5月の気になる新刊と4月の新刊補遺
4月25日刊 ハーバート・ヴァン・サール編『終わらない悪夢』〈ダーク・ファンタジー・コレクション〉(論創社 予価2100円)
4月25日刊 『ミステリマガジン6月号』 〈バカミス特集〉(早川書房 840円)
4月下旬刊 クリストファー・プリースト『限りなき夏』〈未来の文学〉(国書刊行会 予価2520円)
4月刊 カレル・チャペック『流れ星』(青土社 予価1680円)
4月刊 鹿島茂『子供より古書が大事と思いたい 増補新版』(青土社 予価2310円)
5月13日刊 G・K・チェスタトン『木曜だった男』南條竹則訳(光文社古典新訳文庫)
5月13日刊 ミステリー文学資料館編『江戸川乱歩と13人の新青年 〈文学派〉編』(光文社文庫)
5月20日刊 バロネス・オルツィ『スカーレット・ピンパーネル 紅はこべ』小川隆訳(集英社文庫)
5月22日刊 マーゴ・ラナガン『ブラックジュース』〈奇想コレクション〉(河出書房新社 予価1995円)
5月25日刊 coco『今日の早川さん 2』(早川書房 予価1050円/限定版 予価1575円)
5月下旬予定 レーモン・クノー『あなたまかせのお話』〈短篇小説の愉しみ〉(国書刊行会 予価2520円)

 久々の〈ダーク・ファンタジー・コレクション〉新刊は、ヴァン・サール編『終わらない悪夢』。かって〈ソノラマ海外シリーズ〉でも、ヴァン・サール編のアンソロジーが何冊か出ていました。内容はB級作品を集めた、非常に楽しいアンソロジーだったので、今回のものも期待大です。
 今月の『ミステリマガジン』は、〈バカミス特集〉ということで、カミやラファティの作品が訳載されるようなので、異色短篇好きはぜひ。
 プリースト『限りなき夏』は遅れに遅れていますが、今月ほんとうに出るんでしょうか。
 鹿島茂『子供より古書が大事と思いたい 増補新版』は、同名の古本エッセイの増補版。この人の古本話はとても楽しいんですよね。蘊蓄が散りばめられていて、教養書にもなっているところが凄いと思います。
 (光文社古典新訳文庫)からは、なんとチェスタトンの『木曜日の男』の新訳が!(タイトルは、『木曜だった男』になっていますが。)幻想小説の名作ですが、ある意味難解な作品なので、今回の新訳は楽しみです。それにしても南條竹則、最近やたらとたくさん翻訳書を出してますね。
 〈奇想コレクション〉からは、マーゴ・ラナガン『ブラックジュース』。あんまり馴染みがない作家名ですが、オーストラリアの女性作家だそう。基本的にこのシリーズにハズレはないので、期待しましょう。
 あと、5月中に出るかどうかは怪しいですが、レーモン・クノー『あなたまかせのお話』も期待大です。
 
この記事に対するコメント
どれもおもしろそう
『木曜だった男』とは意表をつかれました。「シートンのおばさん」に続いて南條竹則こだわりの新訳というわけですね。待ち遠しいです。もっとも“旧訳”は圧倒的なある種の雰囲気しか覚えていないのですが。
『今日の早川さん 2』はまた立ち読みで。
『江戸川乱歩と13人の新青年 〈文学派〉編』は 〈論理派〉編以上に楽しめそうですね。
【2008/04/20 22:43】 URL | 迷跡 #- [ 編集]

ますます目がはなせません
古典新訳文庫、こんどはチェスタートンですか。
それも『木曜日の男』とは。
といっても、おもしろかった印象はあるものの、
内容は覚えてないんですけどね。
手許にあるから、読みくらべるのもおもしろいかも。
タイトルだけで選ぶなら、『木曜だった男』のほうに手がでそうです。
【2008/04/21 02:56】 URL | kenn #NV6rn1uo [ 編集]

オーストラリア
南條竹則さんの訳は微妙に肌に合わない時があるのですが、『木曜だった男』には興味津々です。
改めて英文タイトルをみてみると『The man who was Thursday: A Nightmare』なんですね。
光文社の古典新訳文庫は予想外の本が出てくるので楽しみです。

マーゴ・ラナガン『ブラックジュース』はオーストラリアでジュヴナイルで出版されていたはずです。
もっとも「これを・・・?」という中身だとか。
『ブラック・ジュース』の"Singing My Sister Down"は'05世界幻想文学大賞の短編部門で賞を
とっています。

オーストラリアはダーク系の隠れた宝庫で、今後他にも邦訳が出ることを期待してしまいますね。
テリィ・ダウニングの『Blackwater Days』はかなり奇妙な話の連作短編で、現物が手に入らなさそう
なので”翻訳だして!”と願っています。
【2008/04/21 16:15】 URL | shen #lYoN0asc [ 編集]

>迷跡さん
南條竹則は、最近八面六臂の活躍ですね。しかもモノがチェスタトンだけに、こだわりのある訳が見れそうです。
『江戸川乱歩と13人の新青年 』シリーズ(シリーズになってますよね?)は、楽しみにしています。〈怪奇派〉編とか〈幻想派〉編を出してくれるといいんですけどね。
【2008/04/21 21:39】 URL | kazuou #- [ 編集]

>kennさん
古典新訳文庫は、もう狭義の「古典」からは離れつつも、面白い作品をとりあげてくれていますね。
『木曜日の男』、僕もずいぶん昔に読みました。ものすごい傑作なのは確かだと思うんですけど、やっぱり難しい作品ですよね。新訳では、その点新たな解釈を期待しています。
【2008/04/21 21:42】 URL | kazuou #- [ 編集]

>shenさん
なるほど、『木曜だった男』の方が、原題に近いんですね。
南條竹則の翻訳は、レベルが高いと思いますけど、ちょっとクセがありますよね。創元から出た『怪談の悦び』なんかは、語彙に凝り過ぎてて、読みにくかった覚えがあります。でも最近の訳は、かなりこなれてきて読みやすくなっている気がします。

さすが、shenさんは、マーゴ・ラナガンご存じでしたか。
僕も読んだことない作家なんですけど、〈奇想コレクション〉ということで、無条件で買いですね。
オーストラリア作家というのも、まだまだ知らない作家がいるようで、翻訳が出るのを期待したいですね。

【2008/04/21 21:49】 URL | kazuou #- [ 編集]


「紅はこべ」は子供の時読んでワクワクしました。大人になって創元の文庫で読んだときには、なんとなく、かえって心理描写があった分、冒険という感じではなくつまらなかった気がします。続編も書かれていたらしいことを最近知りましたが、これは、有名な第一作なんでしょうね。(ちなみにTVドラマ版はかなり原作をかえてまして、1回目はよかったんですが、その後は、個人的には期待はずれでした)

「木曜日の男」完全に挫折した覚えがあります。ブラウン神父ものが面白かったので、チェスタトンの他の作品にトライして・・・挫折。
しかし、新訳だとまた違うんでしょうかね。
【2008/04/23 11:46】 URL | fontanka #- [ 編集]

紅はこべ
僕の場合、「紅はこべ」を読んだのは、大人になってからなので、いまいち印象が薄いんですよね。一時期、古典的な冒険小説に凝っていたことがあって、その流れで「紅はこべ」も読みました。男性視点で読んでるからなのかもしれないんですけど、なんかヒーローがものすごく女主人公に都合のいいように描かれてるなあ、という感じがしました。冒頭のシーンはよくできてるなあ、と感心しましたが。
新訳も、たぶん映像化の副産物なんでしょうね。こちらはそのうち見てみたいと思います。

「木曜日の男」は、クセのあるチェスタトン作品のなかでも、とくにクセがありますからね。ミステリファンが「ブラウン神父」つながりで手にとっても、楽しむのは難しいかも。
【2008/04/23 19:21】 URL | kazuou #- [ 編集]


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Author:kazuou
男性。本好き。短編好き。異色作家好き。怪奇小説好き。
怪奇幻想小説の読書会「怪奇幻想読書倶楽部」主宰。
主に翻訳小説を紹介していますが、たまに映像作品をとりあげることもあります。
記事の新旧に関わらず、コメント・トラックバックは歓迎しています。



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