10月の気になる新刊
10月1日刊 バーナード・マラマッド『喋る馬』〈柴田元幸翻訳叢書〉(スイッチ・パブリッシング 予価2205円)
10月10日刊 ブノワ・デュトゥールトゥル『幼女と煙草』(早川書房 予価2100円)
10月10日刊 中村融編『時の娘 ロマンティック時間SF傑作選』(創元SF文庫 予価966円)
10月14日刊 『ジョン・マーティン画集』(河出書房新社 予価3990円)
10月20日刊 平山蘆江『蘆江怪談集』(ウェッジ文庫 予価780円)
10月23日刊 ニール・ゲイマン 『壊れゆくもの』(角川書店 予価1785円)
10月24日刊 柴田元幸編『僕の恋、僕の傘』(角川文庫 予価840円)
10月25日刊 マイクル・Z・リューイン『探偵学入門』〈現代短篇の名手たち5〉(ハヤカワ・ミステリ文庫 予価882円)
10月29日刊 アントニイ・バークリー『ジャンピング・ジェニイ』(創元推理文庫 予価966円)

 〈柴田元幸翻訳叢書〉の新刊は、マラマッドの短編集。いいセレクションですね。マラマッドの短篇は、『ミステリマガジン』に載っていても違和感のないような、フィーリングに訴える作品が多いので、ジャンル小説ファンにも受け入れられるのではないかなと思います。
 中村融編の『時の娘 ロマンティック時間SF傑作選』は、時間SF、しかもロマンス系の作品を集めたアンソロジー。来月の一押しはこれですね。収録作家にフィニィやヤングの名が挙がっていますが、ヤングの名作『たんぽぽ娘』も収録されるのでしょうか。
 『モンス・デジデリオ画集』に引き続いて、『ジョン・マーティン画集』が復刊です。もしかして、かっての《ピナコテーカ・トレヴィル》全10巻を復刊する予定なんでしょうか。ジョン・マーティンは、イギリスの画家ですが、ハリウッドの史劇を先取りしたかのような、雄大なスケールの神話画を描いた画家。劇的な演出が特徴で、見ていて「かっこいい」のです。お勧めの画集ですね。
 こんな渋い本が文庫で出るとは!と驚かされたのが、平山蘆江『蘆江怪談集』。怪談アンソロジーには、いくつか蘆江の短篇が収録されたものがありましたが、まとめて読む機会はなかったので、これは嬉しいです。
この記事に対するコメント

おおマラマッド!これは楽しみ。いつも情報有難うございます。中村融編の時間SF集、バークリーも読もうかな。ゲイマンのは数少ない原書で読んだ本。詩もあったりして作品数が多いけど完訳されるんでしょうかね。
【2009/09/19 10:41】 URL | さあのうず #- [ 編集]


時間SFは大好きですし、「ロマンティック」とつくと、なおいいかも。
『たんぽぽ娘』がはいったアンソロジーは何冊か持ってますが、
やはりこれも買いでしょうね。
【2009/09/19 12:21】 URL | kenn #NV6rn1uo [ 編集]

>さあのうずさん
マラマッドといえば、『夏の読書』とか『魔法の樽』なんて短篇が、すごく印象に残っています。『夏の読書』は、「本を読むこと」がテーマになっているので、読書好きの人にはたまらない作品ですね。いちおう純文学に分類される作家だけれど、幻想的な雰囲気が濃いので、個人的には好きな作家です。
中村融編のアンソロジーは、今までなかったのが不思議なくらいのテーマですね。本邦初訳が3編というのが少しさびしいけれど、「買い」のアンソロジーです。
『ジャンピング・ジェニイ』は、邦訳されたバークリー作品の中では、かなり面白い部類に入る作品なので、お勧めですよ。かなりスラップスティック味が強いです。

ゲイマンを原書で読まれたんですか! すごいですね。じつは、あんまり読んだことのない作家なんですが「短編集」なので、いちおうチェックしておこうかと。
【2009/09/19 18:42】 URL | kazuou #- [ 編集]

>kennさん
梶尾真治さんの影響もあって、『たんぽぽ娘』はロマンティック時間SFの代名詞的な存在になってますね。でも、今現在『たんぽぽ娘』が読める現行の本って、ないんじゃないでしょうか。
ぜひ、この作品も収録してほしいところですが、河出書房の《奇想コレクション》から、これを表題作にした短編集が刊行予定になっているので、かぶらないように今回のアンソロジーからは外すのかもしれません。
【2009/09/19 18:47】 URL | kazuou #- [ 編集]


柴田元幸さんが関係する本は、結構お気に入りなので文句なく”買い”です。
『モンス・デジデリオ』だけでも驚いたのに『ジョン・マーティン』もというのはビックリですね。
『失楽園』の版画の場面を知りたいがために物語を必死で読みました。
美術本のカテゴリーでいけば、『迷宮としての世界ーマニエリスム美術』も復刊して欲し
ものです。


さあのうず様

>完訳されるんでしょうかね。

私もちょっと同じようなことを考えていました。(違うところも気にます)
期待したいところですが・・・。

【2009/09/20 04:58】 URL | shen #lYoN0asc [ 編集]

>shenさん
最近の柴田元幸氏は、翻訳、アンソロジー、雑誌編集と、八面六臂の大活躍ですね。翻訳叢書シリーズも順調のようだし。個人的には、ダニール・ハルムスの作品集をまとめてほしいです。
『ジョン・マーティン』は、荒俣宏の本でよく紹介されていたので、以前出版されたときは驚きました。というか、《ピナコテーカ・トレヴィル》自体、考えたら、ものすごい叢書だったように思います。今、あれだけの美術本の企画はできないでしょう。
『迷宮としての世界』は、僕もいちど読んでみたいと思っているのですが、なかなか手に入りませんね。
【2009/09/20 11:59】 URL | kazuou #- [ 編集]


>kazuouさん、shenさん

原書で読んだといっても分からないとこだらけで飛ばし飛ばしですけどね。値段的にきちんとしたものが出そうですけど、はたして。特にエリスンばり(献辞にも登場)の前書きは是非そのまま訳して欲しいです。
【2009/09/21 15:32】 URL | さあのうず #- [ 編集]

「たんぽぽ娘」
が収録されるか気になるところです。

バークリーは、読むんだけど合わないかな・・の傾向が強いので、
これは図書館でしょうか・・・
などとおもってしまいました。
【2009/09/25 15:29】 URL | fontanka #- [ 編集]

時間SFのアンソロジー
時間SFのアンソロジーって、過去に新潮文庫から出た『タイム・トラベラー』ぐらいしかないんじゃないでしょうか(国産ものはいくつかあると思いますが)。そんなわけで、今回の『時の娘』はすごく楽しみにしています。「たんぽぽ娘」は収録してほしいですね。
【2009/09/26 07:40】 URL | kazuou #- [ 編集]

Re:時間SFのアンソロジー
“時間・次元SF”という括りですが、福島正実編『別世界ラプソディー』(ハガSFシリーズ)と、その再編集版『時と次元の彼方から』(講談社文庫)がありますね。両シリーズとも、短編SFの宝庫と思います。
【2009/09/27 16:14】 URL | 高井 信 #.EaZg8mc [ 編集]

>高井 信さん
おお、そういえば福島アンソロジーがありましたね。失念していました。あのシリーズは、今読んでも面白い作品集だと思うので、ぜひ復刊してほしいですね。
【2009/09/27 19:52】 URL | kazuou #- [ 編集]


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男性。本好き。短編好き。異色作家好き。怪奇小説好き。
怪奇幻想小説の読書会「怪奇幻想読書倶楽部」主催。
主に翻訳小説を紹介していますが、たまに映像作品をとりあげることもあります。
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