11月の気になる新刊
11月8日刊  アーサー・C・クラーク『幼年期の終わり』(光文社古典新訳文庫)
11月9日刊 『北村薫のミステリびっくり箱 探偵作家クラブの時代を語る』(角川書店 予価1470円)
11月10日刊 リチャード・マシスン『アイ・アム・レジェンド』(早川文庫NV 予価840円)
11月13日刊 エドワード・リア詩/エドワード・ゴーリー画『ジャンブリーズ』(河出書房新社 予価1050円)
11月中旬刊 ジョン・コリア『ナツメグの味』(河出書房新社 予価2100円)
11月中旬刊 シオドア・スタージョン『[ウィジェット]と[ワジェット]とボフ』(河出書房新社 予価1995円)
11月25日刊 日下三蔵『日本SF全集・総解説』(早川書房 予価2100円)
11月28日刊 スティーヴン・キング『携帯ゾンビ 上・下』(新潮文庫 予価740円/780円)
11月刊    ディエゴ・マラーニ『通訳』(東京創元社)

 〈光文社古典新訳文庫〉の新刊は、なんとアーサー・C・クラーク。純文学には留まらないラインナップは好感が持てますね。
 リチャード・マシスン 『アイ・アム・レジェンド』は、『地球最後の男』(吸血鬼)の改訳です。映画化に合わせた刊行のようですが、三度目の刊行にして、ようやく原題通りのタイトルに( I Am Legend)。吸血鬼だらけになってしまった世界で、ひとり孤独に奮闘する男を描いたホラー・サスペンス。衝撃的な結末は、ある種の「センス・オブ・ワンダー」すら感じさせる名作です。未読の方はぜひ読まれることをお勧めします。
 『ナツメグの味』は、ユーモアとウイットで知られる奇想作家、ジョン・コリアの短編集。期待大です。
 『[ウィジェット]と[ワジェット]とボフ』は、もはやお馴染みになったスタージョン傑作集。今回は長めの中編が集められているようです。
  日下三蔵『日本SF全集・総解説』は、『SFマガジン』で連載されていたものの単行本化。架空の「日本SF全集」を編集するというコンセプトで、各作家の名作を集めたという、面白い試みになっています。
 スティーヴン・キングの新刊は、ものすごいタイトルですね。ただ「携帯電話を通じて送られた信号で人々が凶暴化し、殺しあいが始まる」という、かなりB級っぽい話だそうなので、むしろ合っているのかもしれません。
 
 

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この記事に対するコメント

>スティーヴン・キング『携帯ゾンビ 上・下』
>携帯電話を通じて送られた信号で人々が凶暴化し
タイトル見て最初に
「携帯して持ち歩けるゾンビがいる世界のお話?!」
と思ってしまいました(笑)
それにしても凄い発想だ…最近キングはご無沙汰でしたが
久々に買って読みたいと思いました。来月が楽しみです。
【2007/10/24 17:57】 URL | そら #- [ 編集]

B級
最近のキングの近刊は、あんまり追いかけていないんですが、今度の作品は、ひさびさに面白そうです。
もともとキングの作品って、題材自体は大したことないんですよね。力業で「物語」に仕立ててしまうだけで。そういうわけで、題材はどうあれ、読後感はシリアスだったりするんですが、今回のもそうなんでしょうか…。
【2007/10/24 19:15】 URL | kazuou #- [ 編集]

日本SF全集
ベルヌやウェルズではなく、クラークが古典! 20世紀も昔になりつつあるんですね。
『日本SF全集・総解説』はおもしろそう。かつて早川書房から現役の書き下ろしを主体とした日本人作家の全集がありましたが、今の時点で全集の企画があってもよさそう気がします。各作家の何を入れるか考えるだけでも楽しい。小松左京は『果てしなき流れの果てに』、筒井康隆は『脱走と追跡のサンバ』、光瀬龍は… あ、要するにそんな本なんですね。
【2007/10/24 20:37】 URL | 迷跡 #8Vfzr.cc [ 編集]

思わぬところから
古典新訳文庫は、ほんとうに毎回驚かせてくれますね。単純に「古典」の新訳をするだけではなくて、未訳作品、ジャンル小説、といろいろな方面からのアプローチは、とても面白いと思います。
クラークが来たなら、次はアシモフ、ハインラインが来るかも?

『日本SF全集・総解説』は、連載中何回か読みましたが、日本SFの概説書としても、作家別ガイドとしても、秀逸な出来なのでオススメですよ。とにかく目配りが利いているので、将来もし企画が出たなら、そのまま採用できそうな感じです。
【2007/10/24 20:56】 URL | kazuou #- [ 編集]

古典新訳文庫
古典=純文学と考えそうな固い頭に、ガツンと一発くらった感じです。
ますます楽しみになってきました。
『幼年期の終わり』・・・だれが訳したんでしょうか。

『携帯ゾンビ』は、原題のカタカナ表示になるみたいです。
B級のホラーコメディっぽくて、好きですけどね。
説明を読んでたら、なぜか『リング』が思い浮かんできました。

先日のETVの「日本SFの50年」はごらんになりましたか? 
後半、とばしすぎて物足りない感じで、
あと何回か連載してほしくなりました。
【2007/10/24 21:49】 URL | kenn #NV6rn1uo [ 編集]

>kennさん
新訳文庫『幼年期の終わり』は、女性の方が訳したようです。ジャンル専門の方ではないようですが。
古典新訳文庫では、以前、古典的な名作をエンタテインメント系の訳者に訳させる、という試みもあったので、その逆、ということでしょうか。

『携帯ゾンビ』は、やっぱりこのタイトルではきつかったんでしょうか。たしかに『リング』っぽい話のようです。

「日本SFの50年」は見逃しちゃったんですよね。残念です。DVDとか出してくれるといいんですが。
【2007/10/25 06:30】 URL | kazuou #- [ 編集]


そういえば、エンタテインメント系の訳者の方たちの名前もありましたね。
ますます興味津々です。

「日本SFの50年」は、深夜に再放映してくれるといいんですが。
【2007/10/25 17:45】 URL | kenn #NV6rn1uo [ 編集]

アイ・アム・レジェンド
キングの『携帯ゾンビ』は仰け反りそうな邦題ですね。
そのまま『CELL』の英語表記とカタカナ表記でよかったんじゃないのかな?と思います。
ご本人が邦題を知ったらどういう反応を示すのかとても興味があります。

『アイ・アム・レジェンド』の宣伝用フィルムを以下のアドレスから視聴できます。(2本有り)
ウィル・スミスが主演ということもあって出だしは『アイ・ロボット』の雰囲気。
’64の名作(怪作?)『地球最後の男』のリメイクだから期待は持てそうですね。楽しみです。

http://movies.yahoo.com/movie/1809768369/video/4686338/standardformat/;_ylt=Amr2ZmvyJ0GYhmYZiOAdxTVfVXcA
【2007/10/27 01:16】 URL | shen #SgmGMb7Y [ 編集]

>shenさん
キングのタイトルは、もしかしたら変わるのかもしれないけど、それにしても思いきったネーミングですね。キングの作品だったら、売れ行きは保証されてるから、逆にこういうことができるのかも。

映画の『アイ・アム・レジェンド』は面白そうですね。オリジナル版は、『ナイト・オブ・ザ・リビングデッド』にも影響を与えているそうですが、たしかに原作を読む限り、吸血機ものというよりはゾンビものに近い感じの作品ですね。
ウィル・スミスが主演ということで、かなりエンタテインメント要素が強くなっている気がするので、そのあたり、原作の味をどれぐらい出せるか、というところに興味が湧きます。
【2007/10/27 06:22】 URL | kazuou #- [ 編集]


古い話題で恐縮ですがコリアの「ナツメグの味」は初訳作品は「宵待草」だけのような気がするんです。一応手持ちのサンリオ文庫とチェックしてみました。
もちろんサンリオ版は現在では入手困難ではあるんですが、(ちくま文庫版とのチェックはしていません) やはり、ちょっと残念ではありました。
【2008/01/06 22:44】 URL | fontanka #- [ 編集]

物足りなかったですね
「ナツメグの味」は、たしかにほとんど読んだことのある作品ばかりだったような気がします。サンリオ版の2巻と重複するものが多すぎるかも。
でも、コリアの未訳の短篇って、もうほとんどないんじゃないでしょうか。その意味ではセレクション自体は悪くなかったんですけどね。
あと、サンリオ版の陽気な訳を読んでいると、今回の訳はかなり文章が硬い、というか生真面目な感じを受けましたね。
【2008/01/07 18:26】 URL | kazuou #- [ 編集]


コリアの未訳ってそんなに少ないんですか?いや、びっくりです。
個人的には、「コリア短篇集」に未収録のもの。
ミステリマガジンのみとか、ニューヨーカー短篇集にしか入っていないモノなどを中心にしてほしいなぁと思っていました。
「未訳」とはちょっと意味が違いますね。

気持ちとしては、「ナツメグの味」でコリアブームがおこり→サンリオ版をちくまで再度出すなどの夢を抱いていました。
「宵待草」自体は素敵な短編で、映画にもなったそうですね。
【2008/01/08 21:26】 URL | fontanka #- [ 編集]

うろおぼえなんだけど…
コリアの短篇は少ない、っていうのは、じつはうろ覚えで書いているので申し訳ないんですけど、たしか何かの本で、コリアの短篇は少ないので、短編集の重複作品が多い、というのを読んだ覚えがあります。そもそもコリア自体が寡作家なので、短篇の数も少ないと思うんですけどね。
邦訳されていて、単行本未収録、というなら、まだけっこうあると思いますよ。
コリアブームはちょっと無理かと思いますが、短編集もう一冊ぐらいなら、なんとかなるかも。
【2008/01/08 21:53】 URL | kazuou #- [ 編集]


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男性。本好き。短編好き。異色作家好き。怪奇小説好き。
怪奇幻想小説の読書会「怪奇幻想読書倶楽部」主宰。
主に翻訳小説を紹介していますが、たまに映像作品をとりあげることもあります。
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