1月の気になる新刊
1月12日刊 アルジャノン・ブラックウッド『秘書奇譚 ブラックウッド幻想怪奇傑作集』(光文社古典新訳文庫)
1月17日刊 ミハイル・ブルガーコフ『犬の心臓』(河出書房新社 予価2310円)
1月19日刊 アンドレ・ヴァノンシニ『ミステリ文学』(白水社 文庫クセジュ 予価1260円)
1月20日刊 東雅夫編『昭和の怪談実話 ヴィンテージ・コレクション』(メディアファクトリー 予価2625円)
1月20日刊 P・G・ウッドハウス『ジーヴスとねこさらい』(国書刊行会 予価2100円)
1月刊 エリス・パーカー・バトラー『通信教育探偵ファイロ・ガッブ』(国書刊行会 予価2415円)
1月刊 マーク・チャドボーン『ワールズ・エンド』(国書刊行会 予価3570円)
1月31日刊 V・S・ラマチャンドラン『美を感じる脳』(角川書店 予価1995円)

 夏ごろ刊行予定が出たものの、立ち消えになっていたブラックウッドの短篇集がとうとう出ます。『秘書奇譚 ブラックウッド幻想怪奇傑作集』(光文社古典新訳文庫)。表題作の『秘書奇譚』は、創元文庫の『怪奇小説傑作集』にも収録されている作品ですね。本邦初訳ばかりではないようですが、ブラックウッドの作品集が出版されるだけでも良しとしましょう。
 ここしばらく続いてきたウッドハウスの翻訳も一区切り。『ジーヴスとねこさらい』でジーヴス・シリーズが完訳だそうです。今世紀になって、ウッドハウス作品が訳され始めたときは、ここまで来るとは思いませんでした。感無量ですね。
 エリス・パーカー・バトラー『通信教育探偵ファイロ・ガッブ』は、シャーロック・ホームズのパロディ的な作品。ミステリというよりは、「ユーモア・スケッチ」として楽しめる作品でしょう。

テーマ:海外小説・翻訳本 - ジャンル:小説・文学

この記事に対するコメント
本年も楽しみにしております。
昨年中に書き込もうと思っていたら、年末に風邪をひいたりで思うにまかせませんでした。
本年も良い本との出会いを期待して、楽しみに拝見させて頂きます。

昨年は地震があったりで、仕事上も私生活的にも落ち着かず、そのせいかあまり印象的な本との
出会いがない、ちょっと読書上もやや残念な年だった気がします(今記憶している限りでは)。
出版自体も、ミステリ、SF界隈は結構賑やかな感じですが、ホラー、幻想系はちょっと少なく
目玉となるようなものもなかったような…
「ミステリウム」はベストテンものでは案外評判が良かったみたいですが、
個人的にはやっぱり短編集の方がおもしろかったよなぁ・・・という感じでした
(横溝正史の因縁ものみたいな展開はそれなりには面白かったのですが)

1月分、リストの短さに冬の時代を感じますが、その分いつもなら目が向かない作品に目が行ったり、
昔のリストからの落ち穂拾いも出来ますしね・・・・
ラマチャンドランに興味をお持ちだったんですね!「脳の中の幽霊」は面白く、また続編も読んだような
記憶がありますが、それっきりになっていました。その後結構翻訳されていたんですかね・・・
ブルガーコフ『犬の心臓』は、何か登場人物の誰にも共感できない、「イヤ感」あふれる作品なんでしょうか…
(これは既刊の再刊みたいですね)
『ワールズ・エンド』は扉の向こうから異界の神々が・・・という話みたいですが、
そこからの展開と趣向によって読みたいかどうかが左右されそうな・・・

ブラックウッドはラヴクラフト前の時代の怪奇3羽烏の一人、というイメージなのですが
(後の2人はM・R・ジェイムズとマッケン)
多分その中では一番肌に合うというか新しさを感じる作家で、初めて短編集を読んだ時は
結構今でも通用する描写とか展開があるなぁと感じていました(個人的感想ですが)。
違いは何だろう…五感で感じるものに対する、主観的な描写が結構ある辺りですかね…
(…と書いてはみたものの記憶はおぼろですが・・・)
【2012/01/01 04:57】 URL | Green #- [ 編集]

明けましておめでとうございます
明けましておめでとうございます。
本年もよろしくおねがいします。

昨年は忙しさにかまけてあまり訪問できず、失礼いたしました。
紹介されている、『通信教育探偵ファイロ・ガッブ』がとても気になります。
通信教育探偵なんて、パーシヴァル・ワイルドの『探偵術教えます』くらいだろうと思っていたら、まだほかにもいたんですね!

新刊情報だけでも、とても勉強になります。
大変お忙しそうですが、ご無理なさらないていどに更新なさってください。
【2012/01/04 22:54】 URL | タナカ #- [ 編集]

>Greenさん
やっぱり年末に、いいタイトルが並んだので、一月はちょっとさびしい感じです。
ラマチャンドランは邦訳された2著がとても面白かったので、今回の作品も期待しています。ふだん、ほとんどフィクションしか読まないので、たまにこうした分野の本を手に取ると、すごく新鮮です。

ブラックウッドは確かに他の2巨匠と比べると、新しいセンスの作家ですよね。
【2012/01/05 19:48】 URL | kazuou #- [ 編集]

>タナカさん
あけましておめでとうございます。
こちらこそ、ご無沙汰しております。今年もよろしくお願いします。

『ファイロ・ガッブ』もそうなんですが、ホームズの時代のいわゆる「ライヴァルたち」よりも、パロディ的な作品のほうが、今となっては面白いんですよね。「ライヴァルたち」がミステリのフォーマットからあまり外れないのに対して、パロディのほうは「型」を崩すことが多いからでしょうか。

今年は、もう少しまともに更新したいと思っています…。
【2012/01/05 19:56】 URL | kazuou #- [ 編集]


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Author:kazuou
男性。本好き。短編好き。異色作家好き。怪奇小説好き。
怪奇幻想小説の読書会「怪奇幻想読書倶楽部」主宰。
主に翻訳小説を紹介していますが、たまに映像作品をとりあげることもあります。
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