あけましておめでとうございます
 あけましておめでとうございます。2010年最初の更新になります。
 景気の悪い世の中ですが、こういうときこそ、楽しい小説を読んでいきたいものですね。
 年初めということで、今年の目標でも。
 まずは、積読を減らすこと。これは毎回言っていますが、一応。あと蔵書の把握でしょうか。とくに雑誌ですね。どの号を持っているのか、ちゃんと把握していないものが多いので、ダブリがあったりすると思うんですよね。というわけで、雑誌も含めて、できればデータベース化できたらいいな、と。
 去年最後の更新で、長めの長編を読みたいなと書いていますが、結局、正月休みは、『SFマガジン』のバックナンバーを読んでました。たまに拾い物があったりするので、こういうバックナンバー漁りは楽しいですね。
 印象に残った短篇は、ジョージ・R・R・マーティン『ナイトフライヤー』、ブライアン・W・オールディス『見せかけの生命』、チャールズ・L・グラント『影の群れ』、テリー・カー『試金石』、D・G・コンプトン『イギリスに住むということは』、ボブ・レマン『窓』、グレゴリイ・G・ジェフリーズ『独立記念日』など。
 とくにマーティン『ナイトフライヤー』がすごかったです。伝説的な異星人を追う学者たちが乗り込んだ宇宙船で、次々と乗客が殺されます。乗客たちは全く姿を見せない船長が犯人ではないかと疑いますが、二人の学者だけは船長を信じて、真相を探ろうとする…という話です。犯人探しのミステリと閉鎖状況によるサスペンス、そして結末では、冒頭で示された異星人の謎までが明かされるという、大スペクタクル作品。
 オールディス『見せかけの生命』は、遠未来、巨大な博物館を訪れた男が、遥か過去に作られた人物のホログラフィを発見します。しかも別々に発見された男女のホログラフィは、おたがい夫婦だったのです。ただ、それぞれのホログラフィが作られた時間には大きな開きがありました…。「時を超えた愛」テーマの作品かと思いきや、皮肉な結末が待っています。オールディスらしい渋い一編。
 ホラー作家の印象が強い、グラント『影の群れ』は、アンドロイドが広まった世界を舞台に、人間とアンドロイドの差異を問いかける、オーソドックスながら味のある秀作。グレゴリイ・G・ジェフリーズ『独立記念日』は、仕事一筋で家庭を顧みなかった男が、死後に過去にもどって、人生をやり直すという「リプレイ」もの。
 ボブ・レマン『窓』については、ちょっと因縁のある作品なので、別口で紹介するつもりです。

 それでは、今年もよろしくお願いいたします。

テーマ:海外小説・翻訳本 - ジャンル:小説・文学

この記事に対するコメント
今年もよろしくお願いいたします。
SFにはあまり興味のない私ですが「ナイトフライヤー」(たしかアンソロジーにありますよね)持っている気がします。

私も蔵書(特に短編)の把握をしたいと思っています(汗)が・・・
短編集は比較的取り出しやすい所にあるので&最近はネットで調べると収録作品はわかるのでなんとかなるのですが、雑誌とか、もっていないけど何を読んでいるのか?
あれはどの本にのっていたのか?(ミステリマガジンは大量に読んだのが、この場合、災い)

古い「宝石」・「ミステリマガジン」で興味の無い号を処分したいものも懸案です。
などなど今年もよろしくお願いいたします。
【2010/01/03 10:50】 URL | fontanka #- [ 編集]

あけましておめでとうございます
今年もよろしくお願いします。
「ナイトフライヤー」たぶん読んだと思うんですけどねー。その頃は熱心にSFマガジンを読んでいて、マーティンはとにかく面白かった記憶があります。あー読みたくなってきた。あとボブ・レマンの「窓」!この1982年2月号は時間SFの変わった傑作バズビーの「ここがウィネトカなら君はジュディ」の載っている号ですね。「窓」も読んで面白かった漠然とした記憶が蘇ってきたような・・・。これまた読みたくなってきましたー(笑)。
【2010/01/03 12:50】 URL | さあのうず #- [ 編集]

謹賀新年
明けましておめでとうございます。
今年もよろしくお願いいたします^^

昨年、アイルランド旅行に行ったためアイルランド関係の映画を観たり
アイルランド作家の本を読むことが多かった一年ですが、
今年は幅広く読んでいこうと思っております。
積読を減らさなきゃと私も毎年思っているのでお互い頑張りましょう(笑)。
kazuouさんにとって充実した一年になりますように。
【2010/01/03 13:18】 URL | TKAT #- [ 編集]

>fontankaさん
あけましておめでとうございます。今年もよろしくお願いいたします。

雑誌は整理が大変ですよね。とくに、いくらか処分したい場合なんか。僕も、どの号を読んでるのかはっきりしないものが、たくさんありますよ。
fontankaさんは『宝石』もお持ちなんですね。あの雑誌は、さすがに紙の劣化も進んでますよね。保管も大変そうです。
【2010/01/03 19:19】 URL | kazuou #- [ 編集]

>さあのうずさん
さあのうずさん、今年もよろしくお願いいたします。

1982年2月号、お読みでしたか。たしかに『ここがウィネトカなら君はジュディ』も載ってました。むしろこちらの短篇で覚えている人の方が多そうですね。ボブ・レマンの『窓』は、すごくインパクトがあって、隠れた名作だと思います。
1980年代前半の『SFマガジン』は、翻訳短篇は少ないけれど(もともと少ない気もしますが)、粒よりの作品が掲載されている印象がありますね。
【2010/01/03 19:26】 URL | kazuou #- [ 編集]

>TKATさん
TKATさん、あけましておめでとうございます。今年もよろしくお願いします。

相変わらず、いろんなところへ出かけておられますね。その行動力、見習いたいです。
そして積読は…、本読みの永遠の課題ですね。
【2010/01/03 19:28】 URL | kazuou #- [ 編集]

新年おめでとうございます
蔵書の問題(?)は読書家の永遠の課題ですね。
私も今は、一部の本を除いて、ひたすら図書館に頼っているので、蔵書はほとんど増えていません。
いませんが、実家には、その昔買い込んだ、いつ読むとも知れない、あるいは読むつもりはないけれど、今買わなくちゃ、いずれ市場から消えるであろう本の山が・・・

そんなわけで、実家を除けば、積読本はほんとんど無い状態です。
(実家を除けば、です)

正月から、へんな話になってすみません。
今年もよろしくお願いします!!
【2010/01/03 23:02】 URL | たちばな ますみ #- [ 編集]

謹賀新年
明けましておめでとうございます。
昨年はこちらで紹介していただいた『終わらない夜』と『真昼の夢』をゲットしました。
本年もまたいろいろな本の紹介を楽しみにしております。
今年もどうぞよろしくお願いします。
【2010/01/04 00:39】 URL | sugata #8Y4d93Uo [ 編集]

謹賀新年
遅ればせながら、おめでとうございます。
昨年は、とくに児童書がらみでお世話になった部分が多く、ブッツァーティーのクマ王国や「マリアンヌの夢」、「まっくら、奇妙にしずか」など、ここのご紹介を見て読ませて頂きました!
それらも含め、感想を表す適当なコメントが浮かばなかったり、タイミングを逃したりであまりコメントしていませんが、今年も楽しみにしております。
(時折、唐突に過去の記事にコメントするかもしれませんが…)

怪奇小説・奇妙な味はもとより、ノンジャンルなご紹介がうれしいので今年もどうぞ(軸は外さないながらも)ボーダーレスな記事を! 期待しています。
(桑原さんは、展覧会(展示会といった方が適当か)を見に行って直接話をしながら作品を拝見したことがあるので(一時購入も検討…)作品集の紹介はちょっと嬉しい驚きでした!

あと、「ナイトフライヤー」。『洋梨形の…』への収録をちょっと期待していたので残念に思っていたところでした…
早川のFTか何かで一時出ていたんでしたっけね… サンドキングズ以来のちょっとしたファンで「氷と炎の歌」を楽しみに待っている人間としては読めないのが歯がゆいです…
【2010/01/04 01:58】 URL | Green #- [ 編集]

明けましておめでとうございます
気が付いたらもう4日なんですね。
今年もよろしくお願いします。

『ナイトフライヤー』
S・キングにも同名(和訳で)小説があり、同じタイトルでアンソロジーも新潮社文庫ででていました。
但し『ナイト・フライヤー』と間に点があります。
キングの原題は『The Night Flier』でマーティンは『Nightflyers』と違っています。
日本語だと違いを出しにくいかもしれませんね。
ちなみにどちらも映像化されていますが、マーティンのものはタイトルが「デーモン・ギャラクシー」 
とちょっとね・・・のもの。

雑誌に掲載の短編は、そのまんま・・・というケースが多いような気がします。
OO年~OO年までの雑誌掲載短編集、なんていうのがでると有難いのですが。

ボブ・レマン『窓』はひょっとして「N・・・N」絡みでしょうか。
【2010/01/04 08:14】 URL | shen #lYoN0asc [ 編集]

>たちばな ますみさん
たちばな ますみさん、今年もよろしくお願いいたします。

うーん、図書館に頼れば積読は増えないんでしょうが、やっぱり読書家としては本は持っていたいですね。小さい図書館だと、翻訳ものの新刊がちゃんと入らないですし。
【2010/01/04 08:33】 URL | kazuou #- [ 編集]

>sugataさん
sugataさん、あけましておめでとうございます。
こちらこそ、sugataさんの内外のミステリ紹介は、とても参考にさせていただいています。
今年もよろしくお願いいたします。
【2010/01/04 08:36】 URL | kazuou #- [ 編集]

>Greenさん
Greenさん、あけましておめでとうございます。今年もよろしくお願いいたします。

「ボーダーレス」というか、これはこれで偏っているような気もするのですが、参考にしてくださる方がいると、やっぱり嬉しいですね。コメントも時々してくださると、とても嬉しいです。
『ナイトフライヤー』けっこう読んでる方がおられるんですね。隠れた名作といっていいんでしょうか。『氷と炎の歌』も評判がいいようなので、ぜひ読んでおきたいところです。
桑原氏と直接お会いしたことがあるんですか! やっぱり実際に自分の眼で作品を見ると、違いますよね。作品って、一般人の手の届く価格なんでしょうか。
【2010/01/04 08:44】 URL | kazuou #- [ 編集]

>shenさん
shenさん、あけましておめでとうございます。もう4日ということで、時間が経つのは速いですね。

キングの方の作品の映画化は見たことがあるのですが、マーティンの方も映画化されていたとは、初耳でした。ちょっと見てみたいところですが、あの作品、下手な映像化すると、かなりB級になりそうな題材ではありますよね。

雑誌に訳載された短篇は、それなりに名の通った作家であれば、いずれ作品集に収録される可能性もありますが、そうでない作家のものは埋もれたままになってしまいますよね。バックナンバーを読むと、『ミステリマガジン』でも『SFマガジン』でも、「傑作選」を出してほしいというお便りがよくありますし。

そうですね。ボブ・レマン『窓』は、お察しのとおり「N・・・N」絡みです。次回の記事で紹介したいなと考えてます。
【2010/01/04 08:52】 URL | kazuou #- [ 編集]

Happy New Year !
e-342あけましておめでとうございます。

今年もおもしろい本の紹介をお願いします。
kazuou さんが紹介されると、読みたい本がどかっとふえるので、
時間的、金銭的にヤバイ気もしますがe-447

こちらからも情報提供したいとは思うものの、
kazuou さんののアンテナにひっかかってないものを見つけるのは、
大変そうです。
【2010/01/04 17:49】 URL | kenn #NV6rn1uo [ 編集]

>kennさん
kennさん、あけましておめでとうございます。

こちらこそ、kennさんのブログをいろいろ参考にさせていただいてます。
今年も変わらず、よろしくお願いいたします。
【2010/01/04 18:54】 URL | kazuou #- [ 編集]


今更感は否めませんが、あけましておめでとうございます。
いやあ、kazuouさんの新刊紹介には、全部とはいかなくても、二箇月に一冊はここで新刊が出ることを知って、欲しい! と思う本が載っているということです。
積読本はわたしの場合、死んだ時点から100年くらいかかっても読みきれないくらいの量がありそうです。しかし海外の異色短篇(及び海外のホラー、ファンタシー、怪談の長篇)は絶版が多いので、いま買わなくては! という焦りもあって思わず買ってしまいます。

「ナイトフライヤー」は知りませんでした。キングのほうは知っていたのですが。
ミステリマガジンバックナンバーを売っている古書店が周辺にはないので、いまのところ数えるほどしかありません。それもマシスンが収録されていたりする号だけです。
神保町に行って、マシスンの収録されている号を探しているとそこだけ抜けていたりして、先を抜かれた! ってことがよくあります。
わたしのブログではここで紹介されないようなタイプをカヴァーする内容でいきたいですが、多少は内容が被ってしまうようです。

毎回面白いので、一日千秋の思いで更新を待っています。(これはほんとです)
では、今年も宜しくお願いいたします。
【2010/01/06 20:42】 URL | save #eqP7eH0Y [ 編集]

今年もよろしくお願いします
あけましておめでとうございます。
今年はどんな作品が紹介されるでしょうか、ワクワクしながらブログを読ませていただきます。
「ナイトフライヤー」が凄そうです。
でも『SFマガジン』でしか読めなさそうですね、残念。
【2010/01/06 21:16】 URL | タツナミソウ #- [ 編集]

>saveさん
saveさん、あけましておめでとうございます。

ここの新刊紹介は、個人的に興味のあるものだけを抜き書きしているので、興味の範囲が広い方には、物足りないだろうと思います。それでも参考になるというのであれば、嬉しいですね。
異色短篇や「奇妙な味」の作品は、広く売れるものではないので、確かに絶版になりやすい傾向がありますね。ことに最近は、書物のサイクルが短いのでなおさらだと思います。
『ミステリマガジン』バックナンバーは、最近はあつかっている店も減ってきましたね。神保町以外では、早稲田の古本屋街でも扱っているところがありますよ。
それでは、今年もよろしくお願いしますね。
【2010/01/06 21:39】 URL | kazuou #- [ 編集]

>タツナミソウさん
タツナミソウさん、今年もよろしくお願いいたします。

『ナイトフライヤー』は凄かったです。正月から、いい作品を読ませてもらいました。正直『SFマガジン』って、翻訳短篇の数は少ないし、そんなに毎号傑作が載ってるわけでもないのですが、さすがに数年分のバックナンバーを読むと、それなりに秀作・傑作が出てくるもので、なかなか楽しい読書時間を過ごしました。
【2010/01/06 21:42】 URL | kazuou #- [ 編集]


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Author:kazuou
男性。本好き。短編好き。異色作家好き。怪奇小説好き。
怪奇幻想小説の読書会「怪奇幻想読書倶楽部」主宰。
主に翻訳小説を紹介していますが、たまに映像作品をとりあげることもあります。
記事の新旧に関わらず、コメント・トラックバックは歓迎しています。



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