新年のごあいさつ
 新年あけましておめでとうございます。今年もよろしくお願いいたします。

 さて、お正月には、積読本を減らすぞ!と意気込んではみたものの、今のところ、なかなか思うにまかせない状況です。余裕のある休日になったらなったで、なかなか本を手にとりにくかったりするものですね(笑)。
 そこで、今年の目標として、読んでおきたい積読本をあげてみたいと思います。毎回挙げるだけで、実際読めるのは少ないんですけど。

『夢野久作全集1~7』三一書房
 これ、数年前からの積読です。1巻だけは読みました。というか、ちくま文庫版の全集は何冊か読んでいるので、多分に重複している作品もあります。懸案は、4巻の『ドグラ・マグラ』。実はまだ、この作品読んだことがなかったりします。

花輪莞爾『悪夢百一夜』ウチヤマ出版
 花輪莞爾の〈悪夢〉シリーズの集大成。最初は新潮文庫で二分冊だった短編集が、増補されて『悪夢五十一夜』、それからさらに倍近い増量を施されたのが、この『悪夢百一夜』です。発売当初、書店で見かけなかったので、ネット書店で頼んでみたら、到着した現物を見てビックリです。すさまじいボリューム!下手すると『広辞苑』より厚いんじゃないでしょうか。寝転がって読むには、かなり無理のある重さです。内容的には、いわゆる「奇妙な味」の短編集ですね。『悪夢五十一夜』は読破したのですが、どれも面白い短編だったので、質の方はかなり期待できそうです。

マーク・Z. ダニエレブスキー『紙葉の家』ソニーマガジンズ
 ようやく手に入れたのはいいんですが、さっそく積読になっているもの。やはりあのボリュームには恐れをなしてしまいます。もっとも『悪夢百一夜』に比べたら、まだ薄い方ですが(笑)。

マリア・M・タタール『魔の眼に魅されて』国書刊行会
 フランツ・アントン・メスメルによる〈催眠術〉や〈動物磁気〉が、文学に及ぼした影響を語る評論。なかなか難しそうなのですが、主にとりあげられている、ホフマンはじめ〈ドイツ・ロマン派〉の作家たちに興味があるので、挑戦してみたいと思います。

アナトール・フランス『ペンギンの島』(中央公論社〈世界の文学〉収録)
 神の手によって、人間に変えられたペンギンたちの王国の年代記。アナトール・フランスによる珍しいファンタジーです。この作者には、人間に化けて、地上に降り立った天使たちの冒険を描く『天使の叛逆』などという作品もあるそうで、これは読んでみたいですね。
 昔の世界文学全集の類いには、たまに珍しいファンタジーや幻想小説が含まれていたりするので、侮れません。

ロミ『でぶ大全』作品社
 これはタイトルが全てを物語っていますね。「でぶ」に関する文化を紹介した面白そうな本。図版が豊富なのが嬉しいところ。

フランシス・M・ネヴィンズ Jr.『コーネル・ウールリッチの生涯』早川書房
 上下巻で、6000円以上しました。高い!でもウールリッチの伝記的な部分から、作品紹介にいたるまで、かなり詳しく触れられているようです。ネヴィンズ Jr.は、ウールリッチの幻想短編集『今夜の私は危険よ』(ハヤカワ・ポケット・ミステリ)の解説を書いているのですが、それが懇切丁寧で面白かったので、この本も期待できそうです。

レオ・ペルッツ『レオナルドのユダ』クインテッセンス出版
 〈晶文社ミステリ〉で刊行された『最後の審判の巨匠』で、話題になった(?)ドイツ作家の作品。全く聞いた事のない出版社と訳者なので、かなり心配ではあります。

柴田元幸編訳『いまどきの老人』朝日新聞社
 柴田元幸編のアンソロジーはどれも面白いのですが、これはなんと「老人小説」のアンソロジー。収録作家のなかに、シャーリィ・ジャクスンの名前があったので、買ってしまいました。

 どれほど読めるのかわかりませんが、今年も読書に励みたいと思います。

この記事に対するコメント
おめでとうございます!
いつもおもしろそうな本をご紹介いただきありがとうございます。昨年はエドモンド・ハミルトンと出会わせてもらい大変感謝してます。
今年こそはkazuouさんが紹介された本をどんどん読んでいこうと意気込んでいる次第であります! 手始めにフレドリック・ブラウンから始めようかと…。

私は「ドグラ・マグラ」読みましたよ! 理解できませんでしたが、力技でなんとか読みました(泣)。
「広辞苑本」とはスゴイですね。それだけで1年が終わってしまいそうです(笑)。
【2007/01/01 01:26】 URL | 加納ソルト #- [ 編集]

今年もよろしくおねがいします
加納ソルトさん、あけましておめでとうございます。
ブログ、いつも楽しませていただいています。また加納ファミリーが増えているようで、目が離せませんね(笑)。

いえいえ、自分が好きな本を勝手に紹介してるだけなので、そういっていただけると嬉しいです。
おお、『ドグラ・マグラ』お読みになられましたか。すごいですね。夢野久作は、かなり文章にクセがあるので、なかなか難しそうです。
『悪夢百一夜』は、ほんとにすごい厚さですよ。下手な辞書よりは、確実に重いです(笑)。内容の方は半分は既読なのが救いなんですけど…。


【2007/01/01 08:51】 URL | kazuou #- [ 編集]


あけましておめでとうございます。今年もよろしくお願いいたします。
今実家で創元のアイリッシュの短編集を読み直しています。「コーネル・ウールリッチの生涯」は、資料的にも充実しているし前々から気になっている本なんですが、なかなか貧乏人には手が出ないでいます。うう。今年こそはいい本・いい映画は即購入!できるぐらいの資本と度胸が身につけられると……いいなあ、とか思ったり(笑)。
あ、私も「ドグラ・マグラ」は未読です(笑)
【2007/01/02 09:52】 URL | げし #ItxbjV56 [ 編集]

>げしさん
あけましておめでとうございます。

「コーネル・ウールリッチの生涯」は、ほんとうに高かったです(泣)。でもたしかに、資料性といい内容といい、ものすごい充実度だと思います。ウールリッチファンには必携かと。
 創元のアイリッシュの短編集は、訳もいいし、傑作ぞろいですね。店頭では品切れになりつつあるようですが。どこかの出版社でこの人の全集でも出してくれないもんですかね。
 『ドグラ・マグラ』は、読んだだけで自慢できる作品ですよね(笑)。日本探偵小説の三大奇書でしたっけ。『黒死館殺人事件』『ドグラ・マグラ』『虚無への供物』、このうち読んだのは『虚無への供物』だけ。『黒死館…』も読もうとしましたが、序盤で挫折。これいくらなんでも、読みにくすぎでしょう。
 夢野久作の作品自体は好きなので、『ドグラ・マグラ』もなんとか読破したいと思ってます。
【2007/01/02 10:58】 URL | kazuou #- [ 編集]

三大奇書!
明けましておめでとうございます。
さて、三大奇書、書棚に並んでいるのですが、全て未読です。『ドグラ…』は1頁で挫折、『黒死館』は10頁くらいで挫折、唯一『虚無…』だけが手も触れていないので挫折していないというか…
これらの未読をカミングアウトする場ができて(?)ちょっとすっきりです。
でも梶尾真治の『ドグラ・マグロ』なんか読んでるわけですから、必読書は読んでおいたほうがその後の小説も深く楽しめるのでしょうね。
【2007/01/02 14:09】 URL | 迷跡 #- [ 編集]

さすがですね
あけましておめでとうございます。

おお、ちゃんと本が本棚にそろってるところがすごいですね。
やっぱり、三大奇書を全部読むのはきついです。『虚無への供物』は、意外と読みやすいし、テーマはともかく面白かったのでいいんですが、『黒死館』は、読んでいて地獄のような文体だと思いました。小栗虫太郎は、文体にクセがありすぎて、他の作品も読めませんでしたよ。
梶尾真治の作品は、パロディっぽかったので、手を出してません。本家を読んだら、読んでみようかな。
まあミステリの場合、トリックやテーマを含めて、先行作品を意識せざるを得ないところがあるので、いわゆる名作を読んでおいた方が楽しめることが多いのは確かですね。その点『虚無への供物』は、登場人物がミステリマニアで、ミステリの先行作品のトリックを作中でやたらと取り上げる、パロディ的な要素が強いです。僕がこの作品を初めて読んだときは、あまりミステリ自体に興味がなかったので、そのへんあまり面白くなかったのですが、今読めばもうちょっと面白く感じるのかもしれません(ミステリ方面ではなくて、中井英夫の作品ということで手に取ったので)。
【2007/01/02 17:30】 URL | kazuou #- [ 編集]

「ドグラ・マグロ」
あけましておめでとうございます。

「ドグラ・マグロ」は面白いですよー。
記憶がさだかではないのですが、たしかSFだったような気が。
でも、「ドグラ・マグラ」は読んでません…。

【2007/01/03 00:28】 URL | タナカ #- [ 編集]

>タナカさん
あけましておめでとうございます。

『ドグラ・マグロ』の方はお読みでしたか。なんか原典を読んでなくても、読めそうな感じですね。機会があったら、読んでみたいと思います。
そういえば、梶尾真治も最近は新刊がよく出ますね。『黄泉がえり』以降、なんだか流行作家になってしまったみたいで、ちょっと追いかけきれなくなってます。
【2007/01/03 08:08】 URL | kazuou #- [ 編集]

あけましておめでとうございます。
ウールリッチファンとしては「コーネル・ウールリッチの生涯」は気になる本なのですが、やはり値段が……。
「ドグラ・マグラ」はいつかは読まねばと思いつつ積読のまま。「黒死館殺人事件」は高校生の頃、勢いに任せて読み切ったのですが、「ドグラ・マグラ」の方はどうにも駄目でした。
梶尾真治のやつは、ラブクラフト風味も入っていて全然別物という感じでしたから全然大丈夫ですよ。それにしても梶尾真治は専業作家となってからは書きまくってますよねえ。私は新刊を追いかけるのは諦めました。
【2007/01/04 17:52】 URL | Takeman #- [ 編集]

>Takemanさん
あけましておめでとうございます。

まだ読んでないのにあれなんですが、『コーネル・ウールリッチの生涯』は買いだと思いますよ。ウールリッチは、短編の邦訳はたくさん読んでいるんですけど、長編はほとんど読んでないので、この本を参照しながら、読み進めていこうかと思ってます。
『ドグラ・マグラ』は、いつの間にかミステリの必読書みたいになってたりしてますね。紹介文は、いままでいくつか目にする機会がありましたが、全然内容がわかりません。こればっかりは実際に読まなきゃダメでしょうかね。
梶尾真治のほうは、わりと読みやすそうなので、そのうち読もうかと思います。
【2007/01/04 18:55】 URL | kazuou #- [ 編集]

あけましておめでとうございます!
私も積読本を減らしたいと思います。
字が小さいもの、難解なもの(SF系で)がなかなか進みません(^^;)

>三大奇書
図書館で借りたものの読みすすむことができず
戻してしまいました、分厚いですよね。
【2007/01/05 20:41】 URL | ユキノ #- [ 編集]

>ユキノさん
あけましておめでとうございます。今年もよろしくお願いします。

ハードSFは、僕も苦手であんまり読めません。ミステリも本格ものは好きでないので、なかなか読めませんね。やっぱり怪奇・幻想小説が、個人的にはいちばん好きなので、このジャンル優先の読書になってしまいがちです。

三大奇書は、どれも分厚いですよね。あの三冊は、ある程度本を読んだあとでないと、面白さがわかりにくいと思います。一冊しか読んでないので、あんまり説得力ないんですけど、少なくとも『虚無への供物』は、ミステリの基本図書を読んでないと、楽しめないような気がしました。そのうち『ドグラ・マグラ』、いずれは『黒死館』も読破したいところです。
【2007/01/05 21:01】 URL | kazuou #- [ 編集]

あけましておめでとうございます
ちょっと遅くなりましたが、あけましておめでとうございます。
今年もよろしくお願いします&楽しく読ませていただきます。

花輪莞爾『悪夢百一夜』ウチヤマ出版 、知りませんでした。面白そうですね。
まだ普通に買えるといいのですが・・・。

『ドグラ・マグラ』は視界が開けるようにストンと読めるよう(わかるように)なりますよ。
で、説明文も何故ああなるのかが理解できると(笑)。
ミステリィというジャンルを超えてます。

余談ですが、夢野久作は三一書房、筑摩書房、葦書房とそれぞれ”全集”と銘打っているところ
の本を集めて初めて完璧!網羅となります。未発表作が新たに発見されれば今度はどこが
出すのでしょう?
【2007/01/09 12:34】 URL | shen #SgmGMb7Y [ 編集]

>shenさん
あけましておめでとうございます。こちらこそ、よろしくお願いします。

花輪莞爾『悪夢百一夜』は、発刊されることを知って、新刊書店をいくつも回りましたが、まったくどこも置いていなくて、参りました。もしかして店舗じゃ扱っていないのかも。かなり少部数みたいです。ちなみに僕は、bk1で頼みました。
内容のうち半分はいちおう読んでるんですけど、これは面白いですよ。とくに超自然的なことがおこる話は少なくて、不条理系の話が多いんですけど、文章が上手いので読ませられてしまいます。中井英夫なんかに近い感じを受けました。とにかく百一編もあるので、ボリュームは満点です。


そうか、なるほど。『ドグラ・マグラ』はそういうタイプの本ですか。夢野久作の文章自体はわりと好きな方なので、なんとか読めるかも。
葦書房の全集は、随筆とかエッセイ中心のやつですよね。とりあえず小説だけ読めればいいんですが、完全版の全集が出たら買ってしまうかも。
そういえば同じような扱いの、久生十蘭は完全版の全集が出るとか出ないとか。

【2007/01/09 19:05】 URL | kazuou #- [ 編集]


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男性。本好き。短編好き。異色作家好き。怪奇小説好き。
怪奇幻想小説の読書会「怪奇幻想読書倶楽部」主宰。
主に翻訳小説を紹介していますが、たまに映像作品をとりあげることもあります。
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