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8月の気になる新刊
8月5日刊 ロバート・ルイス・スティーヴンソン『眺海の館』(論創社 予価3240円)
8月6日刊 ハーラン・エリスン編『危険なヴィジョン〔完全版〕3』(ハヤカワ文庫SF 予価1296円)
8月8日刊 ガブリエル・ガルシア=マルケス『純真なエレンディラと邪悪な祖母の信じがたくも痛ましい物語 ガルシア=マルケス中短篇傑作選』(河出書房新社 予価2592円)
8月8日刊 東雅夫『文豪たちの怪談ライブ』(ちくま文庫 予価972円)
8月8日刊 河野典生『八月は残酷な月 昭和ミステリ―・ルネッサンス』(光文社文庫 予価994円)
8月9日刊 シャーロット・ブロンテ『ヴィレット 上・下』(白水Uブックス 予価各2160円)
8月9日刊 スチュアート・タートン『イヴリン嬢は七回殺される』(文藝春秋 予価2160円)
8月9日刊 ロバート・ロプレスティ『休日はコーヒーショップで謎解きを』(創元推理文庫 予価1166円)
8月9日発売 「ミステリーズ! vol.96」(東京創元社 予価1296円)
8月20日刊 アンドリュー・シーン・グリア『レス』(早川書房 予価2808円)
8月20日刊 ジェイソン・レナルズ『エレベーター』(早川書房 予価1944円)
8月23日刊 シャルル・バルバラ『蝶を飼う男 シャルル・バルバラ幻想作品集』(国書刊行会 予価2916円)
8月26日刊 森村たまき『ジーヴスの世界』(国書刊行会 予価2592円)
8月29日刊 A・ブラックウッド他『幽霊島 平井呈一怪談翻訳集成』(創元推理文庫 予価1512円)
8月29日刊 ウィル・マッキントッシュ『落下世界 上・下』(創元SF文庫 予価各1080円)


 スティーヴンソン『眺海の館』は、有名な『新アラビア夜話』の原著2巻に収録された作品を完訳したほか、珍しい作品を収録した傑作集。これはいい企画ですね。

 スチュアート・タートン『イヴリン嬢は七回殺される』は「館ミステリ+タイムループ+人格転移。驚異の超絶SF本格ミステリ」という謳い文句も強烈な作品。これは気になります。

 「ミステリーズ! vol.96」は怪奇幻想小説特集。恩田陸と東雅夫の特別対談、怪奇幻想小説の翻訳概況ほか。宣伝で失礼ですが「翻訳概況」を書かせていただいています。

 アンドリュー・シーン・グリア『レス』とジェイソン・レナルズ『エレベーター』は、どちらも実験的な作品のようで気になりますね。『レス』の方は世界中の文学イベントの招待を受けることになった男を描くメタ小説、『エレベーター』は、ポエトリーとタイポグラフィを駆使した斬新な作品だそうです。

 シャルル・バルバラ『蝶を飼う男 シャルル・バルバラ幻想作品集』は、フランスの知られざる幻想作家バルバラの作品集。かって雑誌に訳載された短篇「ウィティントン少佐」は非常に面白かったので、これは期待大ですね。

 来月のイチオシはこれ、『幽霊島 平井呈一怪談翻訳集成』です。現在では入手の難しくなった、平井呈一訳の怪奇小説作品を集めたほか、未収録エッセイや珍しい文章を集めたアンソロジー。これは楽しみです。<本棚の中の骸骨>より、収録作を転載しておきますね。

アウトサイダー H・P・ラヴクラフト
幽霊島 アルジャーノン・ブラックウッド
吸血鬼 ジョン・ポリドリ
塔のなかの部屋 E・F・ベンソン
サラの墓 F・G・ローリング
血こそ命なれば F・マリオン・クロフォード
サラー・ベネットの憑きもの W・F・ハーヴェイ
ライデンの一室 リチャード・バーラム
〝若者よ、笛吹かばわれ行かん〟 M・R・ジェイムズ
のど斬り農場 J・D・ベリスフォード
死骨の咲顔 F・マリオン・クロフォード
鎮魂曲 シンシア・アスキス
カンタヴィルの幽霊 オスカー・ワイルド

付録Ⅰ 対談・恐怖小説夜話 平井呈一・生田耕作
付録Ⅱ THE HORROR
  怪奇小説のむずかしさ  L・P・ハートリー
  試作のこと  M・R・ジェイムス
  森のなかの池  オーガスト・ダレット
  聴いているもの  ウオルター・デ・ラ・メア
  怪談つれづれ草Ⅰ 古城
  怪談つれづれ草Ⅱ 英米恐怖小説ベスト・テン
付録Ⅲ エッセー・書評
  八雲手引草
  英米恐怖小説手引草
  恐怖小説手引草拾遺
  怪異 その日本的系譜 東西お化け考
  英文人の夢と営為語る 由良君美『椿説泰西浪曼派文学談義』評
  怪奇文学の魅惑 『ブラックウッド傑作集』評
解説 紀田順一郎


 ウィル・マッキントッシュ『落下世界』は風変わりな設定のSF作品。「目覚めると、世界は虚空に浮かぶ長方形の小島になっていた! しかも人々はみな記憶を失い、なぜこうなったのかはまるでわからない。世界激変の秘密を求め、フォーラーは世界の縁から飛び出し、見渡すかぎりの青空の中を落下してゆく。」という作品だそうです。



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お知らせ
ミステリーズ! Vol.96
ミステリーズ! Vol.96
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西崎 憲ほか
東京創元社
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 ミステリ専門誌『ミステリーズ! Vol.96 怪奇・幻想小説の新しい地平』(東京創元社)は怪奇幻想小説特集号なのですが、こちらの号に「怪奇小説翻訳概況」を書かせてもらっています。
 8月9日に発売予定です。怪奇幻想ファンの方は買っていただけると嬉しいです。

 「怪奇小説翻訳概況」では、ここ10年の怪奇小説の翻訳状況についてまとめさせてもらっています。思いつく限りの怪奇幻想トピックを取り上げたつもりです。取り上げた主なトピックを簡単に紹介しておきますね。

・「ナイトランド・クォータリー」と<ナイトランド叢書>
・<ダーク・ファンタジー・コレクション>
・<予期せぬ結末>
・<ドーキー・アーカイヴ>
・リチャード・マシスン
・シャーリイ・ジャクスン
・光文社古典新訳文庫の怪奇幻想作品
・ゴースト・ハンターもの古典の新訳刊行
・星海社ラヴクラフト作品集
・創元推理文庫C・A・スミス作品集
・英米怪奇小説の個人作品集
・『グラン=ギニョル傑作選』と『ロルドの恐怖劇場』
・ディーノ・ブッツァーティ作品
・ステファン・グラビンスキ作品
・古典幻想小説の再刊
・ブレイク・クラウチ作品
・ゾラン・ジフコヴィッチ作品
・モダンホラー作品
・アンソロジー紹介
・怪奇幻想要素の強い海外コミック・絵本・画集
・怪奇幻想に関わる同人出版・電子書籍  など

「怪奇幻想に関わる同人出版・電子書籍」では以下の方々、レーベルを紹介しています
・中川潤さん訳のモーリス・ルヴェル作品
・稲垣博さん訳のダンセイニ作品
・<盛林堂ミステリアス文庫>
・小林晋さん訳、エルクマン=シャトリアン『怪奇幻想短編集』
・ BOOKS桜鈴堂さんの怪奇小説翻訳

 この10年間に発売された怪奇幻想ジャンルの作品をリストにしたものも、別途「Webミステリーズ!」の方に掲載させていただく予定です。

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7月の気になる新刊と6月の新刊補遺
発売中 石野重道『不思議な宝石 石野重道童話集』(書肆盛林堂 1300円)
発売中 石野重道『彩色ある夢』(我刊我書房 8000円)
6月25日刊 フェリスベルト・エルナンデス『案内係 ほか』(水声社 予価3024円)
6月27日刊 ジャスパー・フォード『雪降る夏空にきみと眠る 上・下』(竹書房文庫 予価各1080円)
6月28日刊 E&H・ヘロン『フラックスマン・ロウの心霊探究』(アトリエサード 予価2484円)
7月4日刊 ショーン・プレスコット『穴の町』(早川書房 予価2700円)
7月4日刊 劉慈欣『三体』(早川書房 予価2052円)
7月4日刊 ハーラン・エリスン編『危険なヴィジョン 完全版2』(ハヤカワ文庫SF 予価1296円)
7月6日刊 残雪『蒼老たる浮雲』(白水Uブックス 1836円)
7月9日刊 アンナ・カヴァン『アサイラム・ピース』(ちくま文庫 価929円)
7月9日刊 サキ『鼻持ちならぬバシントン』(彩流社 予価2376円)
7月11日刊 フレドリック・ブラウン『フレドリック・ブラウンSF短編全集1 星ねずみ』(東京創元社 予価3780円)
7月12日刊 東雅夫編『電信柱と妙な男 小川未明怪異小品集』(平凡社ライブラリー 予価1620円)
7月12日刊 ゴーチエ『死霊の恋・ポンペイ夜話』(岩波文庫)※重版
7月19日刊 閻連科『黒い豚の毛、白い豚の毛 閻連科自選短篇傑作選』(河出書房新社 予価3132円)
7月20日刊 東雅夫編『平成怪奇小説集1』(創元推理文庫 予価1404円)
7月26日刊 H・P・ラヴクラフト『インスマスの影 クトゥルー神話傑作選』南條竹則訳(新潮文庫)
7月30日刊 テレサ・オニール『ヴィクトリアン・レディーのための秘密のガイド』(東京創元社 予価4104円)
7月30日刊 カトリーヌ・アルレー『わらの女 新訳版』(創元推理文庫 予価1080円)
7月30日刊 ピーター・スワンソン『ケイトが恐れるすべて』(創元推理文庫 予価1188円
7月30日刊 J・G・バラード『太陽の帝国』(創元SF文庫 予価1512円)


 E&H・ヘロン『フラックスマン・ロウの心霊探究』は、ゴースト・ハンターものの古典として怪奇小説史では有名な作品。これは楽しみです。

 ショーン・プレスコット『穴の町』は「カフカ、カルヴィーノ、安部公房の系譜」「不気味な雰囲気の中に諧謔と理不尽を詰め込んだ奇想小説」だとのことで、ちょっと気になる作品です。

 サキの長篇が続けて邦訳です。『鼻持ちならぬバシントン』は、「20世紀初頭のロンドン、豪奢な社交界を舞台に、独特の筆致で描き出される親子の不器用な愛と絆。」を描く作品だそうです。

 『フレドリック・ブラウンSF短編全集1 星ねずみ』は、フレドリック・ブラウンのSF短編を集成するシリーズ。文庫版短篇集が軒並み絶版になっていたので、これは嬉しい企画ですね。

 東雅夫編『平成怪奇小説集1』は、平成の三十余年間に生み出された名作を、全三巻に精選するというアンソロジー。第一巻は平成元年から平成十年までに発表された作品を十五作収録とのこと。これも良い企画です。

 H・P・ラヴクラフト『インスマスの影 クトゥルー神話傑作選』は、南條竹則訳になるラヴクラフト傑作集。南條氏のブログで内容が紹介されていましたので転載しておきます。
「異次元の色彩」
「ダンウィッチの怪」
「クトゥルーの呼び声」
「ニャルラトホテプ」
「闇にささやくもの」
「暗闇の出没者」
「インスマスの影」

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6月の気になる新刊
6月5日刊 《ナイトランド・クォータリーvol.17 ケルト幻想~昏い森への誘い~》(アトリエサード 予価1836円)
6月6日刊 ハーラン・エリスン編『危険なヴィジョン〔完全版〕1』(ハヤカワ文庫SF 予価1296円)
6月7日刊 八木ナガハル『惑星の影さすとき』(駒草出版 予価1134円)
6月10日刊 浜田雄介編『渡辺啓助探偵小説選Ⅰ』(論創社 予価4104円)
6月12日刊 オルダス・ハクスレー『モナリザの微笑 ハクスレー傑作選』(講談社文芸文庫 予価1836円)
6月12日刊 フェルディナント・フォン・シーラッハ『刑罰』(東京創元社 予価1836円)6月14日刊
6月14日刊 ニール・ゲイマン『壊れやすいもの』(角川文庫)
6月14日刊 クレア・ノース『ホープ、唐突なる出現』(仮題)(角川文庫)
6月14日刊 『ジョゼフ・コーネル コラージュ&モンタージュ』(フィルムアート社 予価3780円)
6月17日刊 『短編画廊 絵から生まれた17の物語』(ハーパーコリンズジャパン 予価2376円)
6月17日刊 ダリオ・コッレンティ『血の郷愁』(ハーパーBOOKS 予価1290円)
6月20日刊 ギョルゲ・ササルマン『方形の円 偽説・都市生成論』(東京創元社 予価2376円)
6月24日刊 垂野創一郎編訳『怪奇骨董翻訳箱 ドイツ・オーストリア幻想短篇集』(国書刊行会 予価6264円)
6月24日刊 サキ『ウィリアムが来た時』(国書刊行会 予価2520円)
6月25日刊 スティーヴン・ミルハウザー『私たち異者は』(白水社 予価2808円)
6月27日刊 ジャスパー・フォード『Early Riser 上・下』(仮題)(竹書房文庫 予価各1080円)
6月28日刊 キャサリン・M・ヴァレンテ『パリンプセスト』(東京創元社 予価3240円)
6月28日刊 カーター・ディクスン『白い僧院の殺人 新訳』(創元推理文庫 予価994円)

 5月に引き続き、6月も注目本が目白押しですね。

 ハーラン・エリスン編『危険なヴィジョン〔完全版〕1』は、かって1巻のみの邦訳が出たこともある名SFアンソロジーの完全版。今回は全3巻が刊行されるそうです。

 『モナリザの微笑 ハクスレー傑作選』は、珍しいハクスレーの短篇集。これはちょっと気になります。

 『短編画廊 絵から生まれた17の物語』は、エドワード・ホッパーの絵画からインスピレーションを得た作品を集めたアンソロジーのようです。ジェフリー・ディーヴァー、スティーヴン・キング、マイクル・コナリー、リー・チャイルド、ローレンス・ブロックなどの作品を収録。

 ギョルゲ・ササルマン『方形の円 偽説・都市生成論』は、「ルーマニアのカルヴィーノ」ササルマンによる「36の断章から浮かびあがる架空都市の創造と崩壊」を描いた作品だそうで、これは気になります。

 6月のイチオシはこれでしょうか。ドイツ・オーストリアの怪奇短編を集めたアンソロジー、垂野創一郎編訳『怪奇骨董翻訳箱 ドイツ・オーストリア幻想短篇集』です。収録内容も既に公開されているので、転載しておきますね。

I 人形
「クワエウィース?」フェルディナンド・ボルデヴェイク
「伯林白昼夢」フリードリヒ・フレクサ
「ホルネクの自動人形」カール・ハンス・シュトローブル

II 分身
「三本羽根」アレクサンダー・レルネット=ホレーニア
「ある肖像画の話」ヘルマン・ヴォルフガング・ツァーン
「コルベールの旅」ヘルマン・ウンガー

III 閉ざされた城にて
「トンブロウスカ城」ヨハネス・リヒャルト・ツアー・メーゲデ
「ある世界の終わり」ヴォルフガング・ヒルデスハイマー
「アハスエルス」ハンス・ヘニー・ヤーン

IV 悪魔の発明
「恋人」カール・フォルメラー
「迷路の庭」ラインハルト・レタウ
「蘇生株式会社」ヴァルター・ラーテナウ
  
V 天国への階段
「死後一時間目」マックス・ブロート
「変貌」アレクサンダー・モーリッツ・フライ
「美神の館・完結編」フランツ・ブライ

VI 妖人奇人館
「さまよえる幽霊船上の夜会(抄)」フリッツ・フォン・ヘルツマノフスキ=オルランド
「人殺しのいない人殺し」ヘルベルト・ローゼンドルファー
「ドン・ファブリツィオは齢二十四にして」ペーター・マーギンター

 訳者が私家版の<ビブリオテカ・プヒプヒ>で刊行した作品もいくつか入っているようですね。これは怪奇幻想ファンとしてはマストアイテムでしょう。

 サキ『ウィリアムが来た時』は「「短編の名手」サキによる、本邦初訳ディストピア歴史IF群像劇!」とのこと。サキの紹介文にはよく引き合いに出されていた作品ですが、まさか邦訳が出るとは思いませんでした。

 ジャスパー・フォード『Early Riser』は、人間が年に数か月冬眠するようになった世界を舞台にしたSF作品だそうで、なかなか気になる作品です。

 キャサリン・M・ヴァレンテ『パリンプセスト』は「夢のなかで訪れることのできる町パリンプセストに魅せられた四人の男女。何度か夢で訪れるうちに彼らは次第に永住を願うようになる。幻想と夢が交錯する極上のファンタジー。」という作品。これも面白そうです。

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5月の気になる新刊
5月2日刊 ジョージ・R・R・マーティン『ナイトフライヤー』(ハヤカワ文庫SF 予価1361円)
5月9日刊 ショーン・タン『セミ』(河出書房新社 予価1944円)
5月9日刊 亀山郁夫・野谷文昭編『悪魔にもらった眼鏡 世界文学の小宇宙1 欧米・ロシア編』(名古屋外国語大学出版会 予価2160円)
5月11日刊 残雪『カッコウが鳴くあの一瞬』(白水Uブックス 予価1728円)
5月11日刊 リン・トラス『図書館司書と不死の猫』(東京創元社 予価2160円)
5月14日刊 アレクサンドル・デュマ『千霊一霊物語』(光文社古典新訳文庫 予価1102円)
5月14日刊 ミステリー文学資料館編『森下雨村 小酒井不木 ミステリー・レガシー』(光文社文庫 予価972円)
5月20日刊 『ショーン・タンの世界』(求龍堂 予価2700円)
5月23日刊 高橋良平編『伊藤典夫翻訳SF傑作選 最初の接触』(ハヤカワ文庫SF 予価1080円)
5月23日刊 ケン・リュウ『母の記憶に』(ハヤカワ文庫SF 予価864円)
5月23日刊 岡本綺堂『玉藻の前』(中公文庫 予価950円)
5月24日刊 木犀あこ『美食亭グストーの特別料理』(角川ホラー文庫 予価691円)
5月24日刊 ハーラン・エリスン『愛なんてセックスの書き間違い』(国書刊行会 予価2592円)
5月24日刊 ジョン・メトカーフ『死者の饗宴』(国書刊行会 予価2808円)
5月24日刊 サマンタ・シュウェブリン『七つのからっぽな家』(河出書房新社 予価2160円)
5月24日刊 フェリスベルト・エルナンデス『案内係 ほか』(水声社 予価3024円)
5月24日刊 ユーディト・W・タシュラー『国語教師』(集英社 予価2160円)
5月27日刊 ジェフ・ヴァンダミア『ワンダーブック 図解 奇想小説創作全書』(フィルムアート社 予価3888円)
5月30日刊 浜田雄介編『渡辺啓助探偵小説選Ⅰ』(論創社 予価4104円)
5月31日刊 ブライアン・ラムレイ『ネクロスコープ 死霊見師ハリー・キーオウ 上・下』(創元推理文庫 予価各1296円)
5月31日刊 ネイサン・ファイラー『ぼくを忘れないで』(東京創元社 予価2808円)


 ジョージ・R・R・マーティン『ナイトフライヤー』は、マーティンのSF作品集。表題作の「ナイトフライヤー」は以前『SFマガジン』のバックナンバーで読みましたが、サスペンスたっぷりの好短篇でした。

 『悪魔にもらった眼鏡 世界文学の小宇宙1 欧米・ロシア編』は、特に幻想作品と謳っている本ではないようですが、内容紹介からすると幻想的な作品も多く含んでいるようですね。W・コリンズ、H・ジェイムズ、ザヴァッティーニ、リラダン、チェーホフ、リルケ、K・ショパン、メリメ、ベッケル、P・ジョンソン、ドーデ、ビリニャークなどの作品を収録とのこと。

 リン・トラス『図書館司書と不死の猫』は、引退した図書館司書が人間の言葉をあやつる猫から送られた物語を受け取るという物語。ブラックな味わいのようです。

 アレクサンドル・デュマ『千霊一霊物語』は、文豪デュマによる連作怪奇作品集。これは楽しみです。

 高橋良平編『伊藤典夫翻訳SF傑作選 最初の接触』は、伊藤典夫の宇宙SFの翻訳を集めた作品集。ラインスター、ウィンダムなど7篇を収録とのこと。

 木犀あこ『美食亭グストーの特別料理』は、《奇奇奇譚編集部》シリーズで楽しませてくれた著者の最新作。内容は「グルメ界隈で噂の店「美食亭グストー」を訪れた大学生の刀馬は、悪魔のような料理長・荒神羊一にはめられて地下の特別室で下働きをする羽目に。店に来る客のオーダーは一風変わった料理ばかりで……。」というもの。
 「究極の飯テロ小説」とのことで期待が膨らみます。

 ハーラン・エリスン『愛なんてセックスの書き間違い』は、エリスンのSF以外の作品を集めたという面白いコンセプトの短篇集。

 ジョン・メトカーフ『死者の饗宴』は、イギリス怪奇小説の鬼才メトカーフによる本邦初の作品集。英米古典怪奇小説ファンは必読でしょう。

 サマンタ・シュウェブリン『七つのからっぽな家』はラテンアメリカの新世代作家シュウェブリンによる短篇集。シュウェブリンは以前に出た短篇集『口のなかの小鳥たち』(東宣出版)が非常に面白かったので、こちらも楽しみでです。

  フェリスベルト・エルナンデス『案内係 ほか』は、ウルグアイ作家エルナンデスの短篇集。幻想とユーモアに富んだ作風とのことで気になります。紹介文を引用しておきますね。
 「思いがけず暗闇で目が光る能力を手にした語り手が、密かな愉しみに興じる表題作「案内係」をはじめ、「嘘泣き」することで驚異的な売上を叩き出す営業マンを描く「ワニ」、水を張った豪邸でひとり孤独に水と会話する夫人を幻想的な筆致で描く“忘れがたい短篇”(コルタサル)「水に沈む家」、シュペルヴィエルに絶賛された自伝的作品「クレメンテ・コリングのころ」など、幻想とユーモアを交えたシニカルな文体で物語を紡ぐウルグアイの奇才フェリスベルト・エルナンデスの傑作短篇集。」

 ユーディト・W・タシュラーは初紹介作家のようですが、『国語教師』はなかなか面白そうな作品です。
 「女は国語教師。男は有名作家。再会したふたりが紡ぐ〈物語〉は、あの忌まわしい過去に辿り着く―― 16年ぶりに偶然再会した元恋人たちは、かつてのように物語を創作して披露し合う。作家のクサヴァーは、自らの祖父をモデルにした一代記を語った。国語教師のマティルダは、若い男を軟禁する女の話を語った。しかしこの戯れが、あの暗い過去の事件へとふたりをいざなってゆく……。物語に魅了された彼らの人生を問う、フリードリヒ・グラウザー賞(ドイツ推理作家協会賞)受賞作。」

 ジェフ・ヴァンダミア『ワンダーブック 図解 奇想小説創作全書』は、SF作家としても知られる著者が書いた「小説執筆ビジュアル・ガイド」だそうで、イラストや図表などビジュアル面が充実している本のようです。

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4月の気になる新刊
4月3日刊 S・J・モーデン『火星無期懲役』(ハヤカワ文庫SF 予価1080円)
4月5日刊 ヨアブ・ブルーム『偶然仕掛け人』(集英社 予価2268円)
4月9日刊 アリソン・マクラウド『すべての愛しい幽霊たち』(東京創元社 予価2376円)
4月9日刊 ソフィア・サマター『翼ある歴史 図書館島異聞』(東京創元社 予価3132円)
4月10日刊 ブルース・スターリング 『スキズマトリックス』(ハヤカワSF文庫)<丸善ジュンク堂限定復刊>
4月10日刊 ジェイムズ・ティプトリー・ジュニア 『故郷から10000光年』 (ハヤカワSF文庫)<丸善ジュンク堂限定復刊>
4月16日刊 ビアンカ・ベロヴァー『湖』(河出書房新社 予価2484円)
4月18日刊 クリスティーナ・ダルチャー『声の物語』(新☆ハヤカワ・SF・シリーズ 予価1944円)
4月24日刊 江戸川乱歩編『世界推理短編傑作集5』(創元推理文庫 予価1037円)
4月22日刊 エラリー・クイーン『Xの悲劇 新訳版』(創元推理文庫 予価1037円)


 ヨアブ・ブルーム『偶然仕掛け人』は、ジョナサン・キャロルが絶賛したという作品でちょっと気になりますね。
 「指令に基づき、偶然の出来事が自然に引き起こされるよう暗躍する秘密の存在--それが「偶然仕掛け人」。新米偶然仕掛け人のガイは、同期生のエミリー、エリックと共に日々業務をこなしていた。しかし、ある日何とも困惑する指令が届く……。」という話だそうです。

 クリスティーナ・ダルチャー『声の物語』はディストピアSF作品とのこと。「近未来アメリカ、すべての女性は一日100語以上喋ることを禁じられた。その中で怒りを抱えながら夫と子供たちと暮らす認知言語学者のジーンの生活に、ある日転機が訪れる。」
 これはユニークな設定で面白そうです。

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3月の気になる新刊
3月10日発売 種村季弘編『日本怪談集 奇妙な場所』(河出文庫 予価1080円)※丸善ジュンク堂限定復刊
3月10日発売 種村季弘編『日本怪談集 取り憑く霊』(河出文庫 予価1080円)※丸善ジュンク堂限定復刊
3月10日発売 中野美代子・武田雅哉編『中国怪談集』(河出文庫 予価1080円)※丸善ジュンク堂限定復刊
3月10日発売 由良君美編『イギリス怪談集』(河出文庫 予価1080円)※丸善ジュンク堂限定復刊
3月11日刊 ショーニン・マグワイア『砂糖の空から落ちてきた少女』(創元推理文庫 予価972円)
3月13日刊 イアン・バンクス『蜂工場』(Pヴァイン 予価2160円)
3月15日刊 野谷文昭編訳『20世紀ラテンアメリカ短篇選』(岩波文庫 予価1102円)
3月20日刊 ピーター・ワッツ『巨星 ピーター・ワッツ傑作選』(創元SF文庫 予価1296円)
3月20日刊 グレッグ・イーガン『ビット・プレイヤー』(ハヤカワ文庫SF 予価1123円)
3月20日刊 『カート・ヴォネガット全短篇4 明日も明日もその明日も』(早川書房 予価3240円)
3月21日刊 郝景芳『郝景芳短篇集』(白水社 予価2592円)
3月27日刊 岡谷公二『郵便配達夫シュヴァルの理想宮』(河出書房新社 予価2592円)


 丸善ジュンク堂限定復刊で、河出文庫の《怪談集》シリーズから3点4冊が復刊です。日本怪談では珍しいテーマ編集のアンソロジー『日本怪談集』、小説以外も取り込んだ前衛的な『中国怪談集』、イギリスの伝統的な怪奇小説を集めた王道的アンソロジー『イギリス怪談集』の3種。以前に『ラテンアメリカ怪談集』も復刊していますので、じわじわこのシリーズの復刊が進んでいるような感じです。『ドイツ』『ロシア』などの復活も期待したいところです。

 イアン・バンクス『蜂工場』は、以前集英社から邦訳が出ていたものの新訳のようです。かなりぶっとんだ作品なので、前情報を入れずに読むのがベストかと思います。

 野谷文昭編訳『20世紀ラテンアメリカ短篇選』は、特に幻想文学に限った編集ではないようですが、ちょっとラインナップが気になりますね。

 岡谷公二『郵便配達夫シュヴァルの理想宮』は、かって河出文庫から出ていたものの再刊でしょうか。ノンフィクションですが、非常に面白い本です。数十年の歳月をかけて、たった一人で「宮殿」を作った郵便配達夫シュヴァルについて書かれています。

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ブログ開設13周年
 このブログを開設してから、ちょうど13周年になりました。いつも応援してくださる読者の方々には、改めてお礼を申し上げたいと思います。
 3年前、10周年の際にもその旨で記事を書かせてもらったのですが、その頃から少し思うところがあり、何か新しいことができないかなと考えるようになりました。

 結果的にこの3年間は、それまでの10年間よりも変化のある期間になったのではないかと思います。twitterを始めたこと、オフラインの読書会を始めたことなどを通して、ネット上のみならずオフラインでもいろいろな変化がありました。
 最近では、twitter上でのファンクラブ「日本怪奇幻想読者クラブ」の結成も変化の一つといっていいでしょうか

 個人的に一番大きな変化だったのは、読書会「怪奇幻想読書倶楽部」を始めたことです。この読書会では、いろいろな人と知り合うことができました。常連メンバーとは友人として親しくさせてもらい、イベントに一緒に行ったりすることも増えました。
 もともと人見知りということもあり、趣味を通じた友人以前に「普通の」友人自体が数えるほどでしたので、年齢を随分重ねてからこれだけ友人ができたということに自分でも驚いていますし、また嬉しく思っています。
 10~20歳近い年齢の差があったり、バックグラウンドが全く異なっているにも関わらず、対等に友人付き合いができているのは、趣味を介してつながった集まりならではでしょうか。
 「怪奇幻想読書倶楽部」では、常時新しい参加者を募集していますので、ご興味があればご参加いただければと思っています。特に人見知りであるとか、普段あまり人と本の話ができない…というような方にはお薦めしておきたいと思います。

 さて、開設最初はジャンル不定の翻訳もの紹介ブログとして始めた「奇妙な世界の片隅で」なのですが、すっかり怪奇幻想専門になってしまいました。ミステリやSFなどは今でも好きですし、ちょくちょく読むのですが、今では読む本の大部分が怪奇・幻想方面ばかりです。
 思えば、ブログが怪奇幻想方面にシフトしたきっかけは、2009年ごろから始めた<欧米の怪奇小説をめぐって>という記事のシリーズでしょうか。怪奇アンソロジーをまとめて紹介したものでしたが、ブログやサイトで怪奇幻想ものについて書いている人は少なかったこともあり、評判も良かったようです。
 また、ミステリやSFと異なり、怪奇幻想小説に関しては、ネット上の感想や紹介が圧倒的に少ないという事情もありました。絶版が極端に多いジャンルであるがゆえでもあるのですが、ある本の内容を知りたいと思ってもネット上に情報がない…というタイプの本が、このジャンルでは多いように思います。
 その意味で、拙い感想ではありますが、怪奇幻想作品(特に海外もの)のアーカイヴ的な役割が少しでも果たせるといいな…という意図もありました。

 今ではSNSが主流になってしまい、サイトやブログでまとまった文章を書く人も随分減ってしまいました。頻繁にいただいていたコメントも最近はめっきり少なくなり、ちょっと淋しい気もしています。
 僕自身も最近はtwitterに力を入れているところもあるのですが、やはり自分のホームはこのブログにあると思っています。これからも出来うる限り続けていきたいと思っていますので、応援よろしくお願いいたします。


プロフィール

kazuou

Author:kazuou
男性。本好き。短編好き。異色作家好き。怪奇小説好き。
怪奇幻想小説の読書会「怪奇幻想読書倶楽部」主宰。
主に翻訳小説を紹介していますが、たまに映像作品をとりあげることもあります。
記事の新旧に関わらず、コメント・トラックバックは歓迎しています。
twitterアカウントは@kimyonasekai



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