』(河出書房新社 予価1080円)
12月10日刊 東雅夫編/本堂平四郎『怪談と名刀』(双葉文庫 予価620円)
12月11日刊 タイガー立石『ムーン・トラックス タイガー立石のコマ割り絵画劇場』(工作舎 予価4104円)
12月19日刊 キリル・ボンフィリオリ『チャーリー・モルデカイ (1) 英国紳士の名画大作戦』(角川文庫 予価864円)
12月19日刊 キリル・ボンフィリオリ『チャーリー・モルデカイ (2) 閣下のスパイ教育』(角川文庫 予価864円)
12月19日刊 デイヴィッド・ゴードン『雪山の白い虎』(早川書房 予価2808円)
12月22日刊 荒俣宏編『怪奇文学大山脈3 西洋近代名作選 諸雑誌氾濫篇』(東京創元社 予価2916円)


 ついにホラー専門誌『ナイトランド』が復活になります。創刊準備号が11月28日に発売予定です。一般書店に配本されるようですので、期待して待ちたいと思います。

 タイガー立石『ムーン・トラックス』は、コマ割り絵画の作品集。亡くなってからしばらく経つので、タイガー立石の名前を知る人も少なくなったのではないでしょうか。
 タイガー立石は、ユーモアを得意とするマンガ家です。ただ単なるマンガ家というよりは、美術・デザインをしっかりと身につけたアーティストといった方がいいのでしょうか。絵画・マンガ・絵本など、多分野で活躍しました。恐ろしく高い技術で描かれた作品は才気を感じさせます。
 彼の短篇マンガは、もうマンガというより美術作品に近いレベルだと思います。しかも高尚にならず、飽くまで笑いを追及しているところが素晴らしい。内容的には、浅倉久志さんが集めていた≪ユーモア・スケッチ≫のマンガ版とでも言えばいいでしょうか。前衛的な手法を多用して描かれた作品は、ときに読者を唖然とさせます。
 彼のコミックを集成した『TRA(トラ)』(工作舎 2010年刊)は、お値段は張るものの、中身・造本を含め、永久保存版にすべき作品集でした。そんなわけで、『ムーン・トラックス』も期待大です。

 キリル・ボンフィリオリといえば、かってサンリオSF文庫から、怪作『深き森は悪魔のにおい』が出ていた作家です。なんとこの作品、シリーズ作品らしいのですが、今回映画化されるそうです。その恩恵というべきか、『深き森は悪魔のにおい』を含むシリーズ全作が邦訳されるそうです。
 
 荒俣宏編『怪奇文学大山脈3』は、何ヶ月も刊行が遅れていますが、今度こそ出るでしょうか。
この記事に対するコメント

記事とは直接関係ないのですが、ミステリマガジン(SFマガジン)隔月化?
という噂が・・・・
翻訳ミステリ、短編ファンにはとってもショックです。
【2014/11/25 20:24】 URL | fontanka #- [ 編集]

>fontankaさん
 『ミステリマガジン』と『SFマガジン』は、来年から隔月刊化するらしいです。売行不振のせいではないということですが。
 正直、近年の特集はあまり奥行きのあるものが少なかったので、隔月でもっと紙面を充実させる、というのであれば、それはそれでありかなと思います。
【2014/11/25 21:13】 URL | kazuou #- [ 編集]


ダニエーラ・セッラの表紙も懐かしい「ナイトランド・クォータリー」新創刊準備号、早速買ってきました。
伝説の雑誌として消え去るものと確信(笑)してたので、嬉しい復活です。
ホラー者、なかなかしぶとい。
【2014/11/29 16:55】 URL | 迷跡 #- [ 編集]

>迷跡さん
『ナイトランド・クォータリー』入手されましたか。
都心部の書店では、まだ入荷されていないようでした。
とりあえず、復活を喜びたいと思います。
【2014/11/29 19:51】 URL | kazuou #- [ 編集]

(すみませんすみません)
検索していたら、何かこんなものが・・・

http://boutreview.shop-pro.jp/?pid=83431581

(と書いておいてなんですが(内容を見た結果)、すみません、ナイトランド、私は今回も手を出さないかな… 日本の作家を軽んじる訳ではないですが、それにしても邦人の作品ばかりですね)

ミステリマガジンの書評は結構当てにしている人だったので、その意味で隔月化はちょっと残念、(って書評だけ立ち読みするフリーライダーですが紹介されている本の方は一部ですがちゃんと買っているので許して下さいという・・・)

タイガー立石という人、私は初めて知ったのですが、検索してみるとマンガの系統は藤子不二雄みたいな丸っこい輪郭のくっきりした絵で、でも単品の絵みたいなものは横尾忠則かダリのオマージュかといった感じだったりして、器用な方だったみたいですね・・・
【2014/12/01 21:30】 URL | Green #mQop/nM. [ 編集]

>Greenさん
 『ナイトランド』、創刊準備号は正直物足りない出来でした。
創刊号以降は、翻訳短篇が増えるらしいので、期待していますが…。

 何年か前までは、『ミステリマガジン』と『SFマガジン』を毎月購入していたのですが、毎月だと、全部に目を通すのは結構大変でした。その意味では隔月ぐらいの方がいいのかも。

 タイガー立石のコミック作品って、絵柄は藤子不二雄とか、赤塚不二夫とか、昔のギャグマンガ風なのですが、手法がものすごく前衛的で、今見ても面白い作家だと思います。
 絵本や絵画などは、シュールレアリズム風だったりと、筒井康隆が画家だったら、こんな感じの作品を創作していたんじゃないかなと思わせます。
【2014/12/02 23:14】 URL | #- [ 編集]


ミステリマガジン、SFマガジンの隔月化にも驚きましたが早川書房のHPも様式が変わり
調べにくくなりました。スーパーでも卵売り場の場所が変わったりするとウロウロして店員さんに訊きまくるのに。kazuou様の新刊情報、頼りにしております。「黒い破壊者」はゲットでき、表題作と「宇宙船ビーグル号」を読み比べております。自分は東京創元社と扶桑社のHPが好きです。
【2014/12/05 13:12】 URL | 奈良の亀母 #- [ 編集]

>奈良の亀母さん
早川書房のHP、たしかに前の方が見やすかったような気がします。
リニューアルも上手くいかない例がありますしね。

創元社のHPは見やすいし、僕も好きです。あと出版社で言えば、国書刊行会もわかりやすい作りですね。
【2014/12/05 19:41】 URL | kazuou #- [ 編集]


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男性。本好き。短編好き。異色作家好き。怪奇小説好き。
怪奇幻想小説の読書会「怪奇幻想読書倶楽部」主催。
主に翻訳小説を紹介していますが、たまに映像作品をとりあげることもあります。
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