『ミステリーゾーン』と『新トワイライトゾーン』
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新トワイライトゾーン (扶桑社ミステリー)
J.M. ストラジンスキー 尾之上 浩司
扶桑社 1991-05

by G-Tools

 アシェット社から刊行中のDVDマガジン『ミステリーゾーン』。順調に巻を重ね、今のところ、12巻まで刊行されています。
 予定巻数が84巻と、やけに多いので、もしかして『ミステリーゾーン』(旧トワイライトゾーン)だけでなく、『新トワイライトゾーン』まで、収録するのではないかと言われていたのですが、案の定だったようです。
 先日、公式ホームページで刊行予定のエピソードリスト一覧が発表されたのですが、『ミステリーゾーン』のあとに、『新トワイライトゾーン』のエピソードが連なっていました。
 しかも嬉しいことに、日本でもビデオ・LDが発売された第一シーズンだけでなく、ソフト化されていなかった第二・第三シーズンが含まれています。
 トム・ゴドウィン『冷たい方程式』、シオドア・スタージョン『孤独の円盤』等の名作の映像化も楽しみですが、個人的に楽しみにしているのは、J・M・ストラジンスキーの脚本エピソードです。
 ストラジンスキーは、第二・第三シーズンにおいて、多く脚本を手がけている作家なのですが、その脚本を自ら小説化した短編集が、1991年に扶桑社ミステリーから刊行されています(『新トワイライトゾーン』尾之上浩司訳)。この短編集がめっぽう面白くて、映像化作品もぜひ見たいものだと思っていたので、今回その夢が20年越しに叶いそうです。
 このストラジンスキーの『新トワイライトゾーン』、どの収録短編も面白く、ぜひ再刊してほしい短編集です。自分の記憶を売ることになってしまう男を描いた『サイモン・フォスターの心』、世界が消滅しないようにガラクタを集め続ける老人の物語『エドガー・ウイザースプーン氏の奇妙な症例』など、面白い話が目白押しですが、いちばんの力作は『われらがセレナは死にゆく』でしょう。ロッド・サーリングが残したあらすじを元に、ストラジンスキーが脚本を書いた作品なのですが、なかなかの衝撃作だと思います。
 さて、『新トワイライトゾーン』の第一シーズンはビデオが発売されていたので、すべて鑑賞しています。記憶に残っているエピソードを挙げておきましょう。

 ロバート・R・マキャモン原作『帰還兵』
 ヘンリー・スレッサー原作『試験日』
 ウィリアム・M・リー原作『時を越えたメッセージ』
 ジョー・ホールドマン原作『悪魔の方程式』
 シオドア・スタージョン原作『時のすきま』
 ロバート・シルヴァーバーグ原作『無視刑囚』
 スティーヴン・キング原作『おばあちゃん』
 グレッグ・ベア原作『地獄への運び屋』
 リチャード・マシスン原作『欲望のボタン』

 旧シリーズと同様、原作にSF・ホラー・ファンタジー作家の作品がたくさん使われており、異色短編のファンにとっても楽しめるシリーズになっています。
 ただ、今回のDVDコレクション、84巻と長大なシリーズなので、最後まで刊行されるかどうかは未知数です。旧『ミステリーゾーン』ももちろん楽しみですが、『新トワイライトゾーン』完結まで応援していきたいと思っています。

テーマ:海外小説・翻訳本 - ジャンル:小説・文学

この記事に対するコメント

ストラジンスキーの『新トワイライトゾーン』への言及、ありがとうございます!
もう23年前の本ですが、いまでも時おり触れてくださる方がいらっしゃって、作って良かったなあと思います。
自分の初単行本翻訳でしたし、これをきっかけに海外ドラマ系の本をずっと作ってこられましたし、原点としてこれからも忘れないようにしていきたいです。
こちらのサイトは定期的に拝見させていただいていますので、これからもよろしくお願いいたします。
【2014/12/18 22:01】 URL | 尾之上浩司 #0TYzzyMo [ 編集]

>尾之上浩司さん
 当時、レンタルビデオ店で『新トワイライトゾーン』のビデオがリリースされていて、その縁で手に取りました。読んでみて、ビデオで見た第一シーズンのエピソードよりも、ストラジンスキーの作品の方が面白いなあ、と思ったのを覚えています。
 『新トワイライトゾーン』は、とても大好きな本で、今でも時折読み返します。
 他にも、尾之上さんが紹介された本には、随分楽しませてもらいました。これからもご活躍を期待しています。
【2014/12/18 23:14】 URL | kazuou #- [ 編集]


ありがとうございます!
来年以降も精進いたします。
良いお年を!
【2014/12/30 18:15】 URL | 尾之上浩司 #0TYzzyMo [ 編集]


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男性。本好き。短編好き。異色作家好き。怪奇小説好き。
怪奇幻想小説の読書会「怪奇幻想読書倶楽部」主催。
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