FC2ブログ
蔵書引越顛末記
 2021年5月の連休明けに引越しをしました。その際、蔵書の移動に関して苦労したので、同じような環境の人にも参考になるかと思い、記録に残しておくことにしました。蔵書と本の整理に関する部分に絞って書いていきたいと思います。以下、時系列に沿って記していきます。


●引越し決定(2020年春頃)
 個人的な事情から、2021年春頃に引越しせざるを得なくなることが決定しました。移転場所は同じ区内で、距離的にはそれほど離れていません。転居先では部屋数が減るので、蔵書を多少減らす必要が出てきました。この時点で、手放す本を選定し始めました。
 蔵書数は数えたことがないので正確な数は分からないのですが、二千冊ぐらいは減らさないときついのではないかと考えます。


●処分本の選定(一回目)(2020年4月~2020年7月)
 処分する本を選定しました。まず選んだのは雑誌類、コミックの一部。あと実用書(新書類含む)、科学系ノンフィクションも発行が古いものは読み返さないものが多いので、処分対象に。あとダブり本も。


●古書店の出張買取(一回目)(2020年7月)
 処分本が千冊近くになったので、古書店に依頼して出張買取に来てもらいます。処分本の内容に関しては、著者名、書名、出版社名、発行年数、版数のほか、明記すべき情報(状態が悪いもの、サイン本、箱・帯の有無など)を記したリストを予め送り、大体の見積を出してもらっていました。
 以下の画像は、僕が作った買取依頼用のリストの一部です。
kaitoririsuto.jpg

※古書買取について
 処分する冊数が100冊ぐらいから出張買取してもらえるお店が多いようです。その際、処分したい本のジャンルが固まっているなら、ネットで近隣の専門書店を探して、そちらに連絡するのが良いかと思います。
 ジャンルが雑多でバラバラであれば、一般の町の古書店の方がいいこともあります(専門書店だと、ジャンルがあまり違うと引き受けてくれなくなることがあります)。
 どちらにしても、メール等でリストを送って(全部入力が難しいときは、大体のジャンルや冊数などを書いておくのもいいかと思います)、予め引き受けてくれるかどうかを確認しておく方が無難です。
 処分本の内容が雑誌・実用書・コミック・ベストセラー書に限られるなら、ブックオフなどの新古書店でも大丈夫でしょう。


●処分本の選定(二回目)(2020年8月~2021年3月)
 本を少し減らしたものの、見た感じほとんど変わらず。もう少し減らさないということで、再度処分本を選定します。
 蔵書のメインは文芸・エンターテインメント作品なので、なるべくこちらは減らさずにいきたいなと思っていましたが、ある程度は減らさないとならないようです。読んだけれどあまり面白くなかったもの、作家名でまとめ買いしたもののもう読みそうにないもの、などを中心に選定です。


●古書店の出張買取(二回目)(2021年4月上旬)
 再度、古書店に依頼して出張買取に来てもらいます。二回目もだいたい処分冊数は千冊前後。合わせて二千冊程度減らしたことになります。
 基本、引越し寸前だと他の用事もあるでしょうし、処分本を選ぶのも落ち着いて出来ないので、引越しの予定が分かっているのなら、半年前か一年前ぐらいから徐々に本の選定を始めるのが良いかと思います。僕の場合、毎週末に少しづつ本を選定し、そのたびにそれらの本の情報をリストに入力していました。


●引越し業者の依頼(2021年4月上旬)
 引越し業者を何社か見比べて依頼。最低一カ月ぐらい前から依頼した方が良いようです。急な場合は割高になることが多いです。
 実際に部屋に来て見積をとってもらったのですが、やはり本の数が問題のようで、かなり割高な値段を言われてしまいました。交渉の結果、少し値段を引いてもらいましたが、それでも結構な値段に。
 最近はネットで見積ができることが多いようですが、荷物や家具の数によって値段はかなり変わるので、引越しの見積は実際に見てもらってからの方が良いです(家具や荷物が手で数えられるほど少ない場合は別ですが)。あと、手配してもらう段ボールの数の見積に関しても、現地を見ると、正確なところを出してもらいやすいです。
 見積額が高かったのは家具類が多いのもあるかと思います。本棚だけでも、大型のものが5つ、中型が2つ、カラーボックスが15個ぐらいあったので。
 最終的に、引越し日は連休明けの5月6日になりました。


●荷造り用段ボールが到着(2021年4月20日ごろ)
 引越し業者から、荷造り用ダンボールが到着。大きいものと小さいもの(といってもそれなりに大きいです)二種の段ボールが送られてきました。重い荷物は小さい段ボールに入れてくださいとの指示が書いてありましたが、確かに大きい方に本を詰め込んだら重くて持てなそうです。
 部屋が狭いので、この時点で梱包を始めてしまうと、箱の置き場がなくなってしまいます。もう少し待ってから始めることにします。


●梱包開始(2021年4月29日~5月5日)
 有給を使って連休にしてあったので、引越しまで約一週間あります。これを利用して荷物を梱包します。週間天気予報を見ると、引越し当日は雨の可能性が強くなっています。梱包の際に雨対策も必要なようです。また、緩衝材も欲しいところです。
 雨対策用に大型のビニール袋(ゴミ袋で大丈夫です。)、緩衝材用にロール状のプチプチを購入しました。ちなみにビニール袋は200枚セット、プチプチは20mロールを4つ購入し、使い切りました。
 実際にやった具体的な梱包は次の通りです。

1.段ボールを組み立てます。底部分に十字の形にガムテープ(紙ではなく布製の上部なテープ)を貼り補強します。

2.プチプチを段ボールの底に敷きます。その際ピッタリサイズではなく、ちょっと大きめに切り、上下左右に少しはみ出すぐらいにします。

3.底に曳いたプチプチの上にビニール袋を置き、その中に本を入れていきます。使う袋の大きさにもよりますが、段ボールの高さギリギリまで本を入れるとすると、袋が一つでは足りないことが多いので、段ボール一つにつき、ビニール袋は二つ使った方が良いかと思います。
 段ボールのふたが閉まるちょうどギリギリまで本を詰めていきます。この際、段ボール内の本の山が複数になると思いますが、最終的にその高さが大体同じになるように調整します。これは、段ボールが積まれたときにその重さの負荷を分散させるためです。
 本を詰めたら、各ビニール袋の上をテープで止めます。雨が入り込まないよう、袋の先を折り込んでから止めます。

4.本と段ボールの間に緩衝材を詰めていきます。引越し業者から緩衝材として発泡スチロールの薄い布などをもらえる場合もありますが、できればプチプチを入れた方が安全です。新聞紙を丸めて使うのも良いかと思います(本をビニールに入れていないときは、新聞紙のインクが本に写ってしまう恐れもあるので注意しましょう)。

5.段ボールのふたを閉めて、上からガムテープで十字に固定します。

6.本の入れ方に関してですが、新居で綺麗に整えることを考えて、同じ作者やシリーズをまとめて入れようとかは考えない方が良いです。蔵書が少ない場合は良いですが、そういったことを考えて詰めていると梱包が終わらなくなる可能性が高いです。
 また段ボールに入れる際には、段ボール内で本があまり動かないようサイズ優先で重ねていくので、その際にシリーズや作者はバラバラになってしまいます。
 あと、本を重ねていくときは基本、同じサイズ・判型のものを重ねていく方が良いかと思います。文庫本と単行本を交互に重ねるなどすると、本が傷む恐れがあります。

7.場所に余裕があれば、本を入れた段ボールを重ねずに置いておきたいところですが、そうそう余裕はないと思うので、重ねざるを得ないかとは思います。その際も二段か三段に抑えられればそうしましょう。

 三~四日で何とかなると思っていたのですが、結局、最後の日の夜ぐらいまでかかってしまいました。蔵書数が数千冊になる人は、早めに梱包を始めることをお薦めします。もしくは引越し業者の方で梱包してくれるサービスもあるようなので、それを利用するのも手かもしれません(ただ、そちらのサービスの場合、そこまで綺麗に梱包してはくれないようですが…)。


●段ボールを追加購入
 詰めているうちに、引越し業者にもらった段ボールだけだと足りなそうなのが分かってきました。念のため通販時に取ってあったネット書店の小さな段ボールに入れていきますが、こちらは小さいサイズなので、すぐにいっぱいになってしまいます。
 近所のホームセンターで段ボールを追加で20個ぐらい追加で購入しました。


●本棚について
 本を梱包した後、空になった本棚に関してですが、棚が可変になっているものに関しては、外して下に積んで置いた方が安全です。棚を止めてある「ダボ」(留め具)に関しては、外して保管しておいた方が良いでしょう。
 我が家の本棚は、地震対策として、転倒防止のチェーンが止めてあったので、そちらも外しました。
 なお、業者さんに聞いたところ、ガラスの入っている棚に関しては、ガラス部分が外れるのであれば、なるべく外しておいてほしい、とのことでした。


●引越し当日(2021年5月6日)
 朝から雨模様でしたが、引越し業者が来るのが午後からで、それまでに晴れたのは幸いでした。
 本が大量にあったことを確認していたせいか、大型トラックが二台、作業員も6人ほど来てくれたので、割合スムーズに進みました。先に段ボールを運び出し、最後に大型家具を運び出しました。


●新居に移動
 先に新居で待っていたところ、荷物が到着です。タンスや本棚など、大型家具を先に運び込みます。本棚は予め考えていた位置に配置、その際に転倒防止用のゴムを下に敷きました。壁に沿って本棚・カラーボックス類を置いた後、段ボールに詰められた本を部屋の中心に積んでいきます。以下の写真は新居に本入り段ボールが積まれた直後の光景。
DSC_0006.jpg



●棚に本を収納
 段ボールが部屋を占拠しているので、どかさないと寝ることもできません。とりあえず、片っ端からランダムに棚に本を入れていきます。引越し初日に関しては、布団を敷ける程度だけの箱を処理しました。


●棚に本を収納(続き)
 本棚に本を詰めていきます。前後二列に本を入れるのはもちろん、隙間には横にして入れるなどなるべく数を稼ぎますが、どうやら全部は入りません(元々入ってはいなかったので…)。以下の写真は詰め込んだ直後の本棚です。
hondanasinkyo001.jpg hondanasinkyo003.jpg hondanasinkyo002.jpg


●プラスチックの収納ボックスを追加
 ホームセンターで、本を入れるためのプラスチックの収納ボックスをいくつか買ってきます。もともといくつか使っていましたが、更に追加しました。それでもまだかなり入っていない本がありますね。


●本棚を追加
 通販で、本棚を一つ注文しました。スペース的に余裕がないので、省スペースで、更に回転して前後の本が見れるという回転式本棚を購入しました。数日で到着したので、組み立ててみると良い感じです。
 この棚に本をフルに収納して、ようやく本が棚かケースに収納されきった感じです。引越し当日からここまで、大体二週間ぐらいかかった勘定でしょうか。
honrakku001.jpg honrakku003.jpg honrakku002.jpg


 引越し業者の現地見積で段ボールを手配してもらったのですが、予想以上に箱が必要になってしまいました。本用に段ボールを手配してもらう際には、かなり多めに頼んだ方がいいかと思います(頼めるのであれば)。
 今回、約二千冊ほど本を処分し、その後、手作業で段ボール詰めをした体感で言うと、現在の蔵書数はおそらく八千から九千冊ぐらいでした(結局正確な数は数えられていません)。
 住居間の移動はやってもらえたとはいえ、梱包した段ボールの移動などで筋肉痛や腰の痛みがひどくなってしまい、一週間ぐらいはそれが取れませんでした。
 引越しを終えた感想としては、もうしばらく引越しはしたくない、の一言に尽きます。正直、数千冊レベルの蔵書数の人が引越しをするのは、かなりきついのではないかと思います。
 本好きの方や蔵書数の多い人が引越しをする際のお役に立つかと思い、記事をまとめてみましたが、書いていて、当時(まだ間もないですが)の苦労が思い出されて、疲れてきてしまいました…。


テーマ:読書 - ジャンル:小説・文学

この記事に対するコメント

お疲れ様でした(笑)。
そうなんですよ、愛書家にとって引っ越しほど恐ろしいものはありません。
私は二十五年ほど前に家を買った時、これで引っ越しとはさよならだと思ったのですが、
実は今年か来年あたり、引っ越しをすることになりそうです。
ぜひ書庫というか図書室というか、そんなものを作りたいと思っているのですが、
引っ越しの一因に本の多さもあるので、家人にどう提案したものか悩み中です(笑)。

ともかく今回の記事は楽しく、そしてタメになりました。
ありがとうございます。
【2021/06/10 23:06】 URL | sugata #8Y4d93Uo [ 編集]

>sugataさん
引っ越しすることになったのは青天の霹靂でした。いろいろ準備はしていたものの、予想以上に本の数が多かったせいもあり、肉体的・精神的に疲労してしまいました。
数を減らすのはそれはそれで選択に迷いますし、絶妙なバランスで部屋に本を収納していたので(詰め込んでいたので)、新居での置き場所にも苦労しました。
蔵書家で引っ越しする方もいるかと思うので、ある意味「警鐘」の意味も込めて、記事を書いてみました。

書庫や書斎を作る資金的な余裕があれば、ぜひ作りたいものですよね。もし実現する機会がありましたら、ぜひ写真など拝見したいところです。
【2021/06/11 12:02】 URL | kazuou #- [ 編集]


この記事に対するコメントの投稿














管理者にだけ表示を許可する


この記事に対するトラックバック
トラックバックURL
http://kimyo.blog50.fc2.com/tb.php/1312-29e1e99e
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

プロフィール

kazuou

Author:kazuou
男性。本好き、短篇好き、異色作家好き、怪奇小説好き。
ブログでは主に翻訳小説を紹介していますが、たまに映像作品をとりあげることもあります。twitterアカウントは@kimyonasekaiです。
怪奇幻想小説専門の読書会「怪奇幻想読書倶楽部」主宰。twitter上の怪奇幻想ジャンルのファンクラブ「 #日本怪奇幻想読者クラブ 」主宰。
『ミステリーズ!vol.96』(東京創元社)に怪奇小説の翻訳概況を書きました。
同人誌『海外怪奇幻想小説アンソロジーガイド』『物語をめぐる物語ブックガイド』『迷宮と建築幻想ブックガイド』『イーディス・ネズビット・ブックガイド』『夢と眠りの物語ブックガイド』『奇妙な味の物語ブックガイド』「海外怪奇幻想作家マトリクス・クリアファイル」を刊行しました。



最近の記事



最近のコメント



最近のトラックバック



月別アーカイブ



カテゴリー



メールフォーム

名前:
メール:
件名:
本文:



ブログ内検索



RSSフィード



リンク

このブログをリンクに追加する