9月の気になる新刊
9月4日刊 スティーヴン・キング『夕暮れをすぎて』(文春文庫 予価700円)
9月8日刊 ジャック・リッチー『クライム・マシン』(河出文庫 予価893円)
9月8日刊 オノレ・ド・バルザック『グランド・ブルテーシュ奇譚』(光文社古典新訳文庫)
9月8日刊 三津田信三『赫眼』(光文社文庫)
9月8日刊 ミステリー文学資料館編『探偵小説の風景 トラフィック・コレクション 下』(光文社文庫)
9月上旬刊 スティーヴン・キング『悪霊の島 上・下』(文藝春秋 予価各2500円)
9月10日刊 アーサー・C・クラーク『都市と星 新訳版』(ハヤカワ文庫SF 予価945円)
9月10日刊 スタニスワフ・レム『泰平ヨンの航星日記 改訳版』(ハヤカワ文庫SF 予価1050円)
9月上旬刊 トマス・M・ディッシュ『歌の翼に』(国書刊行会 予価2520円)
9月13日刊 ジェイン・オースティン『ノーサンガー・アビー』(ちくま文庫 予価998円)
9月25日刊 ジョージ・R・R・マーティン『洋梨形の男』(河出書房新社 予価1995円)
9月29日刊 D・M・ディヴァイン『災厄の紳士』(創元推理文庫 予価987円)
9月下旬刊 ジョー・R・ランズデール 『ババ・ホ・テップ』〈現代短篇の名手たち〉(ハヤカワ・ミステリ文庫 予価945円)
9月予定? 東雅夫・石堂藍編『日本幻想作家事典』(国書刊行会 予価7875円)

追加
9月8日刊 H・P・ラヴクラフト『文学における超自然の恐怖』(大瀧啓裕編訳 学習研究社 予価2625円)

 今月は、スティーヴン・キングの新刊が二つ。『夕暮れをすぎて』は短編集、『悪霊の島』は長編のようです。そういえば、ハードカバーでキングの長編が出るのって久しぶりですね。
 早川書房からは名作の新訳が出ます。『都市と星』はともかく、目玉は『泰平ヨンの航星日記』でしょう。シリアスな作品ばかりにスポットライトが当たりがちなレムですが、じつはユーモア小説の巨匠でもあります。『泰平ヨン』はそんなレムの傾向を代表する名作。できれば、シリーズ全部を復刊してほしいものです。
 《奇想コレクション》の新刊は、ジョージ・R・R・マーティンの『洋梨形の男』『サンドキングス』以来のノンシリーズ短編集ということになるのでしょうか。多彩な傾向の作品を書く作家だけに楽しみです。
 あと延期になりそうな気がしますが、東雅夫・石堂藍編『日本幻想作家事典』が要注目ですね。かって出た『日本幻想作家名鑑』の増補・改訂版です。日本の作家それぞれについて、幻想的な作品を解説しています。代表的な作品については別個にトピックを立て、詳細に紹介するなど、非常に有用性の高いガイド本です。
 以前の版では、いわゆるジュニア作家にも筆が割かれていましたが、今回は膨大な数の〈ライトノベル〉系作家について、どう扱っているのか、気になるところですね。
 ラヴクラフト『文学における超自然の恐怖』は、ラヴクラフトの評論や小品を収録した本。表題作は、ラヴクラフトの評論としては、いちばん有名なものでしょう。個人的には併録の『ダンセイニ卿とその著作』が気になります。
この記事に対するコメント

スティーヴン・キングのハードカバーの長編は昨年8月の「リーシーの物語」があります。これが6年ぶりのハードカバー長編でした。

楽しみです。
【2009/08/18 03:35】 URL | はらだ #- [ 編集]


「クライム・マシン」→リッチーは、ハヤカワのアンソロジーなどで知って好きな作家でした。
ハードカバーが出るようになってうれしかったのですが、ハードカバーなので購入を躊躇→
文庫になると買っちゃうんですね。

つい、もしかして文庫化されないか?と思ってハードカバーの購入を控えちゃうことがありますね。
ジェーン・オースティンは、昔は入手が難しかったのを思うと、ウソみたいに翻訳がでてますね。

最後にディヴァインですが、今回はどんなタイプの本か楽しみです。ディヴァインは、創元よりも、教養文庫のシリーズの方がバラエティに富んでいて好みでした。

【2009/08/18 10:05】 URL | fontanka #- [ 編集]

ジェイン・オースティン!
今回ばかりはキングでもレムでもなくオースティン。
現在2冊読んで、3冊+書簡集が待機中。
『ノーサンガー・アビー』で代表作は揃うことになり楽しみです。
全部読了したら、『ジェイン・オースティンの読書会』の小説と映画が待っています。
【2009/08/18 21:02】 URL | 迷跡 #- [ 編集]


『ジェイン・オースティンの読書会』、持っていますがまだ読んでません~。
やっぱりオースティンの作品を読んでからだよなぁと、今のところ『エマ』しか読めてないのでした。
『クライム・マシン』は文庫化を待っていたので、楽しみです。ハードカバーで買っても、読まないうちに文庫が出ちゃってショックを受けたりすることがたびたびあるので…今回は待ってみました。

しかし…いちばんの問題は、キングを読んだことがないことかもしれません。。。むむむ
【2009/08/18 22:38】 URL | green-flow #- [ 編集]

オースティン
迷跡さん>
オースティンもお好きなんですね!
私は、昔に結構はまりまして、書簡集は別として小説は全部よみました(旧訳)
「読書会」出たときも読んだのですが・・・忘れました(汗)

【2009/08/18 22:39】 URL | fontanka #- [ 編集]


>green-flowさま
『エマ』は積読中。『分別と多感』と『説き伏せられて』が既読です。
『読書会』も買って手元に置きたくなりました。

>fontankaさま
旧訳で読破とは本格的ですね。
欲を言えば、オースティン、女性に翻訳してもらいたいような気がします。

kazuouさんがオースティンを挙げられているところ、いつものことながら感服です。



【2009/08/19 00:04】 URL | 迷跡 #- [ 編集]

>はらださん
はらださん、ご教示ありがとうございます。
キングの長編は、毎回追いかけているわけではないので、失念してました。今度の作品は、超自然味が強そうなので、楽しみにしています。
【2009/08/19 05:59】 URL | kazuou #- [ 編集]

>fontankaさん
『クライム・マシン』の文庫版は、追加でオマケの短篇がつくみたいです。ハードカバー版は持ってるのですが、こうなると文庫版も入手しないとダメですね。

オースティンは、最近やたらと文庫化されますね。根強い人気でもあるんでしょうか。
ディヴァインは、けっこう好きな作家なので、続けて訳されていて嬉しいですね。本格だけど、物語性が強いところが魅力ですよね。
【2009/08/19 06:02】 URL | kazuou #- [ 編集]

>迷跡さん
オースティンは、一応『分別と多感』『高慢と偏見』を読みました。大した事件が起こるわけでもないのに、退屈せずに読ませるところは凄いですよね。古い旧訳で読んだので、最近の新訳で読むと、また違った味なのかもしれませんね。
『ノーサンガー・アビー』は、ゴシック小説のパロディ、という話を聞いていたので、そういう方面からのアプローチで読んだのですが、そうした面から見ると、あんまり面白くないなあ、という印象でした。
【2009/08/19 06:07】 URL | kazuou #- [ 編集]

>green-flowさん
オースティン、好きな方多いですね。僕も嫌いじゃないんですけど、あんまり数は読んでいないので、機会があったら読んでみようかと思います。

晶文社ミステリ、河出ミステリは、文庫化されても、たいていボーナストラックがついてくるので、ハードカバーは持ってるのに、文庫も買っちゃうんですよね。商売上手です。

キングって、今となっては大長編ばっかりで、手を出しにくいかもしれないですね。僕も最近はご無沙汰なんですけど、以前はよく読みました。初期の作品はわりと短目だし、とっつきやすいものが多いですよ。とくに『デッド・ゾーン』とか『ファイアスターター』あたりなんか、お勧めです。
【2009/08/19 06:13】 URL | kazuou #- [ 編集]


>迷跡さん
オースティンを女性の訳でというのは考えたことがありませんでしたが、
どんなふうになるのか読んでみたいですね。違った雰囲気のものができるかも。

kazuouさん、いつもご教示ありがとうございます。
今日たまたま古本屋によったら、『ファイアスターター』の文庫上下巻が各百円で売っており…(笑)
【2009/08/21 00:21】 URL | green-flow #- [ 編集]

オースティン
迷跡さん>green-flowさん>kazuouさん
オースティンでこんなに盛り上がるとは思っていませんでした(笑)
→女性訳・・・
私は女子校出身なので、オースティンの雰囲気はとても「女子校っぽい」と思っています。
が、オースティンは現代では、女性が訳すと「いかにも」なノリになりそうなので、
あえて、男性の訳が望ましいと思っています。
当時の女性の「堅苦しさ」って、今の女性だとかなり訳せないと思います・・・


【2009/08/21 21:42】 URL | fontanka #- [ 編集]

女性訳
ちなみに、積読の『エマ』が女性の訳者です。
 ハーディング 祥子訳/青山出版社1997-2
古書店でみかけて買っておいたのですが、さてさて…

新潮文庫の『嵐が丘』が女性訳だったので出てすぐ再読したのですが、旧訳を読んだのがなにしろ20年以上前、比較不能でした(笑
【2009/08/21 22:02】 URL | 迷跡 #- [ 編集]

訳者は…
当時の女性の社会的な立場とかを考えると、オースティンって抑えた筆致で書いているような気がします。そういう意味で、fontankaさんのおっしゃるように「男性の訳が望ましい」というのは、なるほどと思いました。女性の訳者の方でも、すごい男性的な文章の人っていたりするので、いちがいには言えませんけど。
【2009/08/22 10:20】 URL | kazuou #- [ 編集]

ジャック・リッチー!
短篇小説好きでミステリ好きの私、ここで挙がっているなかでは、ジャック・リッチーの『クライム・マシン』が大当たりでした。
ひねりの利いた展開。オチの妙味。口当たりのよい筆致。洒落たアイデア。
読んでいる間は、極上のひとときですね。
読み終えてしばらくすると、どんな話だったか、あんまし覚えていなかったりするのですが(笑)

今夜は、図書館から借りてきたジャック・リッチーの短篇集『10ドルだって大金だ』を読んでいます。こちらもやっぱり、洒落たミステリ短篇の味があって面白いっす。
『ダイアルAを回せ』も読みたくなりまして、この単行本は図書館に置いてなかったので、「えいやっ!」とたまらず、購入しちゃいました。

ジャック・リッチーのミステリ短篇に出会えて、ほんと、よかった。
ご紹介いただき、どうもありがとうございました。
【2009/09/22 20:41】 URL | 東の風 #- [ 編集]

>東の風さん
東の風さん、こんにちは。コメントありがとうございます。
リッチーは、以前は知る人ぞ知る、という作家だったのを思うと、感慨深いものがあります。僕が最初に読んだリッチーは、『37の短篇』に収録されていた『クライム・マシン』なのですが、一読して、なんて才気に満ちた作なんだろうと驚かされました。それからもアンソロジーや雑誌などで、彼の短篇を面白く読んでいて、なんでこんな面白い作家の作品集が出ないんだろう、と思っていました。
それだけに、『クライム・マシン』が出たときには、嬉しかったですね。
近々、カーデュラものを集めた短編集も出る予定だそうで、とても楽しみです。
【2009/09/23 10:23】 URL | kazuou #- [ 編集]


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Author:kazuou
男性。本好き。短編好き。異色作家好き。怪奇小説好き。
怪奇幻想小説の読書会「怪奇幻想読書倶楽部」主宰。
主に翻訳小説を紹介していますが、たまに映像作品をとりあげることもあります。
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