冒険とロマンス  ロード・ダンセイニ『ドワーフのホロボロスとホグバイターの剣』
ドワーフのホロボロス
 西荻窪の古書店、盛林堂さんが刊行しているシリーズ≪盛林堂ミステリアス文庫≫。その最新刊として発売されたのが、ロード・ダンセイニ『ドワーフのホロボロスとホグバイターの剣』です。
 晩年のダンセイニが、孫のために書いたといわれている短編童話です。童話とはいえ、その味わいは全盛期のダンセイニ作品、例えば『サクノスを除いては破るあたわざる堅砦』『ウェレランの剣』などを思わせます。
 悪の国の王は、樺の国の王に戦いを挑みます。しかし樺の国の王には、魔法を持った金の頬髭があり、それに打ち勝たないことには、戦争に勝つことはできません。悪の国の王は、金の頬髭を持ってきたものには、王女をめとらせることを約束します。
 青年イグドラシオンは、森の魔女から、金の頬髭に打ち勝つ方法を教えてもらいます。頬髭はホグバイターの剣でしか打ち落とせないのです。ホグバイターの剣は、森の一番古い樫の木の中に埋まっており、その木からホグバイターの剣を取り出すには、ドワーフのホロボロスの斧を使うしかありません。
 イグドラシオンは、ドワーフのホロボロスを探し出し、協力を求めますが…。
 筋立ては単純なものですが、その語りには、物語の喜びがあふれています。老境になっても、これだけ純粋な物語を語れるダンセイニは、やはり生粋のファンタジー作家なのでしょう。

テーマ:海外小説・翻訳本 - ジャンル:小説・文学

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