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怪奇幻想読書倶楽部 第3回読書会 参加者募集です
 「怪奇幻想読書倶楽部 第3回読書会」を、下記の日程で開催します。若干名の参加メンバーを募集しますので、参加したい方がおられたら、連絡をいただきたいと思います。 連絡いただきましたら、改めて詳細をメールにてお送りいたします。

お問い合わせは、下記アドレスまでお願いいたします。
kimyonasekai@amail.plala.or.jp

開催日:2017年1月29日(日曜日)
開 始:午後13:30
終 了:午後17:30
場 所:JR巣鴨駅周辺のカフェ
参加費:1200円(予定)
テーマ
第1部:奇想小説ワンダーランド!
第2部:私の読書法

※「怪奇幻想読書倶楽部」は、怪奇小説、幻想文学およびファンタスティックな作品(主に翻訳もの)についてのフリートークの読書会です。
※個人の発表やプレゼンなどはありません。話したい人が話してもらい、聴きたいだけの人は聴いているだけでも構いません。
※基本的には、オフ会のような雰囲気の会ですので、人見知りの方でも、安心して参加できると思います。

第1部のテーマは「奇想小説ワンダーランド!」。
奇抜なアイディアや、おかしな設定、突拍子もない発想で書かれた作品について、文学・エンターテインメント、古今東西とりまぜて、語り合いたいと思います。
例えば、イタロ・カルヴィーノ『まっぷたつの子爵』、パトリック・ジュースキント『香水 ある人殺しの物語』、マルセル・エイメ『壁抜け男』、ジュール・シュペルヴィエル『海に住む少女』、フリオ・コルタサル『続いている公園』、江戸川乱歩『鏡地獄』、A・ブラックウッド『人間和声』、エドモンド・ハミルトン『フェッセンデンの宇宙』、レイ・ブラッドベリ『霜と炎』、シオドア・スタージョン『昨日は月曜日だった』、フレドリック・ブラウン『ミミズ天使』、H・F・セイント『透明人間の告白』など。
「こんなこと誰も思いつかなかった!」「作者はどういう思考回路をしてるんだ!」そんな感じの作品について、あなたのお気に入り作品があれば、ぜひ紹介してください。

第2部は「私の読書法」と題して、本の読み方や、読書時間の作り方、本棚の並べ方、蔵書の整理法、図書館の利用法、行きつけの書店についてなど、読書全般に関する疑問や意見について、おしゃべりしたいと思います。

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死者の継ぐ世界  M・R・ケアリー『パンドラの少女』
4488010547パンドラの少女
M・R・ケアリー 茂木 健
東京創元社 2016-04-28

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 世界中を襲った奇病により、文明が壊滅してから数十年、人間は各地で身を寄せ合って暮らしていました。外をうろついているのは、人間としての性質を失った生ける死者〈餓えた奴ら〉と、盗賊まがいの〈廃品漁り〉のみ。
 工業製品など、文明の利器は失われた中で、ある軍事基地の中では密かに実験が行われていました。それは病気に感染したにもかかわらず、人間としての知能を残したままの子供たちを収容し、病気の治療法を究明するというものでした。
 子供たちの知能を測る目的で雇われた女性教師ジャスティノーは、とりわけ知能に優れた少女メラニーに愛情を覚えます。ジャスティノーは、メラニーを解剖しようとするドクター・コールドウェルに反発を覚えますが、その最中、敵の襲撃により基地は壊滅し、脱出することを余儀なくされます。
 脱出できたのは、ジャスティノーとメラニー、ドクター・コールドウェル、基地の責任者であるパークス軍曹と新兵ギャラガーのみ。一行は、安全な街を目指すことになりますが…。

 M・R・ケアリー『パンドラの少女』(茂木健訳 東京創元社)は、生ける死者である〈餓えた奴ら〉が世界中に蔓延した世界で、逃避行を余儀なくされた一行の、絶望的な旅を描いた作品です。
 〈餓えた奴ら〉は、人間を含め生物の肉を求めるという、いわゆるゾンビなのですが、一部の子供のみに、知能を残している存在がいることがわかります。意思の疎通も可能で、教育で知識を蓄えることも、感情もあるように見える彼らに、擬似的な教育を施しているジャスティノーは、愛情を覚えます。
 しかし、〈餓えた奴ら〉の本能を残している子供たちは、人間のにおいを嗅ぐと食欲が抑えられなくなり、人間を襲ってしまうのです。意志力に優れたメラニーもやはり、時折、食欲に負けそうになるため、旅をする途中、仲間たちを襲わないように手錠をつけたり、隔離したりと、手順を講じることになります。

 〈餓えた奴ら〉と〈廃品漁り〉といった外敵に襲われる共通の危険のほか、パークスとギャラガーにとっては、メラニーに襲われる可能性、メラニーとジャスティノーにとっては、コールドウェルに襲われる可能性、パークスとギャラガーに殺される可能性もありと、互いが互いに危機感を抱いているため、旅の途上、何度も内輪揉めが起こります。
 メラニーに執着するジャスティノーのせいで、何度も危機に陥ったり、逆に実験体としてメラニーを連れて行きたいコールドウェルとの共闘が成立したりと、人物間の葛藤とドラマは読み応えがありますね。
 冷血漢としか思っていなかった人間に、人情味があるところを感じたり、一緒に行動をしているうちに、互いに対する理解が芽生え始めたりと、登場人物それぞれに対する描写は非常に丁寧です。
 後半では、コールドウェルが調査を続ける病の原因やメラニーの秘密などが判明したり、ジャスティノーがメラニーに執着する理由が明かされるなど、読みどころも充分です。

 〈ゾンビもの〉から連想するような派手さはないものの、イギリス作家らしい丁寧な人物描写と手堅い人間ドラマで読ませる作品です。ジョン・ウィンダムやジョン・クリストファーのような、往年の破滅SFを思わせる作品でした。

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新年のご挨拶
 あけましておめでとうございます。2017年初の更新になります。今年もよろしくお願いいたします。

 12月の半ばから咳が止まらず、風邪かと思っていたのですが、年末に病院で診てもらったところ、軽い肺炎になっていました。おかげで年末からずっと寝ています。
 この際、懸案の本を読んでおこうかな、ということで、気になりつつも積んでいた本を中心に読みました。これだけ続けて本を読めたのは、随分久しぶりな気がします。


4003279026遊戯の終わり (岩波文庫)
コルタサル 木村 榮一
岩波書店 2012-06-16

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4003279034秘密の武器 (岩波文庫)
コルタサル 木村 榮一
岩波書店 2012-07-19

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4891762861すべての火は火 (叢書アンデスの風)
フリオ コルタサル Julio Cortazar
水声社 1993-06

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フリオ・コルタサル『遊戯の終わり』(木村榮一訳 岩波文庫)
フリオ・コルタサル『秘密の武器』(木村榮一訳 岩波文庫)
フリオ・コルタサル『すべての火は火』(木村榮一訳 水声社)

 まずは、幻想短篇の名手とされるコルタサルの作品集をまとめて読みました。アンソロジーなどの収録作はわりと読んでいますが、今まで肌に合わないと思って、作品集には手を出していませんでした。まとめて読んでみると、なかなか面白く読めたのは意外でした。
 『遊戯の終わり』収録作では、メタフィクション的な掌編『続いている公園』、セーターを着るだけの話が異界へ通じる幻想小説になってしまうという『誰も悪くはない』、オーソドックスな怪奇もの『いまいましいドア』、同時代に同じ人間が転生するという『黄色い花』、山椒魚に意識が乗り移ってしまうという『山椒魚』などが面白いですね。
 『秘密の武器』収録作では、写真の中の人物が動き始めるという『悪魔の涎』、女性の過去の悪夢が恋人に影響していくという『秘密の武器』『すべての火は火』収録作では、渋滞している道路上で日常生活を始めてしまう人々を描いた不条理小説『南部高速道路』、年老いた母親に息子の死を隠すため、親戚一同が息子のふりをして手紙を書くという『病人たちの健康』、観客として観劇中に、急に役者として舞台に出されてしまう男を描いた『ジョン・ハウエルへの指示』などが印象に残ります。
 コルタサル作品は、明確な幻想小説でない場合でも、筆致が幻想小説っぽいので、読むのに集中力を要しますね。


4334752721すばらしい新世界 (光文社古典新訳文庫)
オルダス ハクスリー Aldous Huxley
光文社 2013-06-12

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4151200533一九八四年[新訳版] (ハヤカワepi文庫)
ジョージ・オーウェル 高橋和久
早川書房 2009-07-18

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オルダス・ハクスリー『すばらしい新世界』(黒原敏行訳 光文社古典新訳文庫)
ジョージ・オーウェル『一九八四年 新訳版』(高橋和久訳 ハヤカワepi文庫)

 ディストピア小説の古典として名高い2作ですが、読むのは初めてです。

 ハクスリー『すばらしい新世界』は、人間の出生・成長が完全に管理された世界を舞台にした作品。親子関係は存在せず、階級ごとに条件付けられた人間は、それぞれの役目を疑問に思うことはないようになっていました。最上位階級に属しながら、幸福感を感じられないバーナードは、「野蛮人」の青年ジョンと出会うに及び、社会の仕組みに疑問を抱きます…。

 オーウェル『一九八四年』は、全ての国民の思想が統制され、政府にとって都合の悪い過去の事実はすぐに書き換えられてしまう世界が舞台。記録の改竄作業を行っていた主人公は、体制へ批判的な考えを抱くようになる…という物語。

 どちらの作品も極端な管理社会ではあるのですが、対照的といってもいいほど、社会の描かれ方は異なります。ハクスリー作品は、風刺的なタッチが強いのに対して、オーウェル作品はシリアスなタッチですね。
 とくにオーウェル作品後半の行き詰るような閉塞感は強烈です。現在でも重要なテーマをはらんだ部分も多く、古典的傑作と言われるだけのことはある作品でした。


443422719XSF小説論講義―SFが現実に追い越されたって本当ですか?
青木 敬士
江古田文学会 2016-11

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 ちなみに、なぜこのディストピア小説2作を読む気になったかというと、青木敬士『SF小説論講義―SFが現実に追い越されたって本当ですか?』(江古田文学会)という本を読んだからです。この本の中でオーウェル『一九八四年』が取り上げられており、こんなに面白そうな作品だったのか! ということで読もうと思ったのですが、 オーウェルを読むなら、ハクスリーも読んでおかないとな、ということで2作を読むことになりました。
 『SF小説論講義』は、大学の講義が元になっているらしいのですが、SF小説を一冊も読んだことのない人を対象にしたSF論、というコンセプトの講義です。オーウェルの章では、作中で展開される言語の改変や、それが人間に与える影響を、マッキントッシュのCMやニコニコ動画などに言及しながら語っています。
 他にも、小川一水『ギャルナフカの迷宮』を題材にして物語の作法を語る章だとか、アニメ『イブの時間』を題材にしたロボット論など、興味深いテーマがいっぱいです。語り口も柔らかで読みやすく、オススメの一冊です。


415010194910月1日では遅すぎる (ハヤカワ文庫 SF 194)
フレッド・ホイル 伊藤 典夫
早川書房 1976-05

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フレッド・ホイル『10月1日では遅すぎる』(伊藤典夫訳 ハヤカワ文庫SF)
 
 作曲家であるリチャードは、友人の物理学者ジョンとともにハワイへ出かけますが、その間にアメリカとの連絡がとれなくなったというニュースを耳にします。アメリカ大陸の人間は、都市ごと消滅していたのです。
 同時に、世界中で異なる時代が出現していました。フランスやドイツでは第一次大戦、ギリシャでは古代、故郷のイギリスもまた微妙に異なる時間に属していたのです。この事態を改善するため、イギリス政府が中心になり調査隊を各地に派遣することになりますが…

 1966年発表の時間SFの名作の一つに数えられる作品です。パッチワークのように、異なる時代が同時に出現してしまった地球を舞台にしています。作者がプロの天文学者でもあるために、かなり専門的な議論も頻出します。
 事件が起こるまでが長いことと、主人公の職業であるクラシック音楽への言及が多いことなどもあって、とっつきにくい話ではあるのですが、その発想や時間に関する議論は興味深く読めます。
 ハードSFというよりは、ファンタジー、幻想小説に近い味わいなのも意外でした。


4879843520幻想の坩堝
三田 順
松籟社 2016-12-14

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岩本和子・三田順編訳『幻想の坩堝』(松籟社)

 ベルギーの幻想小説を集めた本邦初のアンソロジーです。純文学系の作家よりも、大衆小説系の作家の作品の方が面白く読めますね。
 ジャン・レー『夜の主』は、中年になった男性が、かっての家族の幻影に出会うという物語。こう紹介するとノスタルジックな作品を思い浮かべますが、実際は逆で、禍々しい暗黒小説ともいうべき力作になっています。
 トーマス・オーウェン『不起訴』は、何者かに尾行されていると感じている男のモノローグが、やがて不条理な事態に至るという不気味な作品。
 集中いちばん面白かったのは、フランス・エレンス『分身』という作品。あるオランダ人一家の気弱な青年が植民地に渡ったことから、性格が豹変していきます。その秘密を探りに出かけた「私」は恐るべき事実を知ります。青年が語るには、自分の分身が現れたが、それは女性の形をしており、その女性を妻にしたというのです。しかもその「妻」から子供が生まれるに及び、青年の性質は更に変化していきます…。
 「分身」を扱った作品なのですが、何ともユニークな発想で描かれています。不気味さと同時に、そこはかとないユーモアも漂う幻想小説です。


4062117983オデット
ロナルド・ファーバンク 山本 容子 柳瀬 尚紀
講談社 2005-12-14

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ロナルド・ファーバンク『オデット』(柳瀬尚紀訳 講談社)

 オデットは、両親を失い、叔母に引き取られた幼い少女。夜中に聖母マリアに会いたいと屋敷を抜け出し、娼婦と出会ったオデットでしたが…。
 世間ずれした娼婦と、純真無垢なオデット、二つの全く異なる世界観を持つ二人が出会ったときに生まれたものとは? 原題のサブタイトル「けだるい大人のための童話」の通り、アンニュイかつ美しい作品です。


4488010555堆塵館 (アイアマンガー三部作1) (アイアマンガー三部作 1)
エドワード・ケアリー 古屋 美登里
東京創元社 2016-09-30

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エドワード・ケアリー『堆塵館』(古屋美登里訳 東京創元社)

 19世紀イギリス、ロンドン郊外のごみ山の中に立つ巨大な屋敷「堆塵館」。そこはごみで財を成したというアイアマンガー一族が建てたものでした。地上の階では、純潔のアイアマンガーが、地下の階では、一般の人間と結婚したアイアマンガーの子孫が召使として働いていました。
 アイアマンガー一族には、生まれた時に与えられる「誕生の品」を生涯持ち続けなければならないという掟がありました。主人公クロッドは、その品物の声を聞くことができるという能力がありました。物たちは、それぞれ自分の名前を叫び続けているのです。
 一方、孤児院で生まれた少女ルーシーは、アイアマンガーの血が入っているということで、堆塵館で召使として働くことになります。厳しい掟に反抗し続けるルーシーでしたが、館の中でクロッドと出会ったことから、互いに愛し合う関係になります…。

 《アイアマンガー三部作》の1作目に当たる作品です。ごみ山の中に立つ巨大な屋敷、エキセントリックな登場人物、物の声を聞くことのできる少年、孤児ながら自らの運命を切り開こうとする少女。魅力的な要素のたっぷりつまった物語です。
 「誕生の品」を身につけ続けなければならないというアイアマンガー一族の掟が、単なる設定だと思いきや、そうしなければならない理由が後半に判明するなど、細かい伏線もしっかりしています。
 一族の掟を守り続けなければならないと思い込んでいた主人公クロッドが、少女ルーシーとの出会いにより、一族を裏切る方向へ動き出すことになります。一度、屋敷に召使として入った人間は二度と出れないという掟があるなか、ルーシーを外へ連れ出すことができるのか…というのが、主人公の当面の目的になっています。
 物語のほぼ全体が屋敷の中で起こるにもかかわらず、最初から最後まで波乱万丈の物語で、これはぜひ続編を読みたい作品になりました。続編は5月ごろ刊行予定ということで、楽しみにしたいと思います。

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2016年を振り返って
 もうすぐ2016年が終わります。今年は、とても変化のある年になりました。
 ブログ開設10周年を迎えたこと、twitterを始めたことなど、いろいろありますが、何といっても、いちばんの変化は、テーマ別のフリートーク読書会「怪奇幻想読書倶楽部」を始めたことですね。11月に第1回、12月に第2回を行いました。
 僕自身、人前で話したり、積極的に企画を考えたりするタイプではない…と自認していたので、何とか開催を終えて、自分で自分にびっくりしているぐらいです。
 フリートークという点で不安を感じつつも、またそれゆえに話が盛り上がることもありました。フリートークで一番いい点は、自分が話したい話題をすぐ出せる、というところですね。他の人があまり興味がなくて続かない場合もありますが、またすぐに別の話題が出てきます。
 参加者同士の相性、テーマとの相性などもあり、毎回どういう方面に話が流れるか、事前には全然わかりませんが、それがまた面白いところでもあります。

 まだ2回ほど開催したのに過ぎませんが、自分でも課題というか、問題点などがいくつか思い浮かんでいて、そのあたりを、これから改善していけたらな、と思っています。


 それでは、2016年度刊行で面白く読んだものをまとめておきたいと思います。


日時計 鳥の巣 (DALKEY ARCHIVE) 処刑人 (創元推理文庫) くじ (ハヤカワ・ミステリ文庫)
 まずは、シャーリイ・ジャクスン。今年は、生誕100周年ということもあり、ジャクスンの邦訳が、改訳・新訳含めて多く刊行されました。
 ブラック・ユーモアに満ちた終末もの『日時計』(渡辺庸子訳 文遊社)、多重人格をめぐるサスペンス『鳥の巣』(北川依子訳 国書刊行会)、青春幻想小説『処刑人』(市田泉訳 創元推理文庫)、いわずと知れた名短篇集の改訳『くじ』(深町眞理子訳 ハヤカワ・ミステリ文庫)など。
 一気に邦訳が進んだ感じですが、未訳の作品も刊行してもらえると嬉しいですね。


虚構の男 (ドーキー・アーカイヴ) 人形つくり (ドーキー・アーカイヴ)
 刊行が開始された《ドーキー・アーカイヴ》(国書刊行会)は、風変わりなエンターテインメント作品を収録するシリーズです。どんでん返しの頻発するサスペンス、L・P・デイヴィス『虚構の男』(矢口誠訳 国書刊行会)、官能的な幻想小説集である、サーバン『人形つくり』(館野浩美訳 国書刊行会)は、どちらも魅力的な作品でした。


〈グレン・キャリグ号〉のボート (ナイトランド叢書) 塔の中の部屋 (ナイトランド叢書) ウェンディゴ (ナイトランド叢書)
 《ナイトランド叢書》(アトリエサード)からは、ウィリアム・ホープ・ホジスン『〈グレン・キャリグ号〉のボート』(野村芳夫訳)、E・F・ベンスン『塔の中の部屋』(中野善夫・圷香織・山田蘭・金子浩訳)、アルジャーノン・ブラックウッド『ウェンディゴ』(夏来健次訳)が刊行されました。
 ホジスン作品は、かなりアクション要素の強い怪奇冒険小説、ベンスン、ブラックッドの作品集は安定した作りで、クラシック・ホラー好きには格好の贈り物となりました。


狂気の巡礼 奥の部屋: ロバート・エイクマン短篇集 (ちくま文庫) 南十字星共和国 (白水Uブックス) むずかしい年ごろ ロルドの恐怖劇場 (ちくま文庫) 10の奇妙な話
 怪奇幻想分野の作品集としては、ステファン・グラビンスキ『狂気の巡礼』(芝田文乃訳 国書刊行会)、ロバート・エイクマン『奥の部屋』(今本渉訳 ちくま文庫)、ワレリイ・ブリューソフ『南十字星共和国』(草鹿外吉訳 白水Uブックス)、アンナ・スタロビネツ『むずかしい年ごろ』(沼野恭子、北川和美訳)、アンドレ・ド・ロルド『ロルドの恐怖劇場』(平岡敦編訳 ちくま文庫)、ミック・ジャクソン『10の奇妙な話』(田内志文訳 東京創元社)などが良かったですね。


ロシア幻想短編集 名前のない街: ロシア幻想短編集Ⅱ 灰色の自動車: A・グリーン短編集 鼠捕り業者 他2篇: アレクサンドル・グリーン短編集Ⅱ (アルトアーツ) ロシアSF短編集
 アルトアーツから刊行された、ロシアの幻想小説ものも未訳のものばかりで、貴重な収穫でした。西周成編訳『ロシア幻想短編集』と続編の『名前のない街 ロシア幻想短編集Ⅱ』、アレクサンドル・グリーン短編集『灰色の自動車』『鼠捕り業者』『ロシアSF短編集』も珍しいラインナップでした。

 ほかに短篇集で面白かったものとしては、

あまたの星、宝冠のごとく (ハヤカワ文庫SF) ルーフォック・オルメスの冒険 (創元推理文庫) ゴッド・ガン (ハヤカワ文庫SF) 死の鳥 (ハヤカワ文庫SF) 伊藤典夫翻訳SF傑作選 ボロゴーヴはミムジイ (ハヤカワ文庫SF) 楽しい夜 30の神品 ショートショート傑作選 (扶桑社文庫)
ジェイムズ・ティプトリー・ジュニア『あまたの星、宝冠のごとく』(伊藤典夫、小野田和子訳 ハヤカワ文庫SF)
カミ『ルーフォック・オルメスの冒険』(高野優訳 創元推理文庫)
バリントン・J・ベイリー『ゴッド・ガン』(大森望、中村融訳 ハヤカワ文庫SF)
ハーラン・エリスン『死の鳥』(伊藤典夫訳 ハヤカワ文庫SF)
『伊藤典夫翻訳SF傑作選 ボロゴーヴはミムジイ』(伊藤典夫訳 ハヤカワ文庫SF)
岸本佐知子編訳 『楽しい夜』 (講談社)
江坂遊選『30の神品 ショートショート傑作選』(扶桑社文庫)


 長編作品では、

ラスト・ウェイ・アウト (ハヤカワ・ミステリ文庫) ハリー・オーガスト、15回目の人生 (角川文庫) ジグソーマン (扶桑社ミステリー) カエアンの聖衣〔新訳版〕 (ハヤカワ文庫SF) 奇妙という名の五人兄妹
フェデリコ・アシャット『ラスト・ウェイ・アウト』(村岡直子訳 ハヤカワ・ミステリ文庫)
クレア・ノース『ハリー・オーガスト、15回目の人生』(雨海弘美訳 角川文庫)
ゴード・ロロ『ジグソーマン』(高里ひろ訳 扶桑社ミステリー)
バリントン・J・ベイリー『カエアンの聖衣 新訳版』(大森望訳 ハヤカワ文庫SF)
アンドリュー・カウフマン『奇妙という名の五人兄妹』(田内志文訳 東京創元社)

 日本作家の作品では、

三丁目の地獄工場 (角川ホラー文庫) ずうのめ人形 怪談のテープ起こし QJKJQ やみ窓
岩城裕明『三丁目の地獄工場』(角川ホラー文庫)
澤村伊智『ずうのめ人形』(角川書店)
三津田信三『怪談のテープ起こし』(集英社)
佐藤究『QJKJQ』(講談社)
篠たまき『やみ窓』(KADOKAWA)

 コミック作品では、

カナリアたちの舟 (アフタヌーンKC) 異世界の色彩 ラヴクラフト傑作集<ラヴクラフト傑作集> (ビームコミックス) 闇に這う者 ラヴクラフト傑作集<ラヴクラフト傑作集> (ビームコミックス) ぐらんば (バーズコミックス) 盆の国 (torch comics) 宇宙のプロフィル (ヤンマガKCスペシャル)
高松美咲『カナリアたちの舟』(講談社アフタヌーンKC)
田辺剛『異世界の色彩 ラヴクラフト傑作集』(エンターブレイン)
田辺剛『闇に這う者 ラヴクラフト傑作集』(エンターブレイン)
押切蓮介『ぐらんば』(バーズコミックス)
スケラッコ『盆の国』(リイド社torch comics)
こがたくう『宇宙のプロフィル』(ヤンマガKCスペシャル)

などを面白く読みました。


 それでは、2017年もよろしくお願いいたします。

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異界との取引  篠たまき『やみ窓』
4041050774やみ窓
篠 たまき
KADOKAWA 2016-12-23

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 短い結婚生活を経て、夫と死別した柚子。しかし義母は、柚子のせいで息子は死んだと信じ込み、罵倒を繰り返します。柚子は、義母から隠れるように団地に移り住みます。
 柚子の住む部屋には秘密がありました。夜になると時折、窓を通して、あるはずのない場所につながるのです。そこからやってくるのは、異界の住人たち。彼らは、柚子を神とあがめ、物々交換を求めます。何の変哲もないペットボトルと交換に彼らが差し出すのは、植物であったり、織物であったりと、様々な品物でした。彼らはやがて、とんでもない品物を運んできますが…。

 篠たまき『やみ窓』(KADOKAWA)は、どこか見知らぬ場所とつながる窓を入口に、そこから来る人々との物々交換を描いた、ユニークなテーマの連作短篇集です。
 作品のプロローグともいうべき最初の一篇『やみ窓』を読むと、窓から訪れる人々は、この世の存在ではないかのように思わされますが、やがて彼らもまた人間であり、過去に住む人々らしい、ということがわかってきます。しかし貧しい生活を送る人々にとっては、柚子の容姿や部屋の内部は現実離れしており、それゆえに、柚子を神とみなし、あがめ始めるのです。
 柚子がペットボトルと交換に手に入れた品物はインターネットで高く売りさばくことができ、彼女はそれを生業にするようになります。しかし住人たちの要求はエスカレートし、それを拒んだ結果、住民たちは悲劇に直面することになるのです。

 異世界の存在と物々交換をするというテーマでは、クリフォード・D・シマックの短篇『埃まみれのゼブラ』(小尾芙佐訳 仁賀克雄編『幻想と怪奇2 宇宙怪獣現わる』ハヤカワ文庫NV収録)という作品を思い出します。
 シマックの作品では、相手側は完全に異世界の存在で、交換で手に入った品物は使用方法もよくわからない変梃な品物ばかり、という設定でした。
 『やみ窓』では、取引相手の人々は、獣じみてはいるものの、普通の人間であることがわかってきます。品物は現実的な物質であり、その意味で、取引される品物の珍しさが、物語の主眼になっているわけではありません。メインで描かれるのは、ヒロインの柚子と取引相手の人々との人間模様です。
 取引に欲を出す人間。口をすべらし、領主にひどい目に遭わされてしまう人間。柚子を殺そうとする人間。従来から過酷で貧しい生活を送っていた人々に、柚子が関与することによって、更なる悲劇を引き起こしてしまうのです。まさに、この世の地獄のような生活が描写されますが、柚子自身の精神もまた、地獄のような領域に踏み入りつつある…というのが読みどころでしょうか。

 団地の窓は、一種のタイムマシンといえるのですが、ふとしたことから、自分が与えた影響により、過去の村や人々がどうなったのかを柚子は知ることになります。同時に耳にした伝説はまた、柚子自身の将来をも暗示するかのようなのです…。
 主人公を含め、誰も幸せにはなりません。運命を変えることもできず、悲劇に向かっていくしかない…という、諦観とほの暗さにあふれた作品ながら、リーダビリティは非常に高く、読み応えのある作品です。

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1月の気になる新刊
1月7日刊 アルフレッド・ベスター『破壊された男』(ハヤカワ文庫SF 予価864円)
1月11日刊 オスカー・ワイルド『幸福な王子/柘榴の家』(光文社古典新訳文庫 予価950円)
1月12日刊 ウォルター・テヴィス『地球に落ちて来た男』(二見書房 予価2700円)
1月12日刊 ダフネ・デュ・モーリア『人形 デュ・モーリア傑作集』(創元推理文庫 予価1080円)
1月12日刊 G・K・チェスタトン『ブラウン神父の童心』(創元推理文庫 予価799円)
1月12日刊 ムア・ラファティ『魔物のためのニューヨーク案内』(創元推理文庫 予価1404円)
1月12日刊 ジュール・ヴェルヌ『地球から月へ 月をまわって 上を下への』(インスクリプト 予価6264円)
1月18日刊 高原英理『ゴシックハート』(立東舎文庫 予価972円)
1月18日刊 イジー・クラトフヴィル『約束』(河出書房新社 予価2592円)
1月18日刊 澤村伊智『恐怖小説 キリカ』(講談社 予価1620円)
1月19日刊 近藤ようこ『夢十夜』(岩波書店 1404円)
1月21日刊 J・S・レ・ファニュ『ドラゴン・ヴォランの部屋』(創元推理文庫 予価1080円)
1月21日刊 イヴァン・レピラ『深い穴に落ちてしまった』(東京創元社 予価1620円)
1月28日刊 『J・G・バラード短編全集2 歌う彫刻』(東京創元社 予価3888円)
1月28日刊 カーター・ディクスン『かくして殺人へ』(創元推理文庫 予価929円)


 1月の注目本は、創元推理文庫の2冊、デュ・モーリアの短篇集『人形 デュ・モーリア傑作集』と、レ・ファニュの傑作集『ドラゴン・ヴォランの部屋』でしょうか。

 『人形 デュ・モーリア傑作集』は、デュ・モーリアの初期短篇14編を収録とのこと。
 東京創元社のHPより、紹介文を引用しておきましょう。
 島から一歩も出ることなく、判で押したような平穏な毎日を送る人々を突然襲った狂乱の嵐「東風」。海辺で発見された謎の手記に記された、異常な愛の物語「人形」。上流階級の人々が通う教会の牧師の徹底した俗物ぶりを描いた「いざ、父なる神に」「天使ら、大天使らとともに」。独善的で被害妄想の女の半生を独自形式で綴る「笠貝」など、短編14編を収録。
 収録作品は以下の通り。

『東風』
『人形』
『いざ、父なる神に』
『性格の不一致』
『満たされぬ欲求』
『ピカデリー』
『飼い猫』
『メイジー』
『痛みはいつか消える』
『天使ら、大天使らとともに』
『ウィークエンド』
『幸福の谷』
『そして手紙は冷たくなった』
『笠貝』

 19世紀最大の怪奇作家のひとり、J・S・レ・ファニュは、すでに創元推理文庫に、長年のロングセラー『吸血鬼カーミラ』がありますが、久方ぶりの短篇紹介になりますね。『ロバート・アーダ卿の運命』『ティローン州のある名家の物語』『ウルトー・ド・レイシー』『ローラ・シルヴァー・ベル』『ドラゴン・ヴォランの部屋』の5篇を収録しています。
 『ティローン州のある名家の物語』は、シャーロット・ブロンテの長編『ジェイン・エア』に影響を与えているということでも有名な作品ですね。
 レ・ファニュといえば、長編作品も全て絶版状態です。『墓地に建つ館』『ワイルダーの手』は、長大すぎて少々きついですが、『アンクル・サイラス』『ゴールデン・フライヤーズ奇談』は、今読んでもなかなか面白いと思うので、ぜひ復刊してほしいところです。

 数年前から刊行予告が出たり消えたりを繰り返していた、インスクリプトの《ジュール・ヴェルヌ〈驚異の旅〉コレクション》は、ようやく始動のようです。全巻の構成は以下の通り。

第I巻(第4回配本)ハテラス船長の航海と冒険 荒原邦博・荒原由紀子訳(18年春刊) 予価:5,500円+税[完訳]
第II巻(第1回配本)地球から月へ 月を回って 上も下もなく 石橋正孝訳(17年1月刊)特大巻:5,800円+税[完訳]
第III巻(第5回配本)エクトール・セルヴァダック 石橋正孝訳(18年秋刊)予価:5,000円+税[本邦初訳]
第IV巻(第2回配本)蒸気で動く家 荒原邦博・三枝大修訳(17年5月刊)予価:5,500円+税[本邦初訳]
第V巻(第3回配本)カルパチアの城 ヴィルヘルム・シュトーリッツの秘密 新島進訳(17年11月刊)予価4,200円+税 [本邦初訳]

本邦初訳も多く、ヴェルヌファンは入手しておいた方がよさそうですね。

イヴァン・レピラは、初紹介の作家のようですが、『深い穴に落ちてしまった』の紹介文はなかなか魅力的です。「名も年もわからない兄弟が穴に落ちて出られなくなってしまった。素数で構成された章番号や文章に隠された暗号の意味とは。読後に驚愕と強い感動をもたらす大人のための寓話。」

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〈奇妙な味〉と〈異色作家〉の不思議な関係
江戸川乱歩全集 第26巻 幻影城 (光文社文庫) 血は冷たく流れる (異色作家短篇集) キス・キス リュシエンヌに薔薇を ブラック・ユーモア選集〈6〉外国篇 (1976年)
 〈奇妙な味〉とは、作家の江戸川乱歩が提唱した概念。乱歩は『英米短篇ベスト集と「奇妙な味」』『幻影城』収録)という評論で、「奇妙な味」について説明していますが、文中でも明確な定義は下していません。
 具体的な作品のあらすじを紹介し、それをもって、読者にその味わいを伝えようとしています。具体的には、ロバート・バー『健忘症連盟』、ロード・ダンセイニ『二瓶の調味剤』、ヒュー・ウォルポール『銀仮面』、コナン・ドイル『赤髪連盟』、トマス・バーク『オッタモール氏の手』などが挙げられています。
 『銀仮面』の無邪気な残酷さ、『健忘症連盟』『赤髪連盟』の人を喰ったようなユーモアなど、実際に作品を読んでみると、乱歩のいいたい味わいは何となく分かるのですが、それらの作品から共通要素として抽出されるような特性は何だと聞かれると、答えに窮してしまうというのも事実なのです。
 その意味で、〈奇妙な味〉というのは、当時のミステリ(探偵小説)における分類からはみ出た特徴を持つ作品、という捉え方もありなのかもしれません。
 ちなみに、乱歩の「奇妙な味に重きを置く場合」の短篇ベストを挙げておきましょう。

ポー「盗まれた手紙」
バー「健忘症連盟」
ドイル「赤髪連盟」
チェスタートン「変てこな足音」
ダンセニー「二瓶の調味剤」
ジェプソン、ユーステース合作「土耳古風呂で」
ノックス「密室の行者」
ウォルポール「銀仮面」
バーク「オッタモール氏の手」
クリスティー「夜鶯の家」
バークリー「偶然は裁く」
ウールリッチ「爪」

 これらの短篇のほか、長編でも、フランシス・アイルズ『ビフォア・ザ・ファクト』『犯行以前』、別題『レディに捧げる殺人物語』)、リチャード・ハル『伯母殺し』『伯母殺人事件』)、エラリイ・クイーン『Yの悲劇』などに「奇妙な味」が濃厚だとしています。

こう考えて来ると、近年の傑作と云われる長編の多くに「奇妙な味」が含まれていることを悟るのである。

…この「奇妙な味」の要素は謎と論理の要素と殆ど肩を並べるほどに、探偵小説の重大な特徴となりつつあるのではないかとすら思われるのである。
 かかる「奇妙な味」が探偵小説界に於て特別に歓迎せられる理由は何かと考えて見ると、すぐ思い浮かぶのは、本来の探偵小説の重大な条件である「意外性」の一つの変形ではないかということである。


『英米短篇ベスト集と「奇妙な味」』『幻影城』収録)より

 乱歩が〈奇妙な味〉が濃厚だとした長編作品、フランシス・アイルズやリチャード・ハルの作品などを見る限り、異常心理を扱った作品が多く取り上げられています。とくに犯人が道徳性に欠ける人物だったり、精神異常者だったりと、心理的に独自性があるものが多いようですね。
 それまで、ミステリにおける最重要要素だった「謎と論理」に変わり、新たに〈奇妙な味〉がクローズアップされるようになってきた。乱歩はそう言っていますが、これは、ミステリにおける「動機」や「心理」が重要な要素になり、「フーダニット(誰がやったのか)」や「ハウダニット(どうやってやったのか)」から「ホワイダニット(どうしてやったのか)」への変化という時代的な流れとも重なります。
 その意味で、乱歩が考えていた狭義の〈奇妙な味〉に近い作品は何だと考えてみると、異常心理を扱ったサスペンス風味の作品、短篇で言えば、パトリシア・ハイスミスやルース・レンデルあたりの作品がいちばん近いのではないか? というのは、僕の感覚ではあります。
 ただ、現代における〈奇妙な味〉は、乱歩が言い出した当時から、かなりの拡大解釈がされているのも事実です。
 例えば、以下に見るような解釈もそのひとつです。

〈奇妙な味〉というのは、江戸川乱歩の造語で、本来は英米ミステリの一傾向をさす言葉だったが、拡大解釈が進み、いまでは「読後に論理では割り切れない余韻を残す、ミステリともSFとも幻想怪奇小説ともつかない作品」くらいの意味で使われることが多い。下手に定義を試みるよりは、サキ、ギルバート・K・チェスタトン、ジョン・コリア、ロアルド・ダール、チャールズ・ボーモントといった代表的作家の名前をあげるほうが手っとり早い。たしかに、ジャンルの枠にはおさまりきらない作風だといえる。

中村融『街角の書店 18の奇妙な物語』(創元推理文庫)編者あとがきより

 現代では、乱歩が想定していたミステリだけでなく、SF、怪奇小説、ファンタジーなどでも、その概念が使われることが多いようです。〈奇妙な味〉の捉え方や定義は一定しておらず、人によって異なっているのです。

 〈奇妙な味〉と似た概念として、〈異色作家〉というものがあります。早川書房のシリーズ《異色作家短篇集》の収録作品は、まさに〈奇妙な味〉としかいいようのないものなのですが、〈異色作家〉と〈奇妙な味〉は、イコールと考えていいのでしょうか?

一応、ミステリーふうではある。でも、ファンタジーや怪奇小説、はたまたSF的な要素もふくまれている不可思議な小説。1950年代に、そんな雰囲気の短編を発表していた作家を“異色作家”と命名し、叢書〈異色作家短篇集〉を刊行した早川書房とその編集部のセンスの良さと先見性について、いまさら説明する必要はないだろう。

尾之上浩司『奇妙な味の作品群』『幻想文学55』アトリエOCTA掲載)より

 上記のような意見を見る限り、《異色作家短篇集》と〈奇妙な味〉は、ほぼイコールと捉えても問題ないような気がします。
 ただ、《異色作家短篇集》収録作家では、ロアルド・ダールやスタンリイ・エリンあたりは、乱歩の〈奇妙な味〉の概念に当てはまるように思いますが、シリーズには、ジャック・フィニィのようなファンタジー、ロバート・シェクリイのようなSF作品までも含んでいます。
 この《異色作家短篇集》において、乱歩の〈奇妙な味〉の概念はすでに拡大されているといってもいいのかもしれません。

 《異色作家短篇集》が日本に受け入れられていく過程で、〈異色作家〉〈異色短篇〉というネーミングもまた市民権を得ていきます。実はこの時期、版元の早川書房では、いくつか、別の概念を提唱していました。
 早川書房のミステリ誌『ミステリマガジン』には、創刊から現在に至るまで〈異色作家〉の作品がよく掲載されていますが、1960~1970年代には、その種の作品の紹介文には〈異色短篇〉〈恐怖小説〉〈幻想と怪奇〉〈ブラックユーモア〉〈フィーリング小説〉など、様々なコピーがつけられていました。
 とくに注目したいのは〈フィーリング小説〉という概念。早川書房から1970年代に出されたシリーズに、《世界の短篇(フィーリング小説集)》というものがあります。これは、ほとんど《異色作家短篇集》の姉妹編といっていいシリーズです。実際、収録作家には、ジャック・フィニィ、シャーリイ・ジャクスン、ジョン・コリア(これは未刊ですが)などが含まれています。
 他の収録作も、ブルース・ジェイ・フリードマン、ローラン・トポール、ナイジェル・ニールなど、《異色作家短篇集》に含まれていてもおかしくない味わいの作品集です。
 また、一部の作品に《異色作家短篇集》的な要素を含む、《ブラック・ユーモア選集》というシリーズもありました。こちらは、ブラック・ユーモアの要素が突出した作品が集められていましたが、味わいとしては《異色作家短篇集》にも近いものがあります。
 〈フィーリング小説〉というネーミングは根付きませんでしたが、これもまた〈奇妙な味〉の類似概念といっていいかもしれません。〈ブラック・ユーモア〉に関しては、ジャンル小説名というよりは、作品を形容する言葉として残った感じでしょうか。

 〈異色短篇〉や〈奇妙な味〉の概念は、非常に曖昧ですが、それだけに広い範囲の作品を取り込める懐の深さがあります。
 逆に、定義があいまいなら、何でもありなんじゃないか? と考えてしまいますが、やはりこういう要素がないと〈異色短篇〉や〈奇妙な味〉とは呼べない、という部分はあると思います。

「幻想、ユーモア、恐怖を豊かに織りこみ短篇小説に新しい息吹きを与える画期的シリーズ」

刊行時の《異色作家短篇集》のコピーより

 コンパクトにまとまったコピーだと思います。それぞれ、ある作品が〈幻想小説〉であったり、〈ユーモア小説〉であったり、〈恐怖小説〉であったとしても、必ずしも〈異色短篇〉とは呼べないと思いますが、これらの要素が複数あった場合は、〈異色短篇〉に近づいた感じはします。このあたり、いろいろ考えてみるのも、面白いかもしれません。
 1950年代に活躍した作家の短篇集を多く含む《ソノラマ文庫海外シリーズ》(朝日ソノラマ文庫)と、その後継的シリーズである《ダーク・ファンタジー・コレクション》(論創社)、主にミステリ畑から、デイヴィッド・イーリイやジャック・リッチーなど、埋もれた短編の名手たちを発掘した《晶文社ミステリ》(晶文社)および《KAWADE MYSTERY》(河出書房新社)、SF・ファンタジー系の作家を集めた《奇想コレクション》(河出書房新社)、現在進行中のシリーズ《予期せぬ結末》(扶桑社ミステリー)などは、《異色作家短篇集》の影響を感じさせますね。

 現代でも、ちょっと不思議な味わいの短篇集が出ると、〈奇妙な味〉や〈異色作家〉と形容されたりすることがあります。例えば、イタリアの作家ディーノ・ブッツァーティや、セルビアの作家ゾラン・ジヴコヴィッチなどの作品を分類するとすると、やはり〈奇妙な味〉や〈異色作家〉がしっくりきます。
 定義は曖昧だけれども、読書人にその作風を伝えるのには非常に便利な概念。現代ではそんな感じの使われ方をされているようですね。

※今回の記事は「怪奇幻想読書倶楽部 第2回読書会」第2部テーマ用に作成したレジュメをもとに作成しています。

テーマ:海外小説・翻訳本 - ジャンル:小説・文学

怪奇幻想読書倶楽部 第2回読書会 開催しました
 12月11日の日曜日、JR巣鴨駅前のカフェにて「怪奇幻想読書倶楽部 第2回読書会」を開催しました。出席者は、主催者を含め11名でした。
 前回は2時間ほどの開催でしたが、ちょっと物足りなかった感があり、今回は初めから4時間の設定で行いました。
 テーマは第1部として「怪奇幻想小説のアンソロジーをめぐって」、第2部として、「《異色作家短篇集》と〈奇妙な味〉の作家たち」、余った時間はテーマ不定のおしゃべりの予定です。
 それでは、当日の会の詳細について、ご報告したいと思います。

 前回同様、あらかじめメールにて、参加者の皆さんにアンケートをお願いしていました。そこから名前(ハンドルネーム)と好きな作家・作品・ジャンルを抜き出して、参加者全員のプロフィールをまとめたチラシを作りました。チラシは、PDFにして1週間ほど前にメールで配信しています。

 当日、参加者が揃ったところで、全員の紹介を行います。その際、事前に配信していたチラシの紙プリント版と、参加者の名前(ハンドルネーム)の入ったネームプレートを渡します。
 前回は、肩からかける名札を使ったのですが、遠くから見えにくくて、あまり役に立たなかったので、今回は、机に立てるタイプのプラスチック製ネームプレートを用意しました。
 チラシを見ながら、主催者が簡単に参加者を紹介していきます。前回は名前を呼び、点呼だけ行う形だったのですが、今回は簡単に紹介を添える形で行いました。

 前回作った「主要怪奇小説アンソロジーリスト」と、今回第2部テーマ用に作った「《異色作家短篇集》と〈奇妙な味〉の作家たち 参考資料」と、資料(リスト)は2種類用意しました。これらを話のとっかかりとして使いました。

 前回も多彩な話題が出たのですが、今回はそれにも増して、密度の濃い時間になったように思います。某社の現役編集者の方に参加していただけたこともあり、出版の裏事情や、刊行作品の選定などの話題についても、聞くことができました。

 ちょうど話題になった本を、参加者の方がたまたまその場に持っていて…という楽しい偶然(というか、ナイジェル・ニール『トマト・ケイン』『ザ・ベスト・オブ・ジョン・コリア』、ロバート・ブロック『トワイライトゾーン』を「ちょうど」持っているという時点で、すごい面々です。)が何度もあり、終始、和やかで、かつ楽しい雰囲気の中、進行することができました。

 4時間ほどの会もあっという間に終わってしまい、さらに、有志で二次会も行いました。本会、二次会含めて、おつきあいいただいた方、ありがとうございました。
 それでは、順不同で話題になったトピックの一部を並べてみましょう。前回と同じく、話題の数が多すぎるので、記憶に残っているものだけですが。


●第一部
『怪奇小説傑作集』1巻の作品の並べ順について。ネームバリュー順?
・ブルワー=リットン作品は今読んでも面白いのか?
・同一作品の訳題名について。『猿の手』『猿の足』は別作品?
・東京創元社《クライム・クラブ》の収集・読破の難しさ。
・ドイツとロシアの怪奇小説紹介の少なさについて。
・ドイツ語翻訳者とロシア語翻訳者の現状について。ドイツ語の人材はそれなりに多い。《ペリー・ローダン》など。
・北欧や南欧に未訳の傑作は埋もれているのか?
・英米の怪奇小説の傑作はだいたい邦訳されている。残っているのはB級作品やC級作品。
・英米ではアンソロジーや傑作集が昔から盛んで、当時の状況を概観できる資料が多い。
・ゴーゴリ『ヴィイ』とその映画化作品について。
・20世紀に近づくにつれて、怪奇小説は洗練されて、スプラッター的な作品が減ってくる。
・視覚的な表現を多用するホラー作家たち。スティーヴン・キング、クライヴ・バーカーなど。
・フランスの怪奇小説について。
・SFの祖としてのモーリス・ルナール。
《フランス幻想文学傑作選》の面白さ。
・レチフ・ド・ラ・ブルトンヌ『南半球の発見』の紹介とその面白さ。
・翻訳作品の翻訳権について。古い作品の方が刊行しやすい?
・H・R・ウェイクフィールドの活動時期について。最初期の〈異色作家〉?
・ウェイクフィールド作品は、誤読の余地が少ない? 誰が訳しても、割合同じようなテイストで訳せる。
・未紹介の1960~1970年代の欧米の怪奇幻想小説はどうなっていたのか?
『ヴィクトリア朝幽霊物語』(アティーナ・プレス)について。入手困難?
・ラヴクラフトを寓話として読む。『異次元の色彩』など。
・怪奇小説と怪談実話の関係。実話テイストは邪道?
・デ・ラ・メア作品の難しさ。短篇集一冊を読んでも理解が難しい。翻訳者泣かせ?
・山口年子『かぐや變生』について。偶然の傑作? 同時期の短編『誕生』との作品レベルの差についてなど。
・怪奇幻想小説の雑誌媒体の難しさ。雑誌『幻想と怪奇』など。
・突然「落とす」作風の作品について。内田百閒、現代作家では津原泰水など。
・幽霊は本当にいるのか? 参加者の体験談など。


●第二部
・〈奇妙な味〉とは何か? 乱歩が挙げた具体的な作例から考える。
・乱歩の〈奇妙な味〉はサイコ・スリラーが近い? パトリシア・ハイスミスやルース・レンデルの短篇作品など。
・〈奇妙な味〉と《異色作家短篇集》はイコールなのか?
・早川書房《フィーリング小説集》《ブラック・ユーモア選集》について。ナイジェル・ニール、ローラン・トポールなど。
《異色作家短篇集》の影響を受けたシリーズたち。《晶文社ミステリ》《ダーク・ファンタジー・コレクション》《奇想コレクション》など。
・〈異色作家〉は「変な作家」という若島正説について。
・新版で唯一復刊されなかったタイトル『壜づめの女房』について。タイトルと作家名がわかりにくい。ネームバリューがあまりない作品がけっこう入っている。当時のネームバリュー的にはゴア・ヴィダルなどが売り? ダールの名前は客寄せ?
・アンソロジー『街角の書店』(中村融編)について。アンソロジー誕生の経緯など。
・ロアルド・ダールについて。いちばん〈奇妙な味〉に近い作家? 世間的には児童文学作家。筋がわかっていても面白さが衰えない。『牧師のたのしみ』『ビクスビイ夫人と大佐のコート』
・フレドリック・ブラウンについて。短篇集ならどれがベスト? ミステリは凡作が多いが、SF作品は傑作が多い。『沈黙と叫び』のすごさ。星新一訳のサンリオSF文庫版短篇集について。
・リチャード・マシスンについて。短篇作品の素晴らしさ、『陰謀者の群れ』『種子まく男』など。映画『激突』『ヘルハウス』《ミステリーゾーン》など。トリビュートアンソロジー『ヒー・イズ・レジェンド』も傑作揃い。
・ジョルジュ・ランジュランについて。邦訳はほぼ『蠅』のみ。『彼方のどこにもいない女』など、SF味が強くて、意外に面白い。映画『ザ・フライ』のおかげで生き残った?
・シャーリイ・ジャクスンは、才能というよりは感性で書いた作家? 何気ない日常描写の方に本領がある。『魔性の恋人』の解釈について。長編『たたり』、短篇『くじ』の凄さとは。短篇集『こちらへいらっしゃい』など。
・ジョン・コリアの魅力とは? 悪魔と天使のキャラクターが楽しい。訳文はコミカルにした方が楽しい作家。翻訳はちくま文庫版(サンリオSF文庫版)がベスト。
・ロバート・ブロックについて。短篇はコンスタントに面白い。『血は冷たく流れる』は傑作揃い。『サイコ』など。切り裂きジャック好き?
・映画版『トワイライトゾーン』について。《ミステリーゾーン》→映画版『トワイライトゾーン』→ロバート・ブロックのノベライズ。ジェローム・ビクスビイ作品はやはり傑作。
・ロバート・シェクリイについて。『人間の手がまだ触れない』は日本SF黎明期に絶大な影響を与えたが、それが広く取り込まれたため、今では読んでも衝撃は少ない。後期の作品は変わったものが多く、それなりに楽しめる。
・ダフネ・デュ・モーリアについて。作家のレベルとしては、この叢書内では一、二を争う作家。
・スタンリイ・エリンについて。短篇は完璧主義。結末から考えるというその作品には隙がなさすぎて、アンソロジーなどには取りにくい。『特別料理』は世評ほど傑作なのか? 最高傑作は『伜の質問』? 長編は意外にストレートなものが多い。短篇集『九時から五時までの男』など。
・チャールズ・ボーモントについて。多彩な才能を持つ作家。普通小説でも味わい深いものが多い。『叫ぶ男』『淑女のための唄』など。
・ジャック・フィニィについて。フィニィを嫌いな読者はいない? サスペンス、ミステリ、冒険小説など長編はバラエティ豊かなのに対して、短篇はノスタルジーを中心にしたものが多い。現代の日本の読者が読んでも、フィニィには「なつかしさ」を感じる。フィニィ独特のタイムトラベル方法は非常にユニーク。
・ジェイムズ・サーバーについて。文章技術としてはトップクラス? 意外とシュールな作品が多い。『人間のはいる箱』など。犬好きで、犬関連のエッセイは絶品。
・レイ・ブラッドベリについて。原文はけっこう難しい。小笠原豊樹の翻訳は詩人らしさの出た名訳。名作はやはり初期に集中している。後期は、普通小説に近づくにつれ、いい作品が減ってくる。作家自身が素朴で純粋。歌のテーマになったりと、現代アメリカでもまだ影響力が強い?
・レイ・ラッセルについて。翻訳は少ないが、短篇は悪くない作家。長編『インキュバス』は意外に傑作。
マルセル・エイメについて。最近はあんまり読まれていない? 『壁抜け男』が飛び抜けて有名。長編『第二の顔』は、乱歩も褒めていた〈奇妙な味〉の作品。


●テーマ不定
・未紹介の異色作家たちについて。ロナルド・ファーバンク『オデット』、クリスティン・ブルック=ローズなど。
・皆川博子作品のオススメは?
・文庫の新版・新訳について。
・第3回以降の読書会で扱ってほしいテーマについて。ベスト短編企画、ヴィジュアル関連の話題についてなど。


●二次会
・ブラックウッドの最高傑作は? 『ウェンディゴ』『柳』『いにしえの魔術』など。
・ラヴクラフト作品の面白さ。創元版全集では4巻がベスト?
・ラヴクラフトのフォロワーたちの作品について。いちばん大成したのはロバート・ブロック。次にオーガスト・ダーレス。
・ロバート・ブロックの面白さについて。『サイコ2』は傑作。
・ラヴクラフトのダンセイニ風掌編について。
《世界幻想文学大系》について。
・イーディス・ウォートン『幽霊』の面白さ。
・H・H・エーヴェルス『アルラウネ』について。
・江戸川乱歩作品の面白さ。
・乱歩における『赤毛のレドメイン』の影響。
・乱歩が関わったジャンルの広さについて。
・水木しげるの翻案作品について。マシスン、エーヴェルス、ラヴクラフトなど。
・マルケス『百年の孤独』、アジェンデ『精霊たちの家』について。
・アイラ・レヴィン作品について。初期作品と後期作品とのレベルの差が激しい。『死の接吻』『硝子の塔』など。
・地方の本屋の文庫事情。ハヤカワ文庫より創元推理文庫の方が品揃えが良かった。
・論創社の刊行物について。
・アルトアーツ社のロシア幻想小説作品について。アレクサンドル・グリーン短篇集など。
《魔法の本棚》シリーズの素晴らしさ。コッパード、ヨナス・リー、ミドルトン、エイクマン、アレクサンドル・グリーンなど。
・カトリーヌ・アルレー作品について。『わらの女』ほか。
・ニコラス・ブレイク『野獣死すべし』について。
・メイ・シンクレア作品の人情味。
『ロアルド・ダールの幽霊物語』の面白さ。ローズマリー・ティンパリー作品など。
・ファンタジーの名作作品について。《ゲド戦記》《指輪物語》《ナルニア国物語》など。
・ジーン・ウルフ作品の難しさと面白さ。『ケルベロス第五の首』など。
・電子書籍でマンガを読むことについて。
・読書時間の作り方。

 第3回目の読書会は、2017年1月後半あたりに予定しています。会の詳細やテーマなど決まりましたら、また告知したいと思います。

テーマ:海外小説・翻訳本 - ジャンル:小説・文学



プロフィール

Author:kazuou
男性。本好き。短編好き。異色作家好き。怪奇小説好き。
怪奇幻想小説の読書会「怪奇幻想読書倶楽部」主催。
主に翻訳小説を紹介していますが、たまに映像作品をとりあげることもあります。
記事の新旧に関わらず、コメント・トラックバックは歓迎しています。



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