さよなら、ブラッドベリ
 レイ・ブラッドベリが亡くなったそうです。

 近年の作品にはあまり馴染めなかったものの、初期の作品に関しては、今でも素晴らしいものだと思っています。
 『火星年代記』『黒いカーニバル』『10月はたそがれの国』『刺青の男』…、ブラッドベリといえば、やはり短編です。
 『万華鏡』『骨』『霜と炎』『火の柱』『びっくり箱』『こびと』『群集』『二階の下宿人』『草原』『鉢の底の果物』『みずうみ』『棺』『ダドリィ・ストーンのすばらしい死』『泣き叫ぶ女の人』『歓迎と別離』『ほほえむ人々』、名短編の数々が思い浮かんできます。ミステリであろうとSFであろうと、普通小説であろうと、そこにはブラッドベリにしかない香気がありました。
 まともに小説を読み始めた15歳ごろ、ブラッドベリに出会ったのもその頃でした。感受性の強い若い時期に、ブラッドベリを読むことができたのは、幸運だったのでしょうか。
 テレビで放映されたオムニバス番組『レイ・ブラッドベリ・シアター』では、毎回始めに書斎のブラッドベリ本人の姿が映るのですが、初めて彼の姿を見たとき、イメージ通りの人物だなあと思ったものです。
 個人的には、作家そのものに思い入れをあまりしないタイプの読者だと思っていますが、さすがにブラッドベリの死には衝撃を受けました。
 素晴らしい作品の数々を贈ってくれたブラッドベリに感謝です。ご冥福をお祈りいたします。

テーマ:海外小説・翻訳本 - ジャンル:小説・文学

この記事に対するコメント
ご冥福を・・・
ブラッドベリ「ある恋の物語」がとても好きです。
本当に書くのが好きで好きでたまらないといったタイプの作家とおもいます。
【2012/06/07 21:50】 URL | fontanka #- [ 編集]


お久しぶりです。
会社で訃報を知り、帰ってから本を引っ張り出してきました。これから読み返します。
ご冥福をお祈り申し上げます。
【2012/06/07 22:57】 URL | そら #- [ 編集]

>fontankaさん
『ある恋の物語』、オーソドックスだけど、いい話ですよね。
読んでいて幸福感を得られるという意味では得がたい作家でした。
【2012/06/08 21:09】 URL | kazuou #- [ 編集]

>そらさん
ご無沙汰しております。

訃報がいろいろな人に大きな影響を与えているようで、ブラッドベリの偉大さを感じさせますね。
【2012/06/08 21:12】 URL | kazuou #- [ 編集]

合掌
先日の記事で「霜と炎」をとりあげてましたね。
『ウは宇宙船のウ』、私にとって懐かしすぎる、SFの原点的短編集です。
【2012/06/08 23:32】 URL | 迷跡 #- [ 編集]

>迷跡さん
創元社から出ていた『ウは宇宙船のウ』と『スは宇宙のス』は、いい短篇集でした。センス・オブ・ワンダーと詩心が同居しているような、本当に良質の短篇集でしたね。
【2012/06/09 08:05】 URL | kazuou #- [ 編集]

美しい思い出として・・・
失礼ながら、昨今の私の中では過去の作家のような位置づけでしたが、でもその「過去」の輝きそのものはまったく色あせて感じることはなかったですね・・・
合掌。

個人的に思い入れのある作品は、「10月はたそがれの国」中の (この短編集のどれを選んでもいいくらいですが) 「下水道」 。
幻想ですらないかもしれない話ですが、まるで詩的な連想を呼ばなそうな素材を、ある婦人の妄想の中で美しく調理し、そして読者を不安と詩情のあわいに置き去りにする手腕に酔いました。

その他の今年のたくさんの記事については、またいずれ・・・
(なかなか声援を送れずにいますが、楽しませて頂いております・・・)
【2012/06/11 05:03】 URL | Green #- [ 編集]

>Greenさん
正直、80年代あたりからのブラッドベリ作品は、読むたびにがっかりすることが多かったのですが、それでも新作が出るたびに読んでいたのは、やはり過去のブラッドベリの輝きがあせなかったからなんでしょうね。
『10月はたそがれの国』の収録作品は、ほんとうに全てが珠玉!といっていい作品だと思います。
【2012/06/11 21:12】 URL | kazuou #- [ 編集]


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Author:kazuou
男性。本好き。短編好き。異色作家好き。怪奇小説好き。
怪奇幻想小説の読書会「怪奇幻想読書倶楽部」主宰。
主に翻訳小説を紹介していますが、たまに映像作品をとりあげることもあります。
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