山口雅也トークショーとリドル・ストーリー
4152093188謎(リドル)の謎(ミステリ)その他の謎(リドル) (ミステリ・ワールド)
山口 雅也
早川書房 2012-08-24

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 山口雅也さんの新刊『謎(リドル)の謎(ミステリ)その他の謎(リドル) 』(早川書房)は、リドル・ストーリーだけを集めた個人短編集という、斬新な作品集でした。表紙は≪異色作家短編集≫の初刊版を模したりと、遊び心に溢れています。
 先日ご紹介した『ミステリマガジン』の責任編集の仕事といい、マニア心をくすぐる作家さんですね。
 さて、『謎(リドル)の謎(ミステリ)その他の謎(リドル) 』刊行記念ということで開催されたトークショーの映像がニコニコ動画に挙がっており、興味深く見させていただきました。
 リドル・ストーリーの話からはじまって、≪異色作家短編集≫についての話、そして『ミステリマガジン』の責任編集の話など、興味深い裏話などもありました。
 『ミステリマガジン』の表紙絵やカット、レイアウトなどが、初期の『ミステリマガジン』を意識したつくりになっていたのに感心したのですが、山口雅也さん自身が全て指示したわけではなく、早川書房編集部の力によるところが多いようですね。
 気になったのは、山口雅也さん以外にも、何人かの作家に対して責任編集の話が行っていたというところ。綾辻行人、北村薫、法月綸太郎などの名前が出て、おおっと思いました。綾辻行人さんのセレクションなど見てみたいですね。
 リドル・ストーリー、異色作家、往年の『ミステリマガジン』などに関心のある方は、ぜひトークショーも見ていただくと面白いかと思います。




 ついでに、リドル・ストーリーに興味のある方に対して、参考書リストを挙げておきましょう。以前このブログで紹介したことのあるものが多いですが、ご容赦を。


4480429050謎の物語 (ちくま文庫)
紀田 順一郎
筑摩書房 2012-02-08

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 リドル・ストーリーのアンソロジーの決定版ともいうべき本です。リドル・ストーリーの代表作が網羅されており、これ一冊でリドル・ストーリー通になれます。旧版のちくまプリマーブックス版には異同作品があるので、興味のある方は読んでみるのも面白いでしょう。



4043455038山口雅也の本格ミステリ・アンソロジー (角川文庫)
山口 雅也
角川書店 2007-12

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 山口雅也さん好みの作品を集めたアンソロジーです。本格風味の作品からSF的な作品までバラエティに富んだセレクション。『リドル・ストーリーの饗宴』という章で、ストックトン作品をはじめとする5編が収録されています。上記『謎の物語』が出るまでは、リドル・ストーリーをまとめて読める本は、この本ぐらいでした。



410137323X謎のギャラリー―名作博本館 (新潮文庫)
北村 薫
新潮社 2002-01

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  現在、ちくま文庫で復刊中の『謎のギャラリー』シリーズの解説編というべきエッセイ集です。いくつかのテーマごとに、対話形式で作品が紹介されています。リドル・ストーリーについての章が設けられています。



4061362186夢探偵―SF&ミステリー百科 (講談社文庫)
石川 喬司
講談社 1981-10

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 日本SF黎明期に、SFとミステリの啓蒙家として活躍した著者のガイド本です。ジャンル内のサブジャンルについて、初心者にもわかりやく解説しています。リドル・ストーリーについても触れられています。



4087203085ショートショートの世界 (集英社新書 (0308))
高井 信
集英社 2005-09-16

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 リドル・ストーリーのみならず、短編、ショートショートについての本としては、この本が決定版でしょう。著者のショートショート愛があふれた幸福な研究書。

 そして、現代日本でのリドル・ストーリーの実作としては、今回取り上げている山口雅也『謎(リドル)の謎(ミステリ)その他の謎(リドル) 』(早川書房)と米澤穂信『追想五断章』 (集英社文庫)が双璧でしょう。
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男性。本好き。短編好き。異色作家好き。怪奇小説好き。
怪奇幻想小説の読書会「怪奇幻想読書倶楽部」主催。
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